最近の日本では結婚に必要性を感じない人も増えていますが、結婚して得たものはありますか?
ヴァレリー 私は結婚指輪もしてないし、何かしら……。しかも、私は夫の苗字も名乗っていないの。でも、これによっておかしなことが起きるのよ。たとえば、宿泊するホテルに到着したとき、部屋にはウェルカムカードが置いてあるんだけど、ほとんどが彼の名前しかなくて、私の名前は書かれていないの。
ジョナサン あとはホテルに着いたときも、彼女と一緒に歩いているにも関わらず、挨拶してくれる人は僕の名前しか呼んでくれなかったりするよね。そういうこともあって、今回の作品のクレジットでは、彼女の名前を先に書いて、これまでとは逆にしたんだ。
男性優位を象徴するようなエピソードですが、おふたりの間で結婚した良さを感じることは?
ジョナサン 結婚という制度がいいか悪いかというのは別として、やっぱりパートナーがいるというのは大事なことなんじゃないかな。というのも、生きていくうえでのいろいろな喜びや悩みをすべてシェアすることができるからね。たとえば、今回の撮影でエマ・ストーンがすごくいい演技をしたときに「わー、すごい!」って自分だけで感激するんじゃなくて、それを一緒に共有できると、全然違う次元のものになったりするからなんだ。
ヴァレリー いまは、パートナーシップや人間関係というのが、SNSで繋がっているような錯覚には陥ることもあるかもしれないけれど、お互いの顔を見て、人と向き合いながら話すのはまったく違うことよね。私たちの子どもの友人たちのなかにも、カジュアルな関係ですぐに別れてしまうような子が増えているけれど、長期的な人間関係を持つというのは大切なことだと思うわ。
最後に、いまなお男女差別に悩まされる女性も多いと思うので、打破するために必要なことを教えてください。
ヴァレリー この映画を観てくれればわかるけど、きっとこの作品が変えてくれるはずよ!
ジョナサン これまでに小さなことは変わってきているけれど、時間がかかることだから、辛抱強くいないといけないなとは思うよ。アメリカでも、黒人の大統領が誕生して、「次は女性の大統領だ!」という希望があったのに、結局そうはならなかった。つまり、戦いはまだまだ終わらないということなんだよね。
ヴァレリー だから、これからは力のある女性や地位の高い女性がもっともっと必要だとも感じているわ。
負けられない戦いがそこにはある!
このところ「Me Too」や「Time’s Up」という言葉がよく使われているように、世界的に見ても女性たちの戦いに注目が集まっているいまだからこそ観ておきたいタイムリーな一本。女性として生きることの美しさだけでなく、誰もが持ち合わせている “女性の強さ” も体のなかに感じるはずです。あなたも、この夏一番の熱い戦いに挑んでみては?
血が騒ぐ予告編はこちら!
作品情報
『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』
7月6日(金)より全国順次ロードショー
配給:20世紀フォックス映画
ⓒ2018 Twentieth Century Fox