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お金を貯める第一歩「ひとつだけ我慢する生活」とは?

ライフスタイル

お金を貯めるには、まず家計管理。無駄な出費を減らして貯蓄に回す。とはよく目にします。しかしこれが軌道に乗るまでには時間がかかります。貯蓄グセがついていない人は家計管理と聞いただけで拒否反応を示す人もいるのでは?しかし、お金を貯めるには、工夫が必要なのは変わりません。シンプルで簡単に始められるお金を貯めるコツを紹介しましょう。

ダイエットや片付け同様、貯蓄も自分に合ったやり方で

ダイエットや断捨離。気になる永遠のテーマですね。いろいろな体験談やプロのアドバイスなどを参考に、何度もチャレンジしたものの、途中でくじけたという経験はありませんか?

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お金を貯めるには、完璧を目指さなくていい

糖質ダイエットがいいと聞けば、ご飯、麺類をやめる。けれど、どうしても食べたくなって、ちょっと口にしてしまったら、また元の食生活に逆戻り。

断捨離で1年使わなかったものは捨てる。迷ったら仮置きしておく。でもそれができない。やったけれど、仮置きのままほったらかしだった。途中で疲れてしまって、結局、ものが出しっぱなしで、かえって散らかってしまった。

こうした経験がある人は、「カンペキ」を求めて、最初からフルパワーで臨んでしまうからではないでしょうか? これまでダイエットをしたことがない人が最初からパーフェクトなダイエットをするには、相当な覚悟が必要です。何度も挫折をしたという人が、またイチからやり直すときには、「今度こそは失敗しない」と、さらなる完璧さを自分に課してしまいます。

断捨離も同様に、家の中を「すべて」きれいにしなくては断捨離にならない、1カ所片付けていたら、別のところも気になり、あちこちに手を出してしまう。収納はパズルみたいなものなので、複数個所を整理しないと思うように片付きません。そのため、いったん広げたものたちを前にして、茫然と立ち尽くしてしまうのです。

体験談やプロのアドバイスはもちろん大事なのですが、初チャレンジする人には、かなりハードルが高い成功体験が多いのも事実。失敗を前提にしていいわけではないですが、成功体験に引きずられてカンペキを求めるあまり、失敗しては元も子もありません。

前置きが長くなりましたが、「貯蓄」も同じです。お金を貯めるには、収入と支出を把握し、家計管理をして使えるお金の無駄を省き、節約できるところは節約しましょう。というのが大半のアドバイスです。もちろん、これはセオリーです。しかし、これまで貯蓄グセがついていない人は家計管理と聞いただけで、難しいと思ってしまいます。または、カンペキを求めるあまり、過度な節約に走ってしまい、節約疲れを起こしてしまいます。こうなると、何のためにお金を貯めるのかが分からなくなってしまいます。そんな人は、家計管理をしてお金を貯められるようになる前に、ひと工夫が必要なのです。

挫折しない貯蓄の第一歩は「好きなことをひとつだけ我慢する」こと

お金を貯める目的はなんでしょう? 老後の不安? いざというときの備え? 住宅購入資金、子どもの教育費、海外旅行……。その全部かもしれませんね。1年後に使うお金もあれば、遠い将来のためのお金もあります。期間が長ければ、その目標に到達できたことの達成感を味わうことがなかなかできません。この達成感というのは、貯蓄をするうえで、非常に大切なキーワードです。

ダイエットなら体重が減れば達成感を味わえます。断捨離も部屋が片付けば一目瞭然。晴れ晴れとした充実感を得られるでしょう。ところが貯蓄に関しては、100万円、300万円がすぐに達成できるわけではありません。1年でできる人もいれば、5年かかる人もいます。老後資金3000万円だなんて、気が遠くなりそうです。

いつまでも貯蓄の達成感を味わえないと、節約ばかりが続き、ますますストレスがたまってしまいます。

そこで「貯蓄額ではない達成感」を味わえる工夫が大切になってきます。

「お金を貯めることと引き換えに、ひとつだけ何かを我慢する」。たったこれだけのことです。

我慢することは、なんでもいいのです。金額が大きいものでなくてもOKです。
たとえば、

・毎朝のスタバのコーヒーは2日に1回にする
・コンビニスイーツは週1回までにする
・大好きなラーメンは週2回までにする
・スマホの有料アプリはひとつ削除する
・友達とのカラオケは1回お休みする
・外食を1回やめて自炊する

ポイントは、全部やめてしまわないこと。実は上に挙げた項目は、家計簿チェックをすると、節約項目の筆頭に挙げられ、できるだけやめましょう。ということになります。しかし、それでは、糖質ダイエットと同じで、いつか我慢できなくなって、手を出したら最後、リバウンドしてしまうことになるのです。

好きなことや、何気なく習慣にしていることを、ひとつだけ我慢する、回数を減らすのは、それほどムリなことではないでしょう。でも、この「ひとつ我慢している」ことは、ずっと自分の頭に残っています。それがなぜかと考えると「お金を貯める」と決めたから、とつながっていくわけです。

筆者は、お金を貯めるには、「手を動かしたり、ちょっとした手間をかけたり、何らかの行動が伴うこと」が大事だと考えていますが、この「何かを我慢する」というのも行動を伴うことです。つまり、貯蓄をすることを、どう自分に意識付けするかということなのです。

最初から、レシートを残して集計したり、日々家計簿をつけたりと、パーフェクトな家計管理を目指さなくていいのです。何かひとつ我慢すること、これがお金を貯めることに必ずつながります。

「ひとつ我慢」に慣れてきたときが貯蓄上手へのチャンス!

こうして「ひとつ我慢する生活」に慣れてきたら、もう自分への甘えは捨てましょう。やはり、お金を上手に使える人が貯蓄上手になれるのです。毎日の家計管理はしなくてもいいですが、毎月どんなことにいくら使ったかは、一度集計してみることです。どれだけ自分が我慢できたかの検証にもなります。我慢という気持ちを数値化することで、貯蓄額だけではない達成感を味わうこともできるでしょう。

その際、あまり細かく計算しなくてもOKです。その昔、筆者は、支出に関して無頓着でした。家計簿をつけるのも性に合わないと思い、やってみたのが、レシートをノートに貼り付け、費目ごとではなく、支払先ごとに集計をする、というやり方でした。

分け方は、

・食品などを買うスーパー
・洗剤などを買うドラッグストア
・よく行くコンビニ
・通勤途中で立ち寄る駅売店(レシートをもらわないことがあるので、手書きでノートにメモだけする)
・友だちとの外食(これも割り勘した金額をメモ)
・スタバなどのカフェ代

と、これぐらいです。これ以外は銀行の口座引き落としか、クレジットカードの明細で確認できます。

2~3カ月続けて愕然としたのは、やはりコンビニに支払った金額の多さでした。スーパーなどで日常的に買い物をしているのにも関わらず、ジュースやお茶、スイーツを毎日のように買っていたわけです。うすうす気が付いていて、コンビニに立ち寄る回数を減らしていましたが、数字で見ると、自分の無駄使いっぷりに呆れたものです。これが人によって愕然とするのは、カフェ代かもしれませんし、ラーメン代かもしれません。1回の金額は大したことがなくても、1カ月積み上げてみると、それなりの金額になるはずです。

実は、お金を貯めようと決めて、ひとつ我慢すると決めるものは、おそらく集計して愕然とする項目と一致するはずです。

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