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断捨離のススメ|モノへの「執着」を手放すことで起きる変化とは?

ライフスタイル

ヨガはポーズ(アーサナ)が好き!哲学には興味がない!という人も多いでしょう。しかし、ヨガの哲学を少しかじってみると、生きていく中で大切なメッセージが込められていることがわかります。今日はヨガの哲学にある「アパリグラハ」について、日常生活の中での活かし方をお伝えします。

伊藤香奈

「アパリグラハ」とは?

ヨガの教えのひとつに、aparigraha(アパリグラハ)というものあります。これは「執着を捨てましょう」という教えです。あなたは執着と聞くと、何を思い浮かべますか? 例えば、こんなことも執着になります。

・腐れ縁の彼と別れられない
・何年も着ていないのに、高かったブランドの服を捨てられない
・昔の思い出の品(写真、ぬいぐるみ、物など)を手放せない
・誰かに言われた一言を忘れられずいつまでも恨んでいる、または悲しんでいる
・今日も〇〇してくれない!と旦那さんへの怒りの感情を持ち続けている
・ストレスがたまると、使う使わないに関係なく買い物をして無駄なものを増やしてしまう

ヨガの教えで「〇〇しないようにしましょう」とい教えのこと、ヤマと呼びます。ヤマは5つあり、①暴力をしないようにしましょう②ウソをつかないようにしましょう③盗まないようにしましょう④エネルギーを無駄に消費しないようにしましょう⑤執着しないようにしましょう、です。これは、誰かの為になるからであったり自分の成長のためにそうなれるようにしましょう、ということだけでなく、何よりも“自分のために”しないようにしましょう、という教えです。では、アパリグラハ=執着を手放すと、どのように自分の為になるのでしょうか?

ヤマ

衣替えで「アパリグラハ」

5月はちょうど衣替えの季節。衣替えでアパリグラハ(執着を手放すこと)を実践すると、どのように自分のためになるか? を例えに考えてみましょう。冬物のコートやセーターを衣装ケースの奥にしまい込む前に、洋服1つ1つに執着していないか、手放せるものはないか?チェックしてみます。例えば、「これ高かったんだよ~(あんまり着ないけど)」と思った時。高額だから手放すのがもったいない、という気持ちが執着。カッコの中の気持ちは執着のない素直な気持ちです。その執着と一緒に服を手放していきましょう。そうすることで、このような学びが自分の中に残ります。

①  手元に残った服をもっと大切にする気持ち。もちろん、どんな服を持っているかもわかるので、無駄に似たような服を買うことがなくなります。

②  次に服を買おうとした時、本当に着るか?(着なかったらまた捨てることになる)という気持ちで判断することができるので、不要な服を買うことがなくなります。

③  衣装ケースも部屋もスッキリ。片付けた~!という達成感を感じることができます。

などなど、執着を手放すことで、次の執着を生まない行動や心の充実感を感じることができます。

手放すときの恐怖心にも向き合って

アパリグラハを実践し執着を捨てることは、洋服や愛用したものとの別れ、大切にしている人間関係の別れなど、寂しさ&悲しさを伴うこともあります。その感情にも向き合うことで、「自分は本当は何を大切にしたいと思っているのか」に気づくこともあるでしょう。執着を手放すというアパリグラハの学び。日常生活の中でも実践できる場面がたくさんありそうですね。あなたが今一番手放したいと思っている執着は何でしょうか?自分の気持ちに素直になって考えてみましょう。

ライター/伊藤香奈
2012年、全米ヨガアライアンス200時間を取得。新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成、輩出する。2017年に、セミナー講師、ヨガインストラクター、ヨガワークライフコンサルタント、ヨガインストラクター向けキャリアアドバイスセミナー講師として独立。

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