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寛一郎、父親・佐藤浩市に対して「絶対しない」こととは?

エンタメ

今回、ご紹介する作品は、『君がまた走り出すとき』。日本人男性で初めて世界6大マラソンを走破した、川口市在住の市民ランナー・古市武さんの実話が導く人間ドラマです。マラソンを通じて人生と向き合う人々の姿を描いた本作で、主演を務めた寛一郎さんにお話を伺いました。

写真・角戸菜苗 文・田嶋真理

【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 28

自然体の演技で存在感を放つ若き新鋭

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埼玉県川口市のSKIPシティで催される、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、若手映像クリエイターの登竜門。『君がまた走り出すとき』はこの映画祭の15周年を記念したオープニング上映作品として、地元川口市を舞台に製作されました。

寛一郎さん演じる翔太は、わけあって追われる立場。彼は逃げ込んだ民家で老婦人に孫と間違われ、成り行きで居候することになります。場当たり的な生き方をしていた翔太ですが、ラジオで聞いた古市武さんの情報をきっかけにマラソンと出会い、人生を再生させていきます。

寛一郎さんは、祖父が故・三國連太郎さん、父親が佐藤浩市さんという最強の俳優遺伝子を持つ新鋭。『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2017年)では演技力が評価され、第27回日本映画批評家大賞新人男優賞を獲得するなど、早くも映画界で頭角を現しています。

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ーーマラソンを走る役を演じるにあたって、肉体的なトレーニングは?

寛一郎さん もともと太りやすい体質ではなく、食事制限を少し行うだけで自然と体が締まっていきました。撮影をする中で、長い距離を走ることに慣れていきました。

ーー普段の生活の中で、何かトレーニングを行っていますか?

寛一郎さん インドア派なので、あまり運動はしないですね。クランクイン前に少し体を鍛えた程度です。

ーーそれでこのような締まった体になれるなんて、うらやましい限りです(笑)。内面的な役作りとしてはどのようなことを?

寛一郎さん 初めて脚本を読んだとき、まるで絵本のようにわかりやすくメッセージを伝える作品だなと思いました。翔太は、自分と向き合うことから逃げている役です。誰もが逃げたいという気持ちを抱く瞬間があると思います。彼の気持ちにとても共感できたので、リアリティを持って演じるように心がけました。

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ーー映画の中で特に気に入っているシーンは?

寛一郎さん 映画の終盤、松原智恵子さん演じる多笑と山下リオさん演じる佳織に自分の決断を話すシーンです。ワンカット長まわしで撮っていたので、気持ちが入りやすかったです。

ーー苦労したシーンや印象に残っているシーンは?

寛一郎さん クライマックスのマラソンシーンの撮影をした日は、風が強くて寒かったです。マラソンのシーンですから、全員が薄着のランナーの恰好をしていました。あのシーンに参加された、エキストラの方々も苦労されたと思います。

ーーお父さまの佐藤浩市さんに、役作りの相談をすることは?

寛一郎さん 相談はしません。僕は人から答えを聞いて教わるのではなく、自分で考えて答えを見つけたいタイプなんです。父親と仲が悪いわけではなく(笑)。

ーー18歳のときに俳優になる決心をされたとか。それまでにいろいろな誘いがあったと思うのですが、俳優デビューしなかった理由は?

寛一郎さん それこそ、この映画の翔太のように、自分から逃げ続けてきたんだと思います。家族や俳優という職業ではなく、自分から逃げていました。答えを出すまでに18年間かかったんです。

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ーー佳織のように、ツンデレな女の子はお好きですか?

寛一郎さん ツンデレは大好きです。ツンデレが嫌いな男性はいないと思います(笑)。イラッとさせられたとしても、ちょっと弱いところを見せられると「なんだよ、かわいいな」と思ってしまいます。

ーー今年はどのような役を演じてみたい?

寛一郎さん 喜劇を演じたり、振り切った人を演じたりしてみたいです。

ーー振り切った役とは……例えば、悪い人の役?

寛一郎さん そういった役はこれまでに演じたことがないので、食わず嫌いせずにいろんな役を演じてみたいですね。

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