無料の会員登録をすると
お気に入りができます

今年からの変更点も!「年末調整」の目的や注意点についてFPがわかりやすく解説

節約・マネー

年末が近づいてくると勤務先で行う年末調整。いったいなんのために行うの? 年末調整の目的や利用できる控除の種類について、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに、解説してもらいました。年末調整をきちんと行って、控除は最大限に利用しましょう。

年末調整は給与所得を確定するための手続き

そもそも年末調整はどんな手続きなの?
「会社員等の給与からは、1年を通じて給与額に応じた所得税が天引きされています。ただし、概算額で天引きしているため、年に1回過不足を調整する必要があります。年末近くに行われるこの調整のための手続きを『年末調整』と言います」と氏家さん。

年末調整の結果、それまでに天引きで納めた税金が本来の税額よりも大きければ、12月のお給料の際に差額が払い戻されるそう。

「年末調整と似たものに『確定申告』があります。確定申告は前年の所得を税務署に申告して税額を決定して納税するための手続きで、通常毎年2月16日から3月15日の間に行います。自営業者等は、自分でこの確定申告の手続きを行い、確定した税額を自分で納めますが、会社員や公務員などの給与所得者は、この申告と納税手続きを勤務先が行ってくれるため、原則として確定申告が不要になります」(氏家さん)

年末調整で受けられる控除の種類

年末調整ではどんなことに気を付ければいい?
「まず知っておきたいの『控除』という言葉で、税金の計算の際によく出てきます。『控除=差し引く』と覚えておきましょう。年末調整では、勤務先に各種申告書を提出することで、さまざまな控除が受けられるようになります」(氏家さん)

「ここでは知っておきたい5つの控除を解説します。
(1)基礎控除申告書
給与所得から多くの人が差し引けるものに「基礎控除」があります。基礎控除額は昨年まで一律38万円でしたが、令和2年度からは年収2400万円以下の人に限り48万円となりました(詳しくは国税庁の基礎控除についてをご覧ください)

国税庁の基礎控除について

(2)配偶者控除等申告書
納税者の合計所得金額が1000万円以下で、配偶者を扶養している場合には、この書類に記入することで最高38万円の配偶者控除もしくは配偶者特別控除を受けられます(詳しくは国税庁の配偶者控除についてをご覧ください)

国税庁の配偶者控除について

(3)扶養控除等申告書
16歳以上の学生や高齢者等を扶養する場合、納税者本人が障害者や勤労学生である場合、納税者本人が寡婦やひとり親である場合などには、この書類に記入することで一定の控除を受けられます。

(4)保険料控除申告書
1年間に支払った生命保険料や地震保険料の一定割合を控除できる「生命保険料控除」「地震保険料控除」、1年間に支払った社会保険料や小規模企業共済等の掛け金の全額を控除できる「社会保険料控除」「小規模企業共済等掛け金控除」を申告する書類です。給与天引きで納める社会保険料以外は、いくら支払ったかを示す必要があるため、保険会社から届いた証明書を添付します。

(5)住宅借入金等特別控除申告書
住宅ローン控除を受けるには、初年度は自分で確定申告する必要がありますが、2年目以降は年末調整で手続きできます」(氏家さん)

同じ年収でも控除額が大きければ所得税が安くなる

控除を受けると、どうなるの?
「さまざまな控除について解説しましたが、会社員の所得税の計算方法についても確認しておきましょう。会社員の所得税は、3つのステップで計算します。
(1)年収-給与所得控除額=給与所得
(2)給与所得-各種控除額=課税所得
(3)課税所得×所得税率=所得税額

(1)年収から給与所得控除額を差し引きます。給与所得控除は、領収書等で申告する代わりに、年収に応じた一定割合とみなし経費として差し引くもので、金額は勤務先で計算します。昨年までは65万円~でしたが、令和2年度からは55万円~に変更になりました。

オリジナルサイトで読む
記事に関するお問い合わせ