食品の値段や光熱費が上がり、家計がますます厳しくなってきています。「これっていつまで続くの?」と、不安になっている人も多いはず...。この事態にどう対処するべきか、経済ジャーナリストの荻原博子さんに緊急取材しました。
食品の価格が毎月のように上がっているため、これまでと同じ食材を同じ量買っていても、財布から出ていく金額がかなり増えたように感じます。どうすれば食費を抑えられるのでしょうか。
荻原さんは、「工夫できることはまだまだあります。買った食品を捨てることなく食べ尽くす工夫や、買い物のときにムダなものを買わない工夫、食品の在庫管理のしかたなど、一つ一つ改めて見直してみましょう」と語ります。
買い物の前にやっておきたいこと、買い物のときに心がけること、そして買い物のあとにやるとよいことの3つに分けてアドバイスしてもらいました。
「食費増を乗り切る買い物術」今回は、買い物前にできることをご紹介します。
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これからの時代の節約大原則
今までも食費を抑えるために心がけてきたことだと思いますが、さらに厳しく、下記の3原則を徹底しましょう。
原則1:食品ロスを徹底的になくす
食品の価格はじわりと上がっていますが、めちゃくちゃ跳ね上がっているわけではありません。まずは買った食材を丁寧に食べ切ることを心がけましょう。食べずに捨ててしまう食品ロスを家庭で極力減らすことが、節約になります。
原則2:スーパーへは計画的に行く
これからは「何となく」買い物に行くのではなく、予算とメニューを決めて、買うものを明確にしてから行きましょう。夫や子どもと一緒に行くと、よけいなものをどんどんカゴに入れられるので、できれば1人で行くのが○。
原則3:肉や野菜は安いときに多めに買う
価格が安い旬の野菜は、多めに買って冷凍保存したり干し野菜にしたりして、日々の料理に使いましょう。まとめ買いした肉は、1回分ずつ小分けにして野菜や調味料を一緒に袋に入れて冷凍保存。フライパンで炒めれば、すぐに食べられます。
荻原家のマル秘「レインボー食材」が便利
荻原さんが欠かさず作り置きするのは、ひき肉とみじん切りの玉ねぎとにんじんを炒めたもの。保存袋に小分けにし、板状にして冷凍保存。そぼろ丼やキーマカレー、肉みそなどさまざまな料理に変化する「レインボー食材」です。