1.茶筒の蓋を開けた瞬間のワクワク感がたまらない。〈Kaikado Café〉/河原町七条

茶筒の老舗〈開化堂〉が手がけるカフェのアフタヌーンティーは、茶筒をベースにした菓子缶が主役。

カヌレはその時々で味が変わる。落雁やゼリーで季節を感じさせてくれるのが京都らしい。お菓子缶2,500円。2名分のドリンクが付くドリンクセットは3,900円。
「元々あった4寸2分というサイズの大きな茶筒を見て、若手職人たちが昨年春に完成させた菓子缶。せっかくならとカフェでも人気の〈鍵善良房〉や〈HANAKAGO〉〈チーズガーデン〉のお菓子を詰めました」と店長の川口清高さん。2段のトレイも中の小さなカップも、茶筒と同じ技で作られた立派な工芸品。そこにミニカヌレやシューバター、干菓子などをイン。トッピング用に〈中村製餡所〉のあんこも添えた。端正な茶筒の中から、すっと現れる甘い世界。ギャップも魅力のお菓子缶だ。

〈開化堂〉
菓子缶は販売もしており銅・真鍮製は各64,000円、ほかブリキ製40,000円も。カフェで使われている、トレイの中の小さなカップは今後販売を予定している。
(Hanako1170号掲載/photo : Noriko Yoshimura text : Mako Yamato)
Kaikado Café
2.全国各地のロースターと出会えるコーヒーめぐりの起点になるスタンド。〈KURASU〉/京都駅

地元っ子と旅行者が交じり合う、京都駅から徒歩5分のグッドロケーション。シドニーを拠点とする〈Single O〉と、全国各地のロースターのスペシャルティコーヒーから月替わりで3店の豆が集まる。「ここで出会ったロースターを出張のついでに訪ねる方があったり、知らなかった地元の豆に驚かれたり。気軽に飲んでもらって広まっていけば」。スタンドの気軽さで初めてでも話が弾み、朝の一杯も、ゆっくり長居も、気持ちよく過ごせる。

スタンドらしい、気さくな対応がうれしい。地方の焙煎所からバリスタやロースターがやって来て直々にサーブすることも。

宇治〈森半〉の抹茶を使った、アイス抹茶ラテにエスプレッソショットを追加した、知られざる、ツウなオーダー。きれいな層になったビジュアルがSNSで話題に。それぞれの味を楽しんでも、混ぜ合わせても。500円。
(Hanako1131号掲載:photo:Yoshiko Watanabe text:Aki Miyashita)
KURASU
京都府京都駅