きれいな肌の条件は「絶対的透明感」
“ ポイントメークはベースメークありき！”
ーー犬木さんがヘア＆メークアップアーティストとして考える「きれいな肌」とはどんな肌ですか？
好みもあると思うのですが、私はくすんでいる肌が嫌で、「絶対的透明感」のある肌を目指していますね。あとは潤いだったり、キメだったり。ツヤ感や重みはそのときの撮影によって変えてますが、常にはずせないのは「透明感」です。
ーー「絶対的透明感」というのは？
肌がくすんでいると、くすみに目がいっちゃうんですよ。その上、あとにのせるリップやアイシャドウ、チークの色がそのくすみに引っ張られてしまう。そうなると「じゃあ、色を変えよう」ってなっちゃってベストを選べなくなります。なので、まず土台であるベースの肌をどうにでも転べるように作る。土台だから一番大事ですね。肌がきちんと完成していないと、あとにのせたポイントメークがくすんで見えて、そのアイテムが持つ本当の色や持ち味が発揮できなくなります。
ーーどんなメークをしていても、やっぱり肌に目がいきますものね。
肌がきれいな人って、遠くから見ても美人だってわかるんですよ。目が大きい・小さいがわからなくても。遠くから「あの人、なんかきれいだな」って思うのって、肌につやっとした透明感がある人なんですよね。肌は面積が大きいですから。
“ ツヤも潤いも欲しい！マットじゃないのに適度なカバー力も叶える理想の１品 ”
ーークリニークの「イーブン ベター グロウ メークアップ 15」を使ってみていかがでしたか。
すごくなめらかでするすると伸びるけど、カバー力もほどよくあって、潤いのツヤも適度に残ります。これを使うだけで、トレンドの肌になると感じましたね。少し前まではすっぴん風やヌード感、ツヤツヤの肌が流行りましたが、それがやや落ち着いてきて、今はもう気持ちカバー力があったり、ちょっと仕込んでたり、だけどマットじゃなくてツヤも潤いも欲しいというトレンドのムードがあって。まさにそれを叶えるファンデーションですね。今はあまりにも透けすぎる肌だとちょっと物足りなく感じるんですね。秋冬は洋服もちょっと重厚感が出るし、時代的にもカジュアルすぎてしまうので。まさに、理想のカバー力って感じです。でも、すごくカバーしている感じもないので、ナチュラルに仕上がります。
ーー重ねてカバーしていく「ビルダブル処方」も特徴だとか。
カバーしたいところは重ねて、薄くていいところはそのまま薄く伸ばして使うといいと思います。それで自然なツヤが出せますよ。
ーー続けていると肌がきれいになる感じはありますか？
そうですね。出してすぐになめらかなので、肌に伸ばすのが気持ちよくて。美容液みたいなテクスチャーだと思いました。スタジオって乾燥するから、長時間の撮影だとどうしても肌が乾燥してきちゃうんです。だから、こういう美容液のようなファンデーションはとても助かります。乾燥すると粉を吹いてきますが、長時間もつので安心して１日使えます。
“ リキッドは２色混ぜるのがおすすめ ”
ーー色は10色ありますが、肌色選びというのは重要でしょうか。
色白に見られたいからか、どうしても白い色を選ぶ方が多いですよね。でも、それだとやっぱり浮いてしまうので、顔と首の境目であるフェースラインに合わせて選んでください。これだけあれば合う色が見つかると思います。私はリキッドファンデーションは２色使いをおすすめしているんですよ。そうすると絶対に浮きません。肌色を暗くも明るくもできるし、きちんと立体感も出るし、首との色の境目も気にならないんですよ。「２色買うのは経済的に難しいです」って言われちゃうことも多いんですけれど…。
ーーその分長持ちしますよね。
先行投資と考えていただけたら（笑）。濃いめのものを１本買っておくとすごく便利なんですよ。「こんなに濃いの使うの？」って驚かれますが、手持ちのものに混ぜて使えますし、どんどんトーンを変えていけるので。日焼けしちゃったときは、フェースラインを濃いめにするんです。
