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2025年の食を変えた10のブームとは?トレンドグルメはマーラータンやドバイチョコだけじゃない

2025年の食トレンドをmacaroni 編集部が振り返り。本記事では、独自リサーチとGoogle検索データから読み解く10大トレンドフードをご紹介します。今年の顔となったトレンドグルメとは?2025年12月10日 更新

macaroni が独自調査!2025年のトレンドグルメを振り返り

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2025年のフードシーンは、まさにグローバルな風が吹き荒れた一年でした。SNSでのバズを起点に専門店が増えたり、メーカーが続々と商品化したりと、食トレンドの動きが例年にないほど活発だったのが特徴です。

本記事では、macaroni 編集部の独自リサーチとGoogle検索データの前年比をもとに、2025年にもっとも注目度が大きく伸びた10のトレンドフードを徹底分析します。

1. マーラータン|専門店ブームから “商品化の波” へ

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2025年のトレンドを牽引した「マーラータン(麻辣湯)」の検索数は、前年比2.05倍と高い伸びを維持し、2025年11月には約82万件でピークを迎えました。

このブームは一過性のものではなく、2024年から人気が高まっていた専門店「七宝麻辣湯(チーパオマーラータン)」をはじめとして、特に女性客を中心に熱狂的な支持を集め続けています。

その人気ぶりは、トッピングや野菜を自由に選べるスタイルから “女性版ラーメン二郎” と呼んでもいいほどのムーブメントが続いています。

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今年は専門店の増加を背景に、家庭向け商品の登場が一気に加速したのが最大の特徴。とくに話題を集めたのが、「ISDG 医食同源ドットコム」の「中華房 麻辣燙」。

中国本場の “シビれ×辛さ” を手軽に楽しめる即席カップ麺としてSNSで拡散され、コンビニ各社やファミリーレストランからも、相次いでマーラータン関連商品が発売されました。

2. ドバイチョコレート|ザクザク食感が世界を席巻

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ドバイ発のチョコレートブランド「FIX」がSNSで話題となったことを皮切りに、独特の「ザクザク食感」を持つ “ドバイ風チョコ” が世界中に広まりました。検索数は前年比2.93倍と急成長し、2025年3月には約45万件のピークを記録しています。

人気の秘密は、薄いチョコレートの中に、カダイフ(極細の麺状生地)のパリパリ、ザクザクとした軽い食感の素材とピスタチオクリームを組み合わせた、これまでにない新しい食感とリッチな味わい。

「FIX」の取材記事はこちら▼

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日本ではこのブームを受けて、2025年3月に「リンツ ドバイスタイルチョコレート タブレット」が2万枚限定で発売され、わずか3日間で完売するほどの熱狂ぶりを見せました。

さらにドン・キホーテやカルディでも類似商品が並ぶようになり、その珍しい食感と異国情緒あふれる見た目から、国内で定番化するきっかけとなりました。

3. せいろレシピ|人気ショップでの販売がブームを後押し

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「せいろ レシピ」というキーワードの検索数は、前年比3.78倍と大きく伸び、2025年は4月・6月・7月・12月に複数のピークが見られました。

人気の理由は、「蒸すだけでヘルシー」「せいろ1台で複数品が完成」といった時短・効率的な調理法に加え、食材の旨みを凝縮し、ふっくらと仕上げるという調理器具としての高い機能性です。忙しい共働き世帯や健康志向の層からも支持を集めています。

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このせいろ人気を後押ししたのが、「無印良品」や「3COINS」といった身近なショップで手頃な価格の専用アイテムが手に入りやすくなったこと。

以前は “丁寧な生活” のイメージの強かったせいろですが、手軽に始められる環境が整い、SNSでも「せいろで一気に作り置き」や「せいろのある暮らし」といった投稿が増えた一年でした。

4. カムジャパン|じゃがいも風パンの人気が急上昇

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今回挙げたキーワードのなかでいうと、前年比でもっとも伸びたのが「カムジャパン」でした。前年比39.38倍という圧倒的な伸びで、9月には検索数約5万件のピークを記録しています。

カムジャパンは、本物のじゃがいもそっくりな見た目をした、外はカリッと、中は驚くほどもちもちとした食感が特徴の韓国発のパンです。

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韓国では、カフェチェーン「MEGA COFFEE(メガコーヒー)」で提供されていることから数年前から定番化しており、日本の韓国通や若い世代の間ではよく知られている存在でした。

日本では、横浜の「カムジャバト」や新大久保「SHINCHON CAFE」での店舗販売がスタートしたことで火がつき、そのタピオカ粉などを使用した再現度の高さと弾力のある食感の良さがSNSで拡散されました。

5. トゥーンバパスタ|カップ麺の発売で一気に浸透

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韓国でもっとも愛されているパスタのひとつと言われる「Toomba(トゥーンバ)」。えびとマッシュルームを使った旨辛クリーミーな味わいが特徴です。

もともとは、オーストラリアをモチーフにしたアメリカ発祥のカジュアルダイニング「アウトバックステーキハウス」の人気メニューでしたが、韓国で独自の進化を遂げ、さまざまなレストランの名物メニューになるほど一般化しています。

SNSでは「辛ラーメン」で作るアレンジ投稿をきっかけに支持される存在に。

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韓国では農心が2024年9月にカップタイプのインスタント麺、10月に袋麺を発売。2025年2月には、農心ジャパンが「辛ラーメン トゥーンバ 袋麺」を日本向けに発売しました。

