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『鬼滅』は子供が見るには残酷? ある父親の機転に称賛の声相次ぐ

日本全土を熱狂の渦に巻き込んでいる『鬼滅の刃』だが、作中の描写に異を唱える声も上がっている模様。

老若男女問わず、幅広い世代に大ウケしている『鬼滅の刃』。中には戦闘シーンなどの描写が「残酷すぎる」と子供に同作を観賞させることを戸惑う親もいるようだが、ツイッター上ではとある男性の「配慮」が話題に。

鬼滅の刃

■問題の描写とは…

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作中では、主人公・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)と、その属する鬼殺隊という組織が「鬼」と呼ばれる異形の存在と戦いを繰り広げていく。

日光や藤の花が苦手という設定のある鬼だが、尋常でない生命力と治癒能力を持っているため、生半可な攻撃は全く意味をなさない。そのため鬼を確実に仕留めるには、鬼殺隊隊員の所持する日輪刀(にちりんとう)という刀で首を落とす必要がある。

それ故に同作の戦闘シーンでは「鬼の首を切る」という直接的な描写が不可欠となっており、「子供に見せるには残酷では…」と危惧する声も少なからず上がっていた。

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■本当に「残虐」なのか?

確かに「首が落ちる」というシーンは現実世界ではショッキング極まりない描写ではあるが、これは漫画の世界の話。鬼滅と同じ『週刊少年ジャンプ』でかつて連載していた『北斗の拳』では、筋骨隆々なモヒカンたち(通称:ヒャッハー)が首を落とされるどころか体の内側から爆発したり、『ジョジョの奇妙な冒険』ではゾンビが2人の少年を雑巾を絞るが如くねじり切る、といった描写も日常茶飯事であった。

とはいえやはり、少年漫画の世界にもコンプライアンスの波が押し寄せてきているのであろうか…。ちなみに「首が飛ぶシーンが残酷」という意見に対し、ネット上では「アンパンマンだって毎週首が飛ぶだろ」と揶揄する声も少なくない。

■「怖がる子供」に父親がとった選択は…

しかし大人目線で考えた話だけでなく、実際に子供がそういった描写に拒否反応を示す事例もあるようだ。そんな中で注目を集めているのが、ツイッターユーザー・「みる兄さん」さんが5日に投稿したツイート。

「鬼滅の刃を子供に見せるか問題」という書き出しから始まった投稿には、「第1話を一緒に見たら『血しぶきのシーン』で息子はギブアップ。でも小学校では鬼滅の話題ばかりでつまらなそう」と、ほろ苦い体験談が綴られていた。

そんな折、「みる兄さん」さんは鬼滅のノベライズを発見したそう。

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■同じ悩みを持った子供からも…

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「挿絵も振り仮名も入ってて、小学校低学年でも読みやすいからおススメ」というツイートの通り、こちらの小説版は確かに子供たちでも読みやすい内容に。それでいて現在公開中の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の内容が網羅されているのだ。

ちなみにこの話には後日談があり、息子が同書を学校に持って行ったところ同様に「血しぶきのシーンが苦手だが鬼滅に興味のあった」級友たちが多かったそう。「見せて! 見せて!」とせがまれ、一躍クラスのヒーローに。

「みる兄さん」さんも「小学生にこういうインサイトがあったとは学びが深い」と、感じるところがあったようだ。

一連の流れに対し、他のユーザーからは「漫画を見せないではなく、お子さんにあったものを探すところが素晴らしいです」「子供たちに活字を読む楽しさを知ってもらえるきっかけにもなりますね!」といった声が寄せられている。

■小説は2種類

ちなみに鬼滅のノベライズは過去にも数作発表されているが、今回話題になっている「無限列車編」の小説は2種類あるので要注意。

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両方とも集英社から出版されているのだが、小・中学生を対象としたのは表紙が黄色く縁取られた「みらい文庫」版のほうで、「JUMP j BOOKS」はより上の年齢層を対象としている。

しかしAmazonのレビュー欄を見ると、「子供向けかと思ったら、けっこう玄人好みな表現もある」「情景描写が細やか」といった具合に、「みらい文庫」版を激推しする大人読者も少なくない模様。

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