今年はインフルエンザの発症も例年よりかなり早いペース。冬の感染症は、本格的流行の前に家族レベルの対策が肝心です。
冬の病気について、小児科の草川先生に伺いました。
今年はインフルエンザの発症も例年よりかなり早いペース。冬の感染症は、本格的流行の前に家族レベルの対策が肝心です。
冬の病気について、小児科の草川先生に伺いました。
寒くて乾燥する冬どんな病気が流行る?
保育園で、「インフル出た」「風邪でお休み」と聞くとドキドキするし覚悟も必要。かかると大人も辛いのだから子どもならなおさら。これからの季節特に気をつけるべき感染症とは?「乳幼児期の気管支炎・肺炎の原因として代表的なRSウイルスは、流行の傾向が変わってきています。昔は冬の病気と言われていましたが、今は夏の病気になっている。首都圏だと10月は峠を過ぎる頃。冬の病気としては、インフルエンザとノロウイルスが2大巨頭でしょうね」(草川功先生)。
かかってしまう前に、予防と対策、基本から見直してみましょう。
教えてくれた人 聖路加国際病院小児科医長 草川功先生
聖路加国際病院小児科医長として外来、定期健診、予防接種などを担当。全国保育サービス協会会長。「子どもの病気SOS」(小社刊)も。
冬の2大巨頭はインフルエンザとノロウイルス!
猛威を振るいやすい冬の感染症。まずは特徴を知って、その時に備えましょう。
インフルエンザ
インフルエンザウイルスを病原とする感染症。飛沫感染。例年は12月から3月にかけて流行。今年は発生が早く、すでに学級閉鎖を行った学校も。風邪に比べ重症化しやすい。急激な発熱が初期症状。「0〜3歳まではインフルでなくても熱を出しやすい。もう少し上で普段風邪をひかない子が突然熱を出したらインフルの可能性が高いです」。
風邪
集団生活や生活範囲が広がると、子どもも風邪ウイルスと出会う機会が増えてきます。一般的な風邪は、急に始まり、鼻水がでる、せきが止まらないなど、のどや鼻に症状が現れます。ほとんど軽症ですが、似た症状でも、急性咽頭炎などは通常の風邪よりも熱が高く、のどの粘膜が赤く腫れて強い痛みを伴うのが特徴です。
ノロウイルス
感染性胃腸炎。手指や食品などを介して経口で感染します。潜伏期間は24〜48時間で、主な症状は嘔吐、下痢、腹痛。「基本は接触感染。接触感染はわずかなウイルスでも発病しやすく、ノロは感染力が非常に強い。最初吐き気がきて、急激にお腹が痛くなって、下痢をして、熱がでることも。でも一晩我慢すれば結構回復します」。