甘く深い官能の世界は、いつでもそこにあるものの、それを受け入れる心と身体の準備ができていなければ、その悦びを本当の意味で感じることはできません。今回は心理カウンセラー・塚越友子さんに実践的なアプローチで五感と本能を目覚めさせ、人生の新たな扉を開くための、特別レッスンをお願いしました。快楽を求める本能に忠実に、自分を縛るタブーを捨てる方法とは?
未知の体験を心から味わって、社会や文化に囚われた自分を解放。
日本は社会的にも文化的にも、女性が官能的な快楽を求めることをタブーとしてきた歴史が長い。
「その結果、極私的な感情&感覚であるはずの官能の要不要を、男性の望みにどう応えるかで判断しがち。生身の自分自身の身体や心がどう感じているかに対してはなおざりなんです」(塚越さん)
また情報過多な現代では、官能まで情報に支配され、体験を味わいきれずに消化することに終始してしまう。「官能とは感じること。未知の体験を重ねましょう」
LESSON1:茶道や華道を始めてみる。
周りの意見を気にしがちな人は特に、雑念と距離を置く有意義な時間を持って。世の中の刺激から離れ、体験そのものに集中、没頭できると、自分主体の考えが持て、官能的思考も復活する。瞑想も効果的だけど、慣れない人にとっては対象があった方が集中しやすい。対象物に集中、没頭することができる、茶道や華道がオススメ。
LESSON2:子供の頃に好きだったものを書き出してみる。
行動を起こす時に「~しなければ」という思考が優先してしまう人は、価値基準が他人任せになっている証拠。大切なのは「~したい」「~すると気持ちいい」という感覚。大人になるにつれて自分の感覚を後回しにしがちなので、子供の頃に好きだったこと、心地よいと感じていたことを書き出して、本来の自分を取り戻して。
LESSON3:普段はやらない、非日常の体験をする。
最近は、失敗することを恐れて未知の体験を避ける傾向が。でも、ネガティブな感情も含めて様々な感覚を経験することが心の解放につながる。特に不感症になっている人には荒療治が必要。一人旅など非日常の体験をすることで、自分自身のリアルな感覚がわかってくる。行く場所、やることもその場の感覚に任せるとより効果的。
LESSON4:湧き起こる気持ちが自分自身の感情か、確かめてみる。
官能的な感情はとても個人的なもの。でも普段から他人の感情に振り回され、物事のジャッジを人任せにしている人は要注意。他人が良いと言ったものを良いものと思い込んでいるだけかもしれないし、負の感情も同様。今感じている気持ちは、他人の感情か、自分自身のものか、折に触れ客観的にジャッジする癖をつけてみよう。
LESSON5:家族やパートナーと一緒に餃子を手作りする。
人との心の距離感を取りづらいと感じている人は、実は、相手を自分の思い通りにコントロールしようとしすぎなのかもしれない。心理的なアプローチとしてある心理学者が提案しているのが、家族や恋人と一緒に餃子を作って食べること。五感全てを使う行為なので、情緒的な共通体験が、心地よい関係性を築いてくれるそう。
塚越友子 心理カウンセラー。『東京中央カウンセリング』代表。薬を使わない臨床心理を実践。現在改めて大学院に通い、親子間における心理学の新たな研究にも没頭している。
スリップ¥4,980(ピーチ・ジョン/ピーチ・ジョンTEL:0120・066・107) フリルベッドカバー¥17,584 フェザークッション各¥3,695 ベロアクッションカバー¥1,843(以上ザラホーム/ザラホーム・ジャパン カスタマーサービスTEL:03・3462・2133)
※『anan』2018年3月14日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・中尾有伽(NAME) 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)
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