パソコン作業中、背中をギュッと丸めていませんか? 見た目はもちろん、様々な不調も引き起こす“猫背”。日頃から、気になっている人も多いはず…。
「猫背かも?」と思ったら、今すぐ手を打って!
姿勢や立ち姿には、その人のライフスタイルが反映されるもの。
「長時間のパソコン作業やスマホチェックなど猫背の一因となる生活習慣はとても多いので、背中が丸まったり、肩や顔が前に出た悪姿勢になりやすいのです。現代人の約8割は、猫背です」と、猫背矯正マイスターの小林篤史さん。
また、背筋を伸ばし、気をつけて姿勢をちゃんとしていたつもりなのに、いつの間にか猫背に戻っていた! なんて経験もあるはず。
「背骨や骨格が歪んだ猫背が一度定着すると、それをラクな姿勢と“形状記憶”します。本来の正しい姿勢を維持するには、普段は使えていない筋肉が必要になるため、改善するのが難しくなるのです」
たとえ快適に思っていても、カラダには常に負担がかかっている。
「最初は“張り”などかすかな違和感にすぎませんが、いずれコリや痛みになると矯正が大変です」
猫背の弊害は外見だけにとどまらない。ぜひ猫背改善ストレッチを今日からルーティンにしよう!
その不調や痛み、あれもこれも“猫背”のせいかも?
「たかが猫背」との油断は禁物。今までなんとなく感じていた心身の不調は、猫背により引き起こされた可能性も。下のような不調や変化を自覚している人は、いま一度自分の姿勢をチェック。
「猫背が先か不調や痛みが先かはケースによりますが、多くの慢性症状や不定愁訴が、猫背とともに改善することがよくあります」
頭痛、首こり
顔が前に出ていると首まわりの筋肉が凝る。頭から肩にかけて血流が悪くなると、より凝り固まって筋緊張性頭痛に。
肩こり、バストが下がる
両肩が前方に出ていると肩周辺の筋肉が過緊張状態に。また、胸郭が狭められることでバストの位置が下がることも。
腰痛、胃腸の痛み、お腹が出る
背中が丸まると、腰に負担が。また、内臓も押し下げられるため、圧迫されて働きが鈍る。腹筋も使われずお腹がたるむ。
O脚・X脚、膝痛、下半身太り
猫背に起因する骨盤の傾きにより膝に負担がかかる。股関節の歪みや膝関節のねじれから脚のラインは崩れてしまう。
気持ちが落ち込む、朝起きられない
顔が前に出てうつむきがちになると気分が沈む。自律神経と密接な関係がある首の筋肉が固まると、睡眠の質が低下。
猫背の特徴
・背中が丸まっている。
・肩が前に出ている。
・顔が前に出ている。
いつもこんな座り方をしていませんか?
おうち時間が増えて、椅子やソファなどに座っている時間が以前より増えた人も多いはず。
「長時間同じ姿勢で座ると骨盤が歪み、股関節まわりは固まります」
気を抜くとやりがちな下の4つの座り方が、猫背を助長する。
「耳・肩・骨盤が一直線に並ぶように座面に腰掛け、両脚を揃えて座るのが理想的です」
NG:背中を丸める
背中全体が丸まった典型的な猫背の状態。腰掛けた位置が深すぎるのが、悪姿勢の一因。
NG:左右どちらかに足を寄せる
お尻の片側に体重がかかっているため重心がアンバランスになり、骨盤がねじれる原因に。