みなさんは減塩を意識したことはありますか?味が薄そう、調理がむずかしそうというイメージがありますよね。しかし、実はちょっとしたポイントを押さえるだけで、簡単に減塩を意識した食事を作ることができるんです。この記事では、調理ポイントや実生活に活かせる減塩献立を管理栄養士が紹介します。
普段の食事、塩分を意識していますか?
管理栄養士・macaroni料理家 たけるみ
こんにちは。macaroni料理家 管理栄養士のたけるみです。
みなさんは、減塩と聞くとどんなことを想像しますか?「おいしくなさそう」「作るのがむずかしそう」というイメージが強いのではないでしょうか。
そもそも、減塩を心がけた方が良い理由は、塩分を摂りすぎることで血圧が高くなってしまったり、塩分を排出する腎臓に負担がかかってしまったりするから。健康を維持するには、減塩はとっても大切な取り組みなんです。
また、塩分量は目標とする量が国で定められていて、一日あたり成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満です。しかし、現在日本人の塩分摂取量の平均値は10.1gという結果がでていて、いかに塩分を摂りすぎているかわかりますよね。
そこでこの記事では、減塩のための調理ポイントや、塩分量を調整したレシピをご紹介します。減塩のために塩分が多い食材を控えるのは基本ですが、調理方法を工夫するのも大切なんです。
調理はむずかしそう……と感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば意外と簡単においしく作ることができますよ!少しずつ減塩を意識して、健康的な毎日を送りましょう〜♪(※1,2,3)
減塩のための調理ポイント5つを紹介
塩分を少なくすると、味が薄くなってしまいそう……と感じる方も多いと思いますが、調理方法を工夫するだけでおいしく食べることができますよ。この記事では、5つのポイントを紹介します!
1. だしを効かせる
だしには旨味成分が多く含まれているので、塩分が少なくてもしっかりと味を感じることができます。旨味成分は複数組み合わせると相乗効果により倍増するので、昆布やかつお節、干ししいたけなどを組み合わせて使うと良いですよ。(※4)
2. 酸味を活かす
塩分が少なくても、酸味があると物足りなさをカバーすることができます。酢やレモンなどを取り入れ、塩分を抑えましょう。また、隠し味程度の酢を料理に加えると、塩味を強く感じられます。(※5)
3. 香辛料を使う
唐辛子やカレー粉、こしょうなどの香辛料を使用することで、味が引き締まったり風味が増したりして、塩分が少なくても物足りなさを感じずに食べられますよ。味噌汁を食べる直前に七味唐辛子をかけたり、おかずに粉山椒を散らしたりして風味をつけるのもおすすめです。(※6)
4. 食材の表面に味をつける
煮物の場合はだしで煮たあと、最後に味付けをして表面に味をつけましょう。具材と調味料を一緒に煮込み、味をしっかりと染み込ませる調理法よりも、舌にのせた瞬間に味を感じることができ、減塩につながります。
あんかけにするのも、表面に味が付くので有効な料理法ですよ。和え物を作る場合は食べる直前に調味料と和えるようにしましょう。時間が経つと具材から水分が出てしまい、味がぼやける原因になりますよ。(※7)
5. おかずの組み合わせにメリハリをつける
すべての料理を薄味にすると、全体の味がぼやけてしまい満足感が得られません。献立を考える際は、ひとつは通常の味付けにし、そのほかのものは酸味を活かしたり、だしを効かせたりするなど味に濃淡をつけましょう。そのようにして全体の塩分量を減らすと、満足感の高い食事になります。
管理栄養士が考案する「減塩献立」を紹介
ここからは、実践編として減塩の工夫を凝らした献立を紹介します。
1食あたりの塩分相当量は2.1gと控えめですが、だしや香辛料をたくさん使用すると、塩分を減らしてもしっかりと味を感じられますよ。
レシピごとに減塩のポイントを記載しているので、ぜひ参考にしてくださいね♪
【主菜】鶏むね肉のマスタードチキン
1人あたり エネルギー ……239kcal 食塩相当量 ……0.8g
鶏むね肉を焼いて、マスタードソースを絡めるひと品です。マヨネーズを馴染ませてから焼くことで、しっとりと仕上がりますよ。また、表面に片栗粉をまぶすのもポイント!たれとの絡みがよく、表面に味がしっかりと付きます。
マスタードのピリッとした辛みとはちみつの甘みが絶妙にマッチして、塩分量を抑えてもおいしく味わえるレシピです♪