「両親の世代までは、女性にとって結婚は『大船に乗るようなもの』だったかもしれない。でも、私たちの世代に一生を預けられるような『大船』なんてないと思うんです」──。女性の社会進出が進み、自ら稼げるようになった世代の女性たちは、結婚に伴うコストとリスクをシビアに見ていると語