秋のおなかは食べすぎてポッコリ。さらにはガスが溜まって苦しい……。なんてことになりがちですが、免疫細胞の7割が集結する腸は健康の要。
「風邪やインフルエンザの流行などで体調管理がむずかしくなる冬を前に、腸内環境をしっかりと整えておきましょう」というのは、ビューティーフードアドバイザー・ヨガインストラクター の高木沙織さんです。
今回は、秋に多いおなかのトラブルと、風邪に負けない体をつくる腸活の方法を教えてもらいました。
秋のおなかは大いそがし
夏の間は厳しい暑さから食欲がなかったり、冷たいものばかり飲み食いしたりしてしまいますよね。胃腸の疲れを感じることも多々あったでしょう。そして、季節が涼しい秋へと移り変わると……。
・食欲が復活。
→これまでの不足分を取り戻すかのようにモリモリ食べる。
・おいしい秋の味覚の虜になる。
→さつまいもや栗、かぼちゃ。それらと相性のよいクリームやチーズを使用した料理も魅力的です。脂ののった秋刀魚もまた然り。
その結果、おなかがポッコリしたり、ガスが溜まって苦しさを感じたり。秋のおなかは大いそがしです。
最初にお伝えしたように、腸には免疫細胞の7割が集結しているといわれています。その働きが低下すると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、ほかにも健康にさまざまな影響を及ぼしたりするので、腸の健康には気を配ってあげましょう。
食物繊維はバランスよく
腸内環境をよくするための腸活で真っ先に頭に思い浮かぶのは、食物繊維の摂取なのではないでしょうか。腸活をするうえで大事なことですよね。
ですが、食物繊維ならなんでもよいというわけではありません。
ゲル状になって毒素の吸収・排出をしたり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする水溶性食物繊維と、便のかさを増して腸のぜん動運動を活性化し便通をよくする不溶性食物繊維を、1:2のバランスでとることでその働きが効果的になるのです。
<水溶性食物繊維を含む食材>
果物類、海藻類、こんにゃく、大麦、オーツ麦など
<不溶性食物繊維を含む食材>
野菜類、根菜類、芋類、豆類、きのこ類、穀類、甲殻類など
ちなみに、秋に旬をむかえるさつまいもは、食物繊維を含むからと過剰に摂取すると、腸内にガスを発生させやすくなるので覚えておきましょう。おなかにガスが溜まる、おならの回数が多いと感じたら、水溶性食物繊維の摂取量を増やすなどの工夫をしてみてください。