無料の会員登録をすると
お気に入りができます

洗剤と水は先に混ぜる。「正しい洗濯方法」なら柔軟剤なしでもふっくら!?

ライフスタイル

香りよくふんわり仕上がる柔軟剤が必需品という家庭は多いと思いますが、タオルや肌着の吸水力を低下させたり生乾き臭の原因にもなるのが柔軟剤。実は柔軟剤を使わなくても「正しい洗濯法」で洗えば、かなりふんわりと仕上がります。その方法を、洗濯ブラザーズのお二人に教えていただきました。

「衣類に柔軟剤は衣類に残るように設計されています。蓄積されると、衣類にダメージを与えたり、菌が発生する原因になりかねません」。そう語るのは、横浜でクリーニング店を営みつつ、洗濯への啓蒙活動をしている洗濯ブラザーズの茂木貴史さんと茂木康之さん。柔軟剤のデメリットとしては、タオルなどの吸水力の低下、生乾き臭や肌トラブルの原因になることなどが挙げられます。でもあのふわふわ気持ちのいい仕上がりも捨てがいたですよね。「柔軟剤は海外の硬水環境で生まれたものなので、実は日本のような軟水環境にはそれほど必要ないんです」と語るお二人に、柔軟剤を使わなくてもふんわり仕上がる洗濯方法を教えていただきました。そのポイントは四つ。

「洗濯物がゴワつくおもな原因は、繊維へのダメージや洗剤残り。洗濯時のちょっとしたひと手間で、これらは改善できます。また、菌を繁殖させないよう洗濯をすれば、柔軟剤の香りに頼る必要はありません。生乾き臭を柔軟剤でごまかすだけでは臭いの根本は改善されませんので、まずは正しい洗濯方法を身につけてください」(貴史さん)

①◆洗濯機に水をため洗剤を入れたら 3分間回す。洗濯物を入れるのはその後に

picture

①水を最大量に設定してスタートボタンを押し、空の洗濯槽に水を張り一時停止。②洗剤は注入口ではなく直接水の中に投入。③再度スタートボタンを押し、水と洗剤を3分ほどよく混ぜ合わせる。④最後に洗濯物を入れて洗濯機を回す。

ほとんどの人は洗濯槽に洗濯物を入れ、注水してから洗剤を入れる手順で洗濯をしていると思いますが、洗濯物に水が直接かかることこそが、ゴワつきや傷みの原因になるんだとか。「日本は軟水環境で、水自体にかなりの洗浄効果があります。しかし水は衣類にとっての天敵。先に水だけが浸透すると繊維に刺激があり、色移りや縮みの原因になることもあります。水と洗剤を先に混ぜ合わせることで、その液体が繊維をガードしてくれます」(康之さん)。このひと手間が、衣類やタオルのゴワつきを軽減し、ふっくらと仕上げる秘訣なんだとか。また、先に混ぜておくことで洗剤のムラがなくなり、洗浄力もアップし、すすぎ残しも軽減できるのだそうです。ドラム式の場合は、ペットボトルなどで水と洗剤を1:1で混ぜ、洗剤ケースへ入れてから回すようにするといいとのこと。

②◆水の量は自動でお任せにしないで 最大量に設定し直す

picture

基本的に洗濯機の水量は節水モードに設定されているため、全自動コースで洗うと水量が十分ではありません。「たっぷりの水で洗うことで汚れをしっかりと落とし、衣類やタオルをダメージから守り柔らかく仕上げます。少し手間ではありますが、水量は手動で最大量に設定しましょう。また、詰め込みすぎては意味がないので、洗濯物は水の量に対して6割くらいと心がけてください」(康之さん)

③◆多めに入れてもメリットはなし。 洗剤は規定量を守ること

picture

洗濯ブラザーズは、柔軟剤なしでも柔らかく仕上がるようオリジナルの洗濯洗剤を開発。肌が弱い人や衣類にも優しいナチュラル処方の洗濯石けんながらも、高い洗浄力を実現。Laundry Detergent Sport 600ml 2,640円(税込)

ふっくらと手触りのよい仕上がりを目指すには、洗剤は適量がベストです。「洗剤量の多さ=洗浄力の高さだと勘違いをしている方が多いのですが、どの洗剤も規定量が一番洗浄力が高くなるよう設定されています。入れすぎて洗剤が繊維に残ると、衣類はどんどん硬くなり、こわばりにつながりますので注意しましょう」(貴史さん)

④◆干す前にパンパン、バサバサ。 脱水後の繊維を立ててしっかりほぐす

picture

脱水後は繊維が凝縮しているため、しっかりほぐしてから干すことが大切。「脱水後のタオルはパイルが四方八方を向いている状態なので、そのまま干すと吸水性が下がり硬くなります。よくはいたいて、パイルをきれいに立たせるよう意識してください。洋服は縫い合わせの部分が縮んでいるので、はたくだけでなく指で縫い目を伸ばすようにすると、形が整い柔らかさもアップします」(康之さん)。タオル類は脱水後に20回以上バサバサとはたいてから干すことで、パイルが立ち柔軟剤なしでもふっくら仕上がります。

・・・・・・

柔軟剤なしで仕上げる洗濯方法はちょっと手間に感じたり、抵抗がある人もいるかもしれませんが、やってみると意外と簡単です。また柔軟剤を買う必要がなくなるため、長期的に見ればコストカットにもつながります。柔軟剤を使わなくてもいい理由は「洗濯のプロに質問。『柔軟剤は使わないほうがいい』って本当?」で詳しく聞きました。気になる方はこちらも読んでみてください。衣類を長く愛用したい人こそ、ぜひ今日の洗濯から試してみてください。

洗濯のプロに質問。『柔軟剤は使わないほうがいい』って本当?

◆洗濯ブラザーズの著書

picture

『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム) 柔軟剤いらずの「洗ブラ式洗濯術」はこちらにも詳しく掲載。1,540円(税込)

・Amazonでチェック!

Amazonで
オリジナルサイトで読む
記事に関するお問い合わせ