琥珀糖という名前を聞いたことがありますか?陽にかざすとキラキラ光る、透明感のある伝統的な和菓子です。それをフルーツのピュレなどを使って、オリジナル性の高いお菓子に仕上げたのが笹塚のシャララ舎。ちょっとお店にお邪魔してみました。
夢を現実にした琥珀糖
琥珀糖は、伝統の和菓子の一種。純度の高い砂糖と寒天が材料で、外側はシャリッと硬く、中はツルンとした食感の砂糖菓子です。シャララ舎に並ぶ琥珀糖は、赤や黄色や緑など、とってもカラフル。しかもウサギやクマ、ゾウなどもあって、楽しい雰囲気です。
シャララ舎のオーナー・尾高みつえさんが、琥珀糖に出会ったのは2012年のこと。そのときにピン!と閃いたことがあります。それは、「小さい頃絵本で見た、あのキラキラな実を再現できるかもしれない!」ということでした。尾高さんが大好きだった絵本に、真っ暗な森の中にキラキラした実が落ちてきて動物たちが食べるシーンがありました。それがずっと心に残っていたのだそうです。
でも、もともとの和菓子の琥珀糖はミント味や抹茶味、桜の風味のものが主流でした。そこで、見た目だけでなく、味わいも自分が絵本を読んで想像していた味に近づけようと、さまざまな工夫を始めたのです。しかも、オーソドックスな四角い形だけでなく、動物などの型も自ら起こしました。
形で選ぶか、味で選ぶか
フルーツのピュレやリキュールなどを使い、オーソドックスな琥珀糖よりも少し甘酸っぱいのがシャララ舎の琥珀糖の特徴。なかにはダージリンティー味やいちごヨーグルト味などもあります。
気になるものをいくつかいただいてみました。黄色い横向きのクマは、マンゴー味。甘酸っぱい味が口の中に広がります。ブルーのゾウはブルーチェリー味。こちらは見た目の通り、さっぱりとした味わいです。さて気になるのが茶色いハリネズミですが、これはなんとキャラメルビター味。ほんのり苦甘い、キャラメルの風味でした!
喫茶室でのんびりもOK
シャララ舎には、喫茶室が併設されていて、琥珀糖をちりばめたソーダ水・青の梅ソーダ(650円/税込)などをいただくことができます。ソーダ水に入れた琥珀糖は周囲の砂糖部分が少しずつ溶けるので、ほんのり甘くて、気持ちが安らぐ味です。しかも赤い金魚型の琥珀糖がとってもキュート。ついグラスをかき混ぜて、グルグルと泳がせてみたくなりました。
また、自家製ミックスベリーのソースをたっぷりかけた生わらび餅(350円/税込)もおすすめ!プルプルのわらび餅が甘酸っぱいソースとよく合います。わらび餅ってきなこや黒糖以外でもイケるのねというのが新たな発見でした。
喫茶室に並べられた作家さんの作品を鑑賞したり、本を読んだり。琥珀糖をつまみながら、静かな時間を過ごせます。また、なんとこの喫茶室には地下室もあり!現在は小さなギャラリーになっていますが、これからどんなふうに活用されるのかも気になります。
京王線の笹塚駅から歩いて5分ほど。お散歩がてら、シャララ舎に琥珀糖を買いに行きませんか。かわいくておいしい琥珀糖は、おみやげにもプレゼントにもぴったりですよ。
photo / 佐藤紀子
シャララ舎
東京都渋谷区笹塚1-42-7 101
03-6407-1637
営業時間:12:00~19:00(金は21:00まで)
定休日:月・火