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当たり前のように給与から引かれる社会保険ってなに?知っておきたいポイントをFPがわかりやすく解説

節約・マネー

給与から毎月当たり前のように差し引かれている社会保険。改めて給与明細を見ると、税金よりも負担が重いことに驚く人も多いのでは? 暮らしの中の幅広いリスクに備えられる社会保険を知って、お得に使いこなす方法について、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに、わかりやすく解説してもらいました。

社会保険料の決まり方とは?

会社員の社会保険料は、給与天引きで支払われる。なんとなく毎月給与から差し引かれているけれど、金額はどうやって決まるの?
「社会保険料額は、毎年4~6月の給与の平均から計算した『標準報酬月額』をもとに決まります。9月分の給与から1年間同額を納め続けることになります。ボーナスからも別途納付します」と氏家さん。

「令和2年9月からの保険料率は、健康保険が10%、介護保険が1.79%、厚生年金保険料が18.3%となっています。この割合は全国の平均で、健康保険料と介護保険料は都道府県ごとに少しずつ割合が異なります。これを会社と従業員で半分ずつ支払う労使折半が原則となっています」(氏家さん)

例えば、東京都で働く月収30万円の女性(40歳)の場合、健康保険料+介護保険料が月額17490円、厚生年金保険料が27450円に。この人の場合、給与の約15%を社会保険料として納めていることになり、同額を会社が上乗せして納めているそう。

「なお、介護保険への加入は40歳からのため、39歳以下の人は、介護保険料は差し引かれません」(氏家さん)

まずは厚生年金と健康保険の役割を抑えよう

では大きな割合を占める厚生年金とはどういう制度なの?
「厚生年金の役割は3つあります。老後に受け取る『老齢年金』、障害を負ったときに受け取る『障害年金』、亡くなった場合に遺族に支払われる『遺族年金』です。年金の損得がときどきニュースなどで話題になりますが、年金は老後だけではなく障害や死亡にも備えられること、老齢年金は長生きしても一生支払われることを考えると、一般的な金融商品とは比較できない貴重な制度です」と氏家さん。

では健康保険はどういうときに使われるの?
「会社員の加入する健康保険には、主に5つの役割があります。まずは窓口で健康保険証を提示すると医療費が3割負担になります。これは多くの人が実際に使用したことがあるはずです。
そのほか1カ月の医療費自己負担が一定以上になると払われる『高額療養費』、治療期間が長期化した場合に受け取れる『傷病手当金』、出産費用の補助として支給される『出産育児一時金』、産前産後休暇中の生活保障として支払われる『出産手当金』があります」(氏家さん)

社会保険のおかげで暮らしが守られる会社員。手厚い保障が必要なところだけ自分で備えよう

その他社会保険にはどんなものがあるの?
「介護保険を使うと、要介護状態になった時に介護サービスを自己負担1割で利用できます。毎月の利用限度額は、要介護度によって決められます。

雇用保険には、主に3つの役割があります。失業期間中の生活保障として、基本手当(失業給付)を受け取れること、育児休業中の生活保障として、育児休業給付金を受け取れること、資格取得やスキルアップを目指して教育訓練を受けた場合、一定の条件を満たすと受講料の20%が払い戻されることの3つです。

また労災保険は、勤務中や通勤途中の病気やケガ、死亡、障害を補償します。労災保険の保険料は事業主が負担するため、給与明細を見ても書かれていません」(氏家さん)

このような幅広いリスクに備えられる社会保険のおかげで、会社員の暮らしは守られている。より手厚い保障が必要なところだけ、民間保険や預貯金等を使って自分で備えておくようにしよう。

教えてくれた人

氏家祥美(うじいえよしみ)さん

ハートマネー代表。
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