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お金の悩みといえば「老後の資金問題」。必ず訪れるシニア世代を不自由なく過ごすために、実際はいくら必要? 年金はもらえるの?? 今の貯蓄ペースで大丈夫??? 不安はつきませんよね。
そこで、「お金の不安をスッキリ解消」今回は、老後のお金。いくら必要になるのか、いくらもらえるのか。しっかり書き出すことで、不安を解消しちゃいましょう!
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▶︎教えてくれたのは
ファイナンシャルプランナー
前野 彩さん
(株) Cras 代表取締役社長、FPオフィスwill代表。心とお金がわかるFPとして女性や子育て世帯に大人気。『教育費&子育て費 賢い家族のお金の新ルール』 (日経BP) など著書多数。
老後の暮らしは人それぞれ。「自分の場合はあといくら必要か」が大事
「2000万円の貯蓄が必要ってホント?」「そもそも、年金ってもらえるの?」など、不安が多いのが老後のお金。
「まず、年金は必ずもらえます。老後いくら必要になるかは、どんな生活をしたいか、持ち家か賃貸かなどによって大きく変わります。大切なのは、いくら年金がもらえて、いくら使うのか、自分の場合を把握すること。本当の不足額が分かったら、あとはコツコツ貯めるだけ!」
CHECK1:わが家の年金、いくらもらえる?
50歳以上の「ねんきん定期便」には、現在の収入で働き続けた場合の見込み額の記載あり。49歳以下の場合やもっと詳しく試算したい場合は「ねんきんネット」を活用しましょう。
「ねんきんネット」に登録すると、年金の見込み額が簡単に試算できます。
登録にはマイナンバーカードを使って、マイナポータルとねんきんネットを連携する方法と、基礎年金番号とメールアドレスでIDを発行する方法があります。基礎年金番号は年金手帳で確認できます。
夫と妻の年金の合計額を書き出してみましょう。
CHECK2:わが家の老後、年いくら使う?
年金受給が始まる65歳ごろからは、支出がそれまでと大きく変わってきます。子どもの独立で教育費や食費がかからなくなったり、ローンを払い終え、住居費が減ったり。一方、家のリフォーム代や医療費などの増える費目も。下記の一覧を参考に、「月単位の支出」と「年単位の特別支出」について、「老後の想定の支出額」を書き出してみましょう。
夫婦で海外旅行など、夢や趣味のための費用も忘れずに。
【老後増えがちな費目】
● 家のリフォーム代
● 子どもの結婚・家購入などの援助
● 光熱費
● 医療・介護費
● 趣味費
【老後減りがちな費目】
● 生活費 (特に食費)
● 子どもの教育費
● 住宅ローン
● レジャー費
● 交際費
● 交通費
CHECK3:わが家の老後資金、いくら貯めておく?
まずは、年金収入から年間支出を引き、1年間の不足額を出します。 それに30をかけて66~95歳の生涯不足額を算出。それを65歳までの月数で割れば、月々いくら貯めるかが分かります。
STEP1:1年間の不足額
年金収入/年 - 老後の支出/年=1年間の不足額
↓
STEP2:生涯の不足額
1年間の不足額×30年=生涯の不足額
↓
STEP3:65歳までに月々貯めておく額
生涯の不足額÷65歳までの年数÷12ヵ月=老後資金として月々貯めておく額