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性欲ゼロ草食系が増殖中…セックスレス男を「肉食に変える」方法 レスなひとびと

現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、今後の人生、女体に触れなくても生きていけると断言する今ドキ草食男子。彼らの扱い方や肉食化変換方法をお伝えします!

文:三松真由美 イラスト:犬養ヒロ

【レスなひとびと】vol. 9

圭吾(27歳)女体に触れずとも生きてゆける。
リスクは取らない。”男らしさレス男”はおそらく生涯未婚予備軍

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残業を終えてようやく帰宅。テレビをつける。圭吾が毎週楽しみにしている、恋愛バラエティ番組が始まった。

今日のメインは告白タイムだ。お世辞にもイケメンとは言えないモッサリ男が、アイドル級のピカピカ女に告白。案の定、玉砕。女性コメンテーターは「男らしい告白でしたね! 残念だけど、かっこよかったよ!」と励ました。僕のほうが歯が白くて、ヘアスタイルだって清潔だし、今風の服着こなしてるし、あいつよりイケてるじゃないか。

でも、男らしいって、何だ??

女子に告白するって、よく考えたらとんでもないことだ。断られるかもしれないのに、好意を伝えるなんて。そんなリスクを取る生き方なんて僕にはできない。リスク回避こそ僕のポリシー。心に波風立てず、おだやかに過ごすことが平和な人生に決まってる。なのに、テレビ出ている奴は、負け戦に飛び込んでいる。人に笑われて、かっこ悪い。

女性と付き合いたい気持ちはある。性欲だって、ないわけじゃない。毎週金曜は一人で股間をサスサスして発射もしてる。下半身の健康管理はできている。でも、女体に直接触れなくても生きていける……とも思う。

数少ない交際経験は、全部向こうさんからの告白でスタート。そして、振られて終了。セックスはネットで学習して手順通りにしたはずだ。最中には、惜しみなく愛の言葉を伝えた。あっ、同じセリフのヘビロテだったかもしれないが。

別れ際に「もっと引っ張って行ってほしかった」「圭吾って、女子的だよね」と言われたけれど、どうしてほしかったのか、今もさっぱりわからない。女子との交際方法、ふられないセックス方法をディレクションしてくれるアプリがあったら絶対買う。しかし、この先、彼女ができるとは思えなくなっている。その先の結婚なんて……夢の夢。

圭吾君、いわゆる草食系ですか?! 草食男子のはっきりした定義はわかりませんが、イメージするにやさしい系。ひつじ君のように動作がゆるく、やわらかな物腰。主張しない。セックスの香りがしない。「女はきれいにメイクして待っとけ! 今、抱いてやるぜ」の狼男子は今や遭遇することはむずかしい。それは時代の流れとして受け止めましょう。

が、しかし!「レスびと」をお読みくださっている女性陣に、ぜひとも伝えたいことがひとつ。ひつじ君が世に増えていることと、あなた自身がパートナーの草食化を受け入れるかどうかは、別問題。

ひつじ君達は性的に淡白傾向あり。性欲に突き動かされてデートに誘ったり、告白したりということがない。エッチなくて平気、と言い切る。好きな言葉は「穏やか」「円満」「安定」。

「淡白だけど、優しいし気が合うから。結婚したらエッチするはず」そんな希望的観測で結婚を決めては絶対にダメ! ビフォー結婚で性欲がゼロに近い男性は、アフター結婚で性欲はマイナス100度に落ちます。間違いない。

とはいえ、既にひつじ君とお付き合いしている、もしくは結婚してレスびとになった方もいることでしょう。性欲マイナス100度男とのレス解消には忍耐しかない。ゆっくり、ゆっくり時間をかけて、セクスィースイッチを探すことから。今どきの女性には、ひつじ君たちの気持ちを理解し、共存していくための「器の大きさ」「セックスの自立」が求められています。セックスの自立についてはまたの機会に。

「うちの彼はひつじ君? とよぎったら菩薩になって瞑想あるのみ。合掌」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にhanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。日本性科学会会員。ED診療ガイドライン作成委員。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。

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