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生理前の激しいイライラが変わった!「PMDD」改善のための薬剤師の教え

ライフスタイル

生理(月経)前になると「イライラする」「否定されている気がする」と感じるのに、生理が来ると嘘のようにスッキリしている。このように悩んでいる人はいませんか?これは、PMSのなかでも精神症状が更にひどいPMDDかもしれません。今回は、PMDDについてあんしん漢方の薬剤師、竹田由子さんに伺いました。

PMSとPMDDは何が違うの?

photo:photo-ac
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PMS(月経前症候群:premenstrual syndrome)とは、月経の3~10日前より生じる、だるい、むくむ、胸が張る、イライラするなどの心とからだの症状のことです。これらの症状は、月経開始とともに軽快し、なくなっていきます。

このうち、日常生活に支障をきたすほど、心の症状がとくにひどい場合を、PMDD(月経前不快気分障害:premenstrual dyspholic disorder)といいます。月経がある女性の5%がPMDDであるといわれています。

PMSとPMDDの主な症状は?

PMSの主な症状は以下の通りです。

・からだの症状
胸の張り・痛み、おなかの張り、頭痛、関節痛、筋肉痛、体重増加、むくみなど

・心の症状
抑うつ気分、怒りの爆発、イライラ、不安、混乱、社会的引きこもり
このうち、心の症状がとくにひどい場合は、PMDDの可能性が高くなります。

PMDDになりやすいタイプは?

PMDDは、責任感が強く、まじめで完璧主義、頼まれるとイヤといえない人、他人に気を遣いすぎる女性に多く発症する傾向があります。そして、対人関係のストレスやライフイベントなども発症のきっかけとなります。

もしかしてわたしも?PMDDチェックリスト

photo:unsplash
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もしかして、わたしもPMDDかも? と思ったら、まずはセルフチェックで自分の傾向を知りましょう。

PMDDのセルフチェック

過去1年間の月経前1週間に出た症状をチェックしましょう。チェックがある場合は、PMDDの傾向があります。
・拒絶や批判に対する感受性が高くなる
・イライラする、怒りっぽい、逆上する
・不安、緊張感、うつ気分や落ち込みがある
・疲労感があり、気力がわかない
・集中力が薄れる
・ 過食になる
・睡眠過多、あるいは睡眠不足になる
・自己尊重の低下、制御不能といった自己喪失感がある
・からだの症状(胸の張りや痛み、関節痛、体重増加など)がある
パニック障害やうつ病ではなく、日常の活動が障害される場合や、5つ以上チェックがある場合は、PMDDの可能性がとくに高くなります。

PMDDセルフケアの3つのポイント

photo:photo-ac
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PMDDは日常生活を整えることで、ある程度対策が可能です。ここでは、セルフケアの3つのポイントをご紹介します。

1.栄養バランスを整える

まずは、食生活のポイントをご紹介しましょう。

・甘いものを減らす
・米、果物、野菜などの複合糖質や、良質なタンパク質を摂取する
・塩分を減らす
・カフェインやアルコール類を控える
・サプリメントを活用して栄養を補う(ビタミンE、B6や鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのミネラル、イソフラボンなど)

上記すべてを心がけて実行することは難しいかもしれません。できることから実践してみましょう。

2.血流を改善する

photo:shutterstock
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ウォーキングや水泳などの適度な運動や、ヨガやストレッチで血流を改善しましょう。心とからだの健康につながります。
ぬるめのお湯を使った半身浴もおすすめです。一方、タバコは血流を阻害するので、受動喫煙を含めて注意が必要です。

3.リラックス方法を見つける

自分にあったリラックス方法を見つけましょう。リラックスすることは、頭痛や不安、不眠の改善に効果があります。
たとえば、ヨガやストレッチ、アロマや呼吸法、カフェでお茶をする、景色のよい場所を散歩する、好きな音楽を聴く、歌うなどが挙げられます。

こんなときは婦人科に

photo:shutterstock
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セルフケアでは対処しきれない場合などは、病院を受診することもおすすめします。PMDDの受診の目安は、不調で日常生活に支障があると「あなたが感じるとき」です。
診療科は、PMS同様に婦人科がよいでしょう。治療薬を使う場合には、漢方薬、抗うつ薬、経口避妊薬(ピル)などが使われます。

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