純損益が146億円の赤字という厳しい状況に。全業態のグランドメニューも削減されるよう…。
「ジョナサン」や「ガスト」などファミリーレストランを約3,200店展開するすかいらーくホールディングスは12日、2021年末までに不採算店舗など約200店舗を閉店すると発表。
しらべぇの取材に対しその内訳を明かした。
■閉店とメニュー削減
新型コロナウイルスが外食産業に大きな影を落とした2020年。
ファミリーレストラン界の雄であるすかいらーくホールディングスにもその余波は生じており、1~9月期連結決算は、純損益が146億円の赤字(前年同期は105億円の黒字)という厳しい状況に。
この日の発表ではさらに業績立て直しのため不採算店舗約200店舗の閉店、さらには生産性向上のため全業態のグランドメニュー総数10%削減が公表された。
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■ジョナサンは26店舗
閉店するブランド名について改めて同社広報室に取材を行うと、「ジョナサン」26店舗のほか、「しゃぶ葉」14店舗、さらにはビュッフェ式のレストラン28店舗などが現時点で確定していることがわかった。
ビュッフェ式レストランとは、グループ企業であるニラックスが運営し主にショッピングモールなどに展開している「グランブッフェ」「フェスタガーデン」「パパゲーノ」などを指す。
ニラックス運営側の具体的な店舗名と店数は明かされなかったが、新型コロナの影響がビュッフェ、バイキング式レストランに大打撃を与えていることを如実に物語っている結果となった。
■その他の店舗は…
ジョナサン、しゃぶ葉以外の店舗名を尋ねると、「調整中ということもあり現時点では公表できない」との回答。
しかし、一部店舗は採算の良いブランドに鞍替えすることを予定しており、「人員削減は行わず、雇用は維持する」(同社広報室)と説明する。
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■メニュー減は既定路線も
また既存店で削減されるグランドメニューについてだが、こちらについても「まだ公表できない」とのことで、親しみのあったメニューが突然打ち切りになる可能性を残している。
グランドメニューが減った分、「季節メニュー、フェアメニューを強化していく方針」(同社広報室)とも説明しており、テイクアウトやデリバリー強化なども含め、グループ全体でwithコロナ時代を乗り越えるためチャレンジを続けていくようだ。
(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)