気象庁と環境省は6日17時、関東甲信地方に熱中症警戒アラートを発表した。このアラートが出たら、我々はどうすればいいのか?
気象庁と環境省は6日17時、関東甲信地方に熱中症警戒アラートを発表した。
7日、関東甲信地方はここ数日で一番暑くなり、熱中症のリスクが通常以上に高まると予想されている。実際にアラートが出た時、我々はどう行動すべきなのか、解説する。
■「熱中症警戒アラート」って何?
聞きなれない「熱中症警戒アラート」というワード。
実は今年始まったばかりのアラート(警報)で、7月1日より関東甲信地方の1都8県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県)を対象に警報の発令が行われている。
正確には「試行」の段階で、そのほかの地域は来年度から対応される予定だ。
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■アラートが出るタイミング
これまで気象庁は「高温注意情報」、環境省は「暑さ指数」(WBGT)と、それぞれ別の指標で熱中症への警戒を呼びかけてきた。
しかし、地球温暖化やヒートアイランド現象などの影響で近年、熱中症患者が増加傾向にあることから、今後2省庁が協力し警報を出す方針に進展させた形だ。
初年度は7月1日から10月28日までの間で試行し、気温、湿度、輻射熱などから熱中症の危険性が高いと判断したエリアに対し、前日17時か当日5時にアラートを発することとしている。
■7日、練馬は最悪の数値
このアラートの特徴は、警報が出るエリアが比較的細かく分けられていること。
熱中症警戒アラートの公式サイトに掲載されている7日の「東京都」を見てみると、11のエリアごとに暑さ指数(WBGT)が算出されており、練馬は都内最高値となる「33」でかなり高い危険度を意味し、続いて厳重警戒レベルとして東京都心部31、江戸川臨海31、八王子30、府中30、青梅30などの記載がある。
どの地域が熱中症の危険性が高いかがわかりやすく、無理な外出などを控える目安になるというわけだ。
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■警報出たらどう対応すべき?
前出の公式サイトには、アラート発令時の予防行動が説明されており、それによれば以下4つのアクションを実施してほしいという。
(1)気温、湿度、暑さ指数(WBGT)を確認する。
(2)3密を避けつつ熱中症リスクの高い「高齢者」「子供」「障害者」などに積極的に声をかける。
(3)エアコンなどがない屋内外での運動や活動は中止または延期とし、不要不急の外出はできるだけ避ける。
(4)暑さを避ける、マスクを適宜はずす、こまめに水分補給するなどの「熱中症予防行動」を普段以上に実践する。
先日、気象庁が発表した今後の見通しでは、今年の夏は平年より猛暑になる見込み。熱中症警戒アラートがどこまで効果を残すか、期待したいところだ。
(文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)