皆さん、こんにちは。子育てアドバイザーの河西ケイトです。
長かった正月休みも終わり、いつも通りの生活を送るご家庭も多くなってきたのではないでしょうか?
さて、長い休みが終わると決まって相談いただくのが「子どものリズムが狂ってしまい困っている」と言うお悩みです。今回は、そんなお悩みについてお話しさせていただきたいと思います。
リズムを崩すとどうなってしまうのか?
まず、根本的なお話から。子どもが日常生活のリズムを崩してしまうと、どうなるでしょうか?
皆さん、体内時計って知っていますか? 体内時計とは、脳の奥にある光の有無を感じて働く時計のことを指し、メラトニンによってリズムを整えることができています。
新生児が昼夜逆転してしまったり、夜に起きてしまうのは、このメラトニンを自分でうまく作れないからと言われています。このメラトニン、「暗くなったら寝て、朝の光で目を覚ます」という規則正しい生活を行うことで少しずつ整い、それによって体内時計が正しく動くのです。
しかし最近は、この体内時計が崩れてしまっている子が多くいるそうです。その背景にあるのが、長期の休みに入るとついついゲームやテレビで夜更かしをしてしまったり、スマホやタブレットからの光を長時間浴びてしまうこと。それにより、メラトニンの分泌が止まってしまい、上手く眠りにつくことができなくなってしまうのです。では、せっかく整えた体内時計を崩してしまうとどのようなことが起きるでしょうか?
「寝ても寝足りない食欲不振体力の低下免疫力が落ち、病気になりやすくなる。集中力の低下から不注意が多くなり事故につながる」
こんな負のループが生まれてしまいます。子どもには関係ないと言われていた「鬱」なども、実はこうした生活リズムの崩れから罹りやすくなるなどとも言われています。
一度崩れると整うのに長い時間が必要になる
普段関わることのない人が家に遊びにきたりすると、子どもたちも嬉しくなり、ママやパパも「まぁ、いっか」でついつい夜遊びさせてしまいがちですが、ここでみなさんに学んでおいてほしい事があります。
それは「子どもは一度リズムを崩すと大人以上に取り戻すのに時間がかかる!」という事です。大人はリズムを取り戻すのに数日あれば取り戻せると言われていますが、子どもは大人の何倍も時間がかかります。「明日から保育園だから早く寝かさなきゃ!」で、子どものリズムは整わないわけです。
ですから、休みの日だから特別というのは辞めて、ルーティンを崩さないようにする事が大切になってきます。
子どもたちが休み明けになんとなく「保育園に行きたくない……」とぐずってしまうのは、もちろんママやパパと離れたくない気持ちもあるかもしれませんが、リズムの崩れからくる「疲労」も影響を与えていると言えるでしょう。実際に、休み明けに登園してくる子の様子を見ていると、リズムが崩れている子は表情でわかりますし、食事の際にも顕著に現れます。
生活リズムを整えるために大切なポイント
子どもの心身の成長に大きく関わる「生活リズム」は、大人がしっかりと担保していくことが大切です。ここでは、大切なポイントについてお話しします。
生活リズムで一番大切なのは、「就寝と起床」です。
休日・平日関係なく決まった時間に就寝するように心がけ、また朝も決まった時間に起きれるようにしましょう。
そして夜は、子どもが眠りにつきやすい環境を作りましょう。例えば、部屋を薄暗くして、睡眠しやすいような音楽を流しても良いでしょう。スマホやタブレットは寝る30分前には終わりにして、大人が寄り添ってスキンシップを測り安心して眠れるようにしましょう。