生理中のダイエットがうまくいかないのは、女性ホルモンが関係しているからなんです。では、どうすればいいのでしょう?ここでは、減量外来ドクターの工藤 孝文(くどう たかふみ)先生が、生理中のダイエットとの付き合い方について詳しく教えてくれます。
生理中はダイエットが進まない?
「せっかく順調にダイエットをしていたはずなのに、生理中はダイエットが思うように進まない・・・」と感じたことがある方は、多いのではないでしょうか。
いつもと同じようにダイエットを進めていても、思うように体重が減らないのは、女性ホルモンが影響しているから。ここでは、生理中のダイエットで気をつけるポイントを説明していきます。
生理前〜生理中のダイエットとホルモンの影響
生理前になると、「黄体ホルモン(プロゲステロン)」というホルモンの分泌が活発になり始めます。このホルモンは、妊娠に備えて水分や脂肪をためこむ性質があるので、食欲が増えたり、代謝が悪くなりむくみやすくなってしまうのです。生理前に体重が増えやすいのはこのせい。ただし生理前に増えた分の体重は、ほとんどが水分です。全てが脂肪になるわけではないので、ここで体重が増えたとしても焦らなくて大丈夫です。
脂っこいものや甘いスイーツの摂りすぎ
どうしても甘いものが食べたくなった時は、カカオ含有率が70%以上のチョコをつまむのをおすすめします。
▽理由はこの記事をチェック
生理中ダイエットを成功させるポイント
1、運動は激しくないものを
生理中に激しい運動をすることはおすすめできません。ストレッチやウォーキングなどで、無理のない程度に体を動かしてくださいね。ヨガをする場合、足を天井にあげるような逆転のポーズは外に排出されるべき経血が体内に逆流してしまう可能性があるため、生理中は控えたほうが良いでしょう。
2、体を冷やさない
生理前〜生理中は体の代謝が下がり、冷えやすくなる時期。冷たい飲み物を飲まない、湯船に入るなどして体を冷やさないように心がけましょう。また、マッサージやストレッチなどをして血行を良くすることも効果的です。
3、水分をたっぷり摂る
むくみやすいからといって、水分を控えてしまってはいけません。水分不足になると血流も悪くなり、さらにむくみやすくなってしまいます。体を冷やさないためにも、常温の水や白湯などをこまめに摂りましょう。
4、鉄分を摂る
生理中は貧血になりやすいです。さらにダイエットで食事制限をしていると、栄養不足になりがち。生理中は意識して鉄分を摂るようにしましょう。ほうれん草やレバー、しじみや卵黄にも鉄分は含まれています。積極的に食べてくださいね。
5、維持する気持ちで
生理中のダイエットは現状維持をするため
生理後1週間がダイエットの勝負!
生理後1週間ほどは、実はダイエットをするのにとても向いている期間。この時期には、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」の分泌が活発になります。このホルモンが活発に分泌されると、代謝が上がりむくみも解消され、痩せやすい時期へと突入していきます。ダイエットを成功させるためには、この時期に運動と食事制限を合わせたダイエットを行うと良いでしょう。
工藤先生に、生理中ダイエットの気をつけるポイントなどを説明していただきました。生理中はダイエットが停滞しがちなのは、仕方がないことだったんですね。生理中のダイエットは焦らずに、ゆっくりと進めていきましょう。
text:Eri Sakata