この波を受け、日本では検索数が前年比4.58倍と急伸。

6. ヨアジョン|グリークヨーグルトに次ぐ新定番に

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2024年にブームを巻き起こしたグリークヨーグルトの次に来るスイーツとして、白羽の矢が立ったのが「ヨアジョン」です。

ヨアジョンは、フローズンヨーグルトにフルーツや蜂の巣などをトッピングするスイーツの総称、そしてそのブームの中心となった韓国発フローズンヨーグルトブランド名の両方を指します。

「ヨアジョン」というキーワードは、検索数前年比7.16倍を記録し、若い世代を中心に注目を集めました。

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同ブランドは、韓国国内に400店舗を展開する人気店で、2025年7月に大阪コリアンタウンに日本第1号店が誕生し、8月26日に首都圏第1号店として新大久保店がオープンしました。その後も9月に表参道店、10月には原宿店など、急速に展開しています。

「ヨアジョン」のキーワードは、2025年10〜11月にかけて検索ピークを迎え、“罪悪感なく食べられるスイーツ” として人気が高まりました。

7. 白桃烏龍茶|“香り系ドリンク” から新フレーバーとして確立

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「白桃烏龍茶」の検索数は前年比1.85倍と着実な伸びを見せ、ドリンク需要の高まる2025年7月にピークを記録しました。

人気の中心となるのは、セブンイレブン限定でサントリーが発売した「白桃烏龍茶」でした。ポイントは、華やかな白桃の香りと無糖のすっきりとした飲み口で、「香りが良すぎる」「罪悪感ゼロ」とSNSで定番化しました。

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さらにこのブームを受けて、サントリーの「ほろよい〈白桃烏龍サワー〉」、伊藤園から「ひんやりなめらか白桃烏龍」などの期間限定商品が登場し、市場が拡大。

また、六甲バターから「チーズデザート6P 白桃&アールグレイ」が登場するなど、飲料だけでなくスイーツ界隈にも白桃×烏龍茶のフレーバーが浸透しました。

8. タオルケーキ|SNSメインで進化系クレープがヒット

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“タオルのようにクルクルと巻かれた見た目” が特徴の「タオルケーキ」は、検索数が前年比5.32倍に急伸しました。

このスイーツは、薄く焼いたクレープ生地やスポンジ生地を、たっぷりのクリームとともに丁寧に巻き上げ、まるで本物のタオルやロールケーキのように見せるのが特徴です。

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中国や韓国でのカフェが火付け役となり、2025年は日本でも新大久保を中心に専門メニューを出す店が続々登場しました。

国内でタオルケーキを提供するのが早かったのが、表参道と新大久保に店舗を構えるカフェ「THE COOKIE 594」でした。現時点では市場にはまだ広く出回っていませんが、今後もしかしたら、コンビニやスーパーでの商品化もあるかもしれません。

9. 平成女児チョコ|食分野の “平成レトロ” ブーム

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今年は、シール帳交換やルーズソックス、たまごっちなど、平成文化の流行りが目立ちました。そのなかでも、食の分野では「平成女児チョコ」の検索数が、2025年3月(検索数は約13万件)にピークを迎え、前年比1.68倍に伸長しました。

「平成女児チョコ」とは、平成初期から中期に小学生の間で流行した「友チョコ」文化の象徴とも言える “手作りデコチョコ” のこと。SNSでも「#平成女児チョコ」や「#友チョコ」といった投稿が散見されました。

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当時を懐かしむ世代だけでなくZ世代をも巻き込み、単に作るだけでなく、この文化自体やノスタルジーを楽しむことが価値となりました。
結果として、2025年のバレンタインでは、実際に手作りする人が大幅に増え、平成レトロブームの重要な食カテゴリとして確立したといえます。

10. ドーナツ|アメリカン系とヘルシー系の二極化が進む

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2022年から始まったドーナツブームは衰えることなく、2025年も引き続き大きな注目を集めました。
2025年5月には、LA発のドーナツブランド「ランディーズドーナツ(Randy's Donuts)」が代官山に日本初上陸し、連日行列を生むほどの話題となりました。1号店に続き、新宿、東京駅と続々展開したことで、アメリカンカルチャーを背景に持つドーナツの勢いを示しました。

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一方で、福岡発のベーカリー「アマムダコタン」の運営会社が手掛ける「I'm donut ?(アイムドーナツ?)」は店舗を急増させ、勢いを加速させました。6月には初のグルテンフリー専門店、11月にはヴィーガン対応の専門店を展開し、素材にこだわる “ヘルシー系ドーナツ” の流れを後押ししました。
この年は、“アメリカン・ビッグ系” と “素材にこだわるヘルシー系”の二方向で盛り上がりが生まれたのが特徴です。

食のトレンドは「自由度」と「ノスタルジー」へ

2025年の食トレンドを振り返ると、目新しさだけでなく、その中心には「カスタムの自由度」と「ノスタルジー(原点回帰)」がありました。

マーラータンやヨアジョンの「選べる具材」や、ドバイチョコの「新しいザクザク食感」といった体験のカスタマイズに加え、せいろや平成女児チョコの「レトロな体験」などが顕著です。

SNS時代のユーザーは、ただおいしいだけでなく、自分好みにアレンジできる楽しさや、だれかと共有できるような体験価値を強く求めていることがわかります。
この流れは今後も加速し、よりパーソナルで、背景にストーリーを持つフードが、次なるブームを巻き起こすカギとなりそうです。

文/ 倉持 美香(macaroni 編集部)

この記事のライター