猫は高齢になるほど味にうるさくなるもの。でも、たくさん食べてもらうだけでなく、質も良いフードを与えたいと思うのが親心です。今回は主要なシニア猫向けキャットフード16製品をテストし、「質良し」「食い付き良し」「価格安し」の逸品を見つけ出します。シニア猫と暮らしている方は、ぜひキャットフード選びの参考にしてください。
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※情報は『ネコDK』vol.4(2019年9月発行)掲載時のものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。
シニア猫用のフードでバランスのとれた製品が知りたい!
ペットフード協会の調査によると、日本で飼われている猫の約47%は高齢期(7歳以上)と、意外と多いことがわかります。
スーパーやホームセンターにはシニア猫向けのキャットフードがひしめきあっていて、どの商品も栄養バランスの良さや嗜好性の高さをアピールしています。しかし、質、味、価格のバランスがすぐれたフードを選ぶのは難しいです。
そこで今回は、低価格帯のフードや嗜好性重視のフード、プレミアムフードなど16製品をテスト。トータルバランスの良いシニア猫用フードを見つけるべく、徹底検証を行いました。
シニア猫には低カロリーのフードがいいって本当?
一般的に猫の高齢期は、7歳くらいからと言われています。基礎代謝や活動量が低下していく一方、食欲はまだまだ旺盛。フードを与えすぎると、若いころより肥満になりやすいので要注意です。
しかし、11歳を過ぎると逆にやせやすくなります。体力低下を防ぐため、理由なく低カロリーのフードにしたり、ごはんの量をカットするのは厳禁です。
シニア期(7歳ごろ~)
7、8歳の猫は肥満になりやすく、50%近くが体重過剰と言われています。
ハイシニア期(11歳ごろ~)
11歳以降は体重不足になりやすく、エネルギーが濃縮されたフードを与えるべきでしょう。
シニア期は太りやすく、ハイシニア期はやせやすいことから、シニア猫に低カロリーのフードを与えるのは間違いだとわかりました。
ということで、早速本題であるテストを行いたいと思います。
シニア猫向けフード16製品の質、食い付き、価格をテスト!
獣医師やペットの管理栄養士といったプロにご協力いただき、今回はホームセンターやネットで購入できる低価格帯のフードや嗜好性重視のフード、プレミアムフードなど16製品をテストします。
テストしたのは、次の3項目です。
テスト1:質〔30点〕
フードの成分や原材料を獣医師がチェック。栄養バランスや原材料が優良なら加点、問題があるなら減点としました。
テスト2:食い付きの良さ〔30点〕
「食い付きの良さ」の目安として、ネコカフェ「きゃりこ武蔵野店」の15匹の猫(7歳以上)に、毎食4種類・各25gのフードを与え、残量を計測。食べられた量が多いほど高得点になります。
テスト3:価格〔20点〕
高いフードは金銭的な負担が大きくなり、安いフードはお財布にやさしいと言えます。そこで10gあたりの価格を算出。安いものほど得点を高くしました。
テストの結果は、評価の高かった製品から順にランキングで発表します。質、食い付きの良さ、価格のバランスがすぐれたフードは、いったいどれなのでしょうか。
ビューティープロ フィッシュ味3つのバランスがとれた優等生
日本ペットフード
ビューティープロ
猫下部尿路の健康維持
11歳以上 フィッシュ味
実勢価格:458円
内容量:560g
生産国:日本
猫が食べた量:138g/375g
コスパ:8.1円(10gあたり)
カロリー:350kcal(100gあたり)
1位は日本ペットフード ビューティープロ 猫下部尿路の健康維持 11歳以上 フィッシュ味。第1原料は穀物ですが、たんぱく質の割合は十分。GABAやコエンザイムQ10など美容や健康に効果が期待できる成分を多く使用しているのも評価できます。そのうえ猫の食いつきが良く、価格は手ごろでコスパ◎。
▼テスト結果
質 :30点/50点
食い付きの良さ:20点/30点
価格 :18点/20点
合計 :68点/100点
美容と健康を維持する成分が豊富で質は30点。食い付きの良さも高めの20点で、コスパがよく18点でした。
GABAやヒアルロン酸、コエンザイムQ10といった人間の食品やサプリでも目にする成分を複数配合。美容と健康の維持が期待できます。
猫が食べた量は、16製品中4位。質だけでなく嗜好性も高いのが、大きなポイントです。