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つわりのメカニズムと対策最新情報を産婦人科医に聞く

子育て
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つわりを少しでもラクにしようととっている行動が、実はつわりを悪化させている可能性があるということを知っていましたか? つわりのメカニズムや緩和法をまとめた『悪阻なんてこわくない』(同成社)を出版されている産婦人科医の恩田威一先生に、どうしてつわりになるのか、その理由と、上手な付き合い方について、お話を聞きました。

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つわりのメカニズムを知っておこう

たまひよデータ※によると、程度の差はあるものの約9割の妊婦さんがなんらかのつわりの症状を経験しています。妊娠すると血液中のマグネシウム値とカリウム値が低下し、つわりの時期にはカルシウム値が高くなる傾向があります。すると、胃液の分泌が促され、ムカムカや吐きけが起こりやすくなるのです。また、腸のぜん動運動が弱まり、妊娠初期には空腹時の血糖値とインスリン値が妊娠前に比べて低下し、つわりの症状が重い人ほど副交感神経が優位な状態が続いて、思うように食事がとれなくなり、さらに症状を悪化させる原因になります。

※たまひよインターネット調査(0カ月~1才11カ月の赤ちゃんのママ516名対象/2019年6月実施)

つわりが重いor軽い。違いは何?

胎盤から分泌される血液中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)値、エストロゲン値が高い人はつわりの症状は重くなります。また、hCG値が高くなる妊娠初期に血液中のカルシウム値が上がると、腸の動きが悪くなり、胃液に分泌が増加して吐きけの元に。さらにエストロゲン値が上昇し、アンモニア臭に過敏になります。妊娠特有のホルモンのほかに、マグネシウム不足でも高カルシウム血症の症状が出やすくなり、つわりの症状は悪化しやすくなります。また、体内の循環血液量が増加するときに血中の電解質が薄まると、吐きけなどの原因にもなります

つわりのときハマる食べ物があるのはどうして?

不足している成分を体が欲していると考えられます。ハマる食べ物の典型は、カリウムが豊富なすいか、トマトのほか、塩素とナトリウムを含む塩けのあるもの、血糖値とインスリン値を上げやすい塩あめなど。塩素は炭水化物の消化に必要なミネラルなので、つわりで唾液の塩素が不足することで、白いごはんやあめはうまく消化されず食べづらくなります。酸味のあるものは、クエン酸など酸の働きでにおいが中和されるため好まれるようです。

いろんなにおいがダメになるのはなぜ?

妊娠中に多量に分泌される女性ホルモンのエストロゲンには、においの感受性を高める働きがあります。そのため、普段なら気にならないにおいやごくわずかなアンモニア臭(いやなにおいの元)にも敏感に反応しやすく、不快で気持ち悪くなる傾向があります。

つわりがずっと続いたり、妊娠後期にぶり返したりするのはどうして?

妊娠初期を過ぎると、インスリン値が増加し、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいくようになることでつわりが改善されます。ですが、妊娠初期を過ぎてもインスリン値の低下した状態が続き、副交感神経が優位なままだとつわりの症状が続くことがあります。ほかに、大きくなった子宮が胃を圧迫したり、食事が十分にとれないために母体の血中のエストロゲン値が高かったりすることで、妊娠中~後期にもつわりの症状に悩まされる人も。極端に塩分制限をしている人も、体内の塩素不足が原因でつわりが長引きやすくなります。

つわりの対策の基本をチェックしよう

つわりの時期は、食事が特定の食品や飲料に偏りやすくなります。これは、循環血液量が急激に増えた体内でたりない成分を、体が自然と補おうとしているため。ですから、「食べたいものを食べたいときに食べる」というのが、実は理にかなったつわりの対策といえます。つわりの時期はまだ赤ちゃんも小さく、「栄養をおなかの赤ちゃんの分もたくさんとらなくては」と気にする必要はありません。ただ、「食べるとラクになるから」と食べすぎると胃腸への負担が増し、つわりの悪化を招くこともあるので気をつけて。少量に分けて、一日5~6回の食事をするといいでしょう。

つわりの悪化を招くNG行動8連発!

すっきりしたいから炭酸水を大量に飲む

妊娠中は血液中のミネラルがアンバランスになりやすい上、女性ホルモンが急増することにより、腸のぜんどう運動が鈍くなりがち。そんなとき、冷たい炭酸水を少量飲むと腸の動きをよくする効果がありますが、一度に200ml以上飲んでしまうと胃がふくれて気持ち悪さが増してしまいます。一気飲みは避け、1回に飲む量は150ml程度を目安にしましょう。

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