実は自己肯定感と密接な関係にあるのが人間の脳。じゃあ自己肯定感が低いと脳に影響が…? 脳内科医の加藤俊徳先生が、自己肯定感と関わる8つの脳番地の特徴をお教えします!
脳による正しい自己評価で自己肯定感をアップ!
“自己肯定感”と聞くと、実体がなくぼんやりとした概念という印象があるかもしれない。でも実は、脳から見ると非常に明確なのだそう。脳のMRI画像を見ると、自己肯定感が高い人は全体的に脳が活性化しているのがひと目でわかるそうだ。
「脳は、自分ができることよりもできないことに気づきやすく、後者にばかり意識が向くと本来の自分と脳の評価との間に認知の歪みが生じ、自己肯定感が低下。さらに自己肯定感の低い人の脳は働きが鈍くなります」
こう語るのは脳内科医の加藤俊徳先生。では、認知の歪みをできるだけ小さくし、正しい自己評価のもと、自己肯定できるようになるにはどうしたら?
「脳には役割に応じた8つの“脳番地”があり、脳の見地から自己肯定感を高めるにはバランスよく鍛えるのが大事」
さらに、自律性自己肯定感と他律性自己肯定感のうち、自律性を強化することで正しい自己認知ができる。“正しくバランスよく”脳番地を鍛えよう!
脳番地マップで各機能をチェック!
脳にある1000億個以上の神経細胞。働きごとにエリアを区切り、マップにしたのが下の図。司る機能により脳番地と名付けているが、各脳番地とそれぞれの働きをざっくりと紹介!
【運動系】脳番地
全身の動きに関わり、運動と脳を連動させる。
【視覚系】脳番地
目で見た文字、画像、映像などを脳に集積させる。
【聴覚系】脳番地
耳から入ってきた言葉や音を脳へ集積させる。
【理解系】脳番地
インプットされた情報をまとめて理解する。
【感情系】脳番地
喜怒哀楽などの感情を表現するのに関与。
【思考系】脳番地
他の脳番地と関係が深い脳の司令塔。
【伝達系】脳番地
コミュニケーションの要として働く。
【記憶系】脳番地
情報を覚えておき、思い出して活用。
あなたの「自己肯定感」度は何点? 自己肯定感判定テスト。
「自己肯定感が高い」と思っていても、脳の視点から見ると、自己肯定感を左右するのは、脳をバランスよく使えているかどうか。正しい自己評価のために、加藤先生考案のテストでチェック!
【HOW TO】
行動や思考を自己分析して、「よく当てはまる」は5点、「どちらかといえば当てはまる」は4点、「どちらともいえない」は3点、「どちらかといえば当てはまらない」は2点、「まったく当てはまらない」は1点として、各項目を採点。脳番地ごとの得点も把握した上で、総計を出してみよう。
※『脳の名医が教える すごい自己肯定感』(加藤俊徳・著/クロスメディア・パブリッシング)より引用
【思考系】脳番地
・「やりたいこと」や「夢」がある。
・人にどう見られているか、理解している。
【伝達系】脳番地
・コミュニケーションに自信がある。
・言ってはいけないことは言わない。
【運動系】脳番地
・手先が器用。
・体を動かすのが好き。
【視覚系】脳番地
・初めての場面でもいつも通り行動できる。
・他人の目はあまり気にならない。
【聴覚系】脳番地
・聞き漏らし、うっかり忘れがない。
・人の話を最後まで集中して聞ける。
【理解系】脳番地
・新しい知識を取り入れることに興味がある。
・その場に合った適切な態度や行動が取れる。
【記憶系】脳番地
・予定を決めたり、見通しを立てたりするのが好き。
・嫌なことはすぐに忘れることができる。
【感情系】脳番地
・人と一緒に仕事したり、行動したりするのが好き。
・他人の成果を素直に祝福できる。