副交感神経を優位にし、深部体温をスムーズに下げるために、寝る直前に行いたいのがパジャマで行える簡単なヨガ。メディカルヨガインストラクターの山縣亜己さんに教えてもらいました。「深い腹式呼吸をしながら行うと、心身をよりリラックスさせることができます。1~2時間前に入浴をしてから行えば、深部体温がゆっくりと下がり眠りにつきやすくなりますよ」
パジャマヨガを寝る前の習慣に。
【キャットアンドカウ】背中をほぐし自律神経を整える。
猫の背伸びを真似たポーズ。交感神経節のある脊髄付近と、副交感神経節がある内臓付近を効率よく刺激して、血行を促進。背中全体の筋肉をリラックスさせることができ、首や肩のコリ、疲労解消にも。
1、肩の下に手、骨盤の下に膝がくるようにして、四つん這いになる。
2、ゆっくりと息を吐きながら、両手で床を押し、背中を丸める。
3、ゆっくりと息を吸いながら、背中を反らし、視線を上に向ける。2と3を3~5回、繰り返す。
【足首ワイパームーブ】深部体温をゆるやかに放散させる。
両足首をワイパーのように動かすだけ。股関節の周辺からお尻の仙骨、腰椎、背中にかけて振動が伝わり、自律神経を刺激。血行も良くなり、深部体温をゆるやかに放散させることができる。
1、仰向けに寝て、足を肩幅くらいに開く。
2、足首をワイパーのように外側に開き、内側に閉じる、を呼吸に合わせて3分ほど繰り返す。
【仰向けの合蹠(がっせき)のポーズ】股関節を開き、体の血流を促す。
股関節まわりの血行促進と、腎臓、膀胱、性器付近の刺激によって副交感神経が優位に。お腹に手を当てて腹式呼吸をし、お腹の動きや息に意識を向けて呼吸のみに集中することで、さらに効果がアップ。
1、仰向けになり、左右の足裏を合わせて、かかとをお尻のほうに引き寄せる。
2、両手をお腹の上に置き、腹式呼吸。鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹がふくらむのを確認し、次にお腹の力を抜いて口からゆっくりと息を吐き出す。このとき、お腹の上に置いた手が呼吸とともに上下に動くのを感じる。
山縣亜己さん 瞑想トレーナー、日本統合医学協会メディカルヨガインストラクター。studio mindflow主宰。“ビジネスパーソンの人生の充実”をテーマにレッスンを行う。
※『anan』2023年4月12日号より。イラスト・山中玲奈 取材、文・古屋美枝
(by anan編集部)