花街として栄えた祇園は、雅で粋なものが揃う場所。特に、客人をもてなす茶と菓子、そしてそれらを彩る器は、この街のスペシャリテ。茶菓子の歴史を体感する散歩へ。
花街として栄えた祇園は、雅で粋なものが揃う場所。特に、客人をもてなす茶と菓子、そしてそれらを彩る器は、この街のスペシャリテ。茶菓子の歴史を体感する散歩へ。
PONTE
レース模様を吹き込んだ小皿11,000円~。片口16,500円~。猪口9,900円。
涼しげで洗練されたテーブルを演出。
作家・佐藤聡さんが作る吹きガラスを専門に扱うショップ。日常使いの品と、オーガニックなデザインの作品という2つのテーマで製作された品々が並ぶ。繊細な白いレースが取り込まれたような美しい模様が印象的。様々な顧客からの意向にも細かく対応し、京都の料亭などでも広く愛用されている。
立礼茶室「然美」
お茶と、旬の素材をふんだんに使ったお菓子はすべて季節替わり。
築100年の町家で味わう、現代版お茶事。
日本美術の源流ともいえる茶の湯の世界を再解釈した、完全予約制の茶室空間。京都唐紙工房〈かみ添〉が描いた壁紙に包まれた美しい空間で、5種の茶と菓子のペアリングコース「茶菓懐石」5,500 円が楽しめる。
小多福
おはぎは平日8種、土日祝は12種をラインナップ。1個220~270円。
大人気だった“おばあちゃんのおはぎ”が、待望の復活。
自然の食材だけで作る、色鮮やかなおはぎが人気だったこの店。惜しまれつつ一度は閉店したが、引退したおばあちゃんの味を豆腐店の娘さんが受け継ぎ、復活。伝説の味を忠実に再現した定番メニューに加え、「アールグレーとレモン」や「ココナッツとピンクペッパー」など斬新な新作も登場。
ZENBI -鍵善良房-
老舗和菓子店が手掛ける、祇園町の文化を伝える美術館。
300年もの歴史を誇る老舗和菓子店が祇園で育まれてきた文化を次世代へ受け継ぐために開いた美術館。ここでは木工漆芸作家・黒田辰秋をはじめ、京都の町や〈鍵善良房〉に縁深い芸術家の展覧会を開催。作家それぞれが店の蔵に眠る菓子道具や装飾品を使い、毎回違った展示が鑑賞できる。
photo_Noriko Yoshimura, Yoshiki Okamoto, Yoshiko Watanabe text_Kimiko Yamada