“ 買い足すなら濃いめの74（ウォームサニー）”
これ（74/ウォームサニー）１本あると便利ですよ。あと１本は自分に合う色でいいのでは？ ２色を絵の具みたいに混ぜて、その日の肌色でトーンを上げたり、暗くしたり。みなさんリキッドは難しいと思われていますが、実は一番微調整がしやすくて簡単なんです。
私はベースとなる１本を顔の中心まで塗ると暗いから、明るいのを顔の中央・三角ゾーンに塗ります。そうすると顔もぐっと立体的になって、自然にグッて締まるので。それだけでも透明感は出ます。
ーーハイライトのようなイメージですね。
そうそう。昔はコンシーラーを使うこともありましたけど、厚塗りになるので今やると昔っぽい肌になっちゃいますね。
ーーツヤ肌を作るには、コンシーラーは使わないほうがいい？
コンシーラーはもちろん使うんですけど、自分の中ではあくまで補足なんです。ファンデーションで消えるものはファンデーションで消したい。どうしても消えないクマとかしみとか強いものは、点で消していく。「肌の均一感」はやっぱりきれいな肌の条件ですよね。
“ ツヤ肌作りのコツは密着感。２本の指でしっかり伸ばして。”
ーーツヤ肌をきれいに仕上げるポイントを教えてください。
ちょうどいいバランスでファンデーションが肌にピタッと密着してるのがきれいだなと思うんですね。薄すぎてもシミなどが透けちゃうし、塗りすぎても肌とファンデーションが寄れ合って汚いし。程よい量できちんと密着しているときに、一番きれいなツヤが生まれるんじゃないかなぁ。のせればのせるだけきれいってわけじゃないですよね。
ーーファンデーションの量が大切ってことでしょうか。
量も大切だし、きちんとたたきこむのが大切。
ーー塗るのは手で良いんですか
私は手が一番なじむと思います。モデルさんにメークするときは筆を使ったり、スポンジを使ったり、いろいろですけど。みなさんけっこう「手が汚れるから嫌だ」って言うんですけど、手は温度があるので一番肌に溶け込みやすいんです。冬は特に固まりやすいから手がおすすめ。また、手は程よい弾力もあるので最高の筆なんですよ。
ーーいっきに塗らずにちょっとずつ？
いえいえ。指先でちょんちょんとやるのが一番ダメですよ。日焼け止めもそうやって塗る人がいますけど、狭い面積で塗ってもいつまで経っても塗れないし、ムラになります。中指と薬指の２本の全面を使うんです。そのほうが時短にもなります。広い部分にまずしっかり伸ばして、細かいところは指先で。人差し指は力が強すぎるし、小指は力が弱すぎるので使いません。一番均一になる、メークに適しているのが、中指と薬指の２本なんです。親指はさらに力が強いので使いません。って学校で習いました（笑）。最後の仕上げにスポンジで密着させます。塗りすぎちゃったときも、余分なファンデーションを吸ってくれるスポンジを使うといいですよ。
編集部のメーク初心者的な質問に丁寧に答えてくれた犬木さん。読んでいるうちにメークをしたくなってしまった方も多いのではないでしょうか。クリニークの「イーブン ベター グロウ メークアップ 15」なら、あなたにぴったりの色でトレンドのツヤ肌が手に入ります！
お話をうかがった人
犬木愛（いぬき・あい）●佐々木希や石原さとみ、森絵梨佳など、女性が憧れる女優やモデルたちのメイクを担当する人気ヘア＆メークアップアーティスト。著書に『愛される女子になる大人かわいいヌケ感メイク』（双葉社）がある。
イーブン ベター グロウ メークアップ 15
ムラのない明るい肌に導く人気シリーズ「イーブン ベター」から、この秋発売になったリキッド ファンデーション「イーブン ベター グロウ メークアップ 15」。日本人女性に合わせた全10色のカラーバリエーションと、豊富なスキンケア成分で潤った均一ツヤ肌に導きます。SPF15/PA＋＋ 全10色 30mL 各4,800円（税抜）
