1.〈カタネベーカリー〉/代々木上原

パンは夕方まで次々と焼き上がる。ガラスケースごと持って逃げたくなるほど、どれもおいしそう。

クロワッサン 160円、パンオショコラ 170円。美しいダークブラウンに焼き込んだ皮がバターの香ばしさを演出する。

サラダセット(ヨーグルト付き)1,000円。パリのビストロを思わせるボリューム。
職人気質の片根大輔さんと、料理上手の奥さま智子さん。毎年家族でフランスへ出かけ、アパルトマンで暮らしてバカンスを過ごす。そこでの発見がこの店をどれだけ充実させていることだろう。フランスのパン屋のように、〈カタネベーカリー〉は早朝7時から営業する。

地下に併設されたカフェは、早朝から営業。薄暗い空間がやすらぎを与える。

パリの朝食 700円

バニラ 140円。ザ・フランスのおやつ。ただごとではない香ばしさ。

パンオレザン 200円。カスタードとあふれんばかりのラム酒の芳香。
地下のカフェに下り、旅行気分で、「パリの朝食セット」を頼む小さな贅沢。「パリの一ツ星か二ツ星の、安いホテルの朝食をイメージ」と、片根さんは笑う。素っ気ない食堂のテーブルに置かれるカゴ盛りのパン、そのおいしさに感動した記憶が甦る。特に謳うわけではないけれど、このパンには、片根さんのありったけの技と情熱が注ぎ込まれる。
カタネベーカリー
代々木上原駅