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転職したいと思ったら「まずやるべきこと」

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回のお仕事ハックは「転職活動を始めるタイミングが分からない」というお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。

転職活動を始めるタイミングが分からない

転職を始めるタイミングが分からず、新卒からズルズルと数年間今の会社で働き続けています。たまに「こういう仕事をしてみたいから、転職しようかな」と思っても、その時動いているプロジェクトがあると「今私が抜けたらプロジェクトが回らなくなるのでは……」と考え、転職活動を諦めてしまいます。

こういう場合、プロジェクトやチームメンバーのことをどこまで気にするべきなのでしょうか? 気にせず転職活動しちゃっていいのでしょうか?

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私のように転職回数が3回にもなると、もはや「呼吸するように転職という選択肢が上がる」ようになります。

でも、私が最初「転職……なんか怖い……」と思ったように、やはり結構高いハードルに思えるようですね。私の友人たちも、悩む人はずーっと悩んでいる印象です。

とはいえ、今回の相談に結論から答えると「周囲のことは気にせず、転職活動しなよ」です。

理由は「周囲が自分の人生の責任を取ってくれるわけではないから」なんですが、もう少し転職・転職活動について深掘ってみましょう。

転職のベストタイミングは自分が「転職したい」時

転職はしてもしなくてもいいものなので、誰かが選考手順を進めてくれたり、勝手に「転職!」というイベントが発生したりするわけではありません。自分がやると決めて行動した先にしかないものです。

相談者さんは、恐らく職務経歴書を作ってカジュアル面談をするといった「転職の触り」すら経験がないのではないでしょうか?

「転職をしてみてもいいかな、でも誰かが困るかな」と悩むより、多少どんなものかを知るために行動した方がモヤモヤも晴れると思います。

“転職”の全体像も、転職活動について知らな過ぎることで過剰に構えているような印象を受けます。

転職活動=転職ではない

これは多くの転職相談者に共通しますが、「転職活動=絶対に転職しなくてはならない縛りはない」という前提が、スッポーン! と抜けています。

転職活動したら即退社というわけではないですし、転職活動を通して他社を比較し、結果として現職を選ぶパターンもあります。

転職活動は誰でもいつでもできます。たとえそのつもりがなくうっかり内定が出ても、断ることができます。

ただし、ちゃんと活動しようとすると、職務経歴書を作成して面談して……と準備が必要なため、ある程度「活動期間」を確保して取り組む方が効率的なだけです。

活動もせず、内定も何もない状況で「どうしよう」と悩んでも答えは出ないので、まずは必要な情報を集めましょう。

「自分が抜けても回るシステム」が会社です

冒頭に「周囲のことを考える必要はない」とバッサリ言いましたが、相談者さんは非常に真面目で良い子なのだと思います。が、再度私見を申し上げると「気にし過ぎ」です。

会社の規模によりますが、一定の人数がいる企業に勤めているのであれば、まず気にする必要はありません(人数が少なくても、最終的な結論は変わりませんが)。

「仕事を放り出せ! 責任感なんてゴミクズだ!」と言いたいわけではありません。しかし、転職活動をする前から、自分が抜けた後の会社やプロジェクトを過剰に配慮することは「心配し過ぎ」感が否めません。

辞める際に業務の引継ぎや、きちんと退職時期を調整することは大事ですが、「迷惑を掛ける」という観点でマイナスに捉え過ぎるのは自身のチャンスを潰すことにつながります。

会社は「代わりが利く」のが美点です。「あの人がいれば」「さすが〇〇さん」というエースが抜けても、何だかんだ仕事は回ります。自分しか持っていない情報や、自分しかできない仕事が過剰に心配されるならば、それは業務運営体制に問題があります。

そんなわけで「やりたいなと思う仕事」があり、転職への興味があるのであれば、周囲を気にする前に、まずは情報収集など行動に移すことをおすすめします。

Point.

・転職タイミングは自分で決めること
・転職活動=転職ではないため、まずは動いてみることが大事
・周囲への過剰な配慮は不要。「自分が抜けても回るシステム」が会社

(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)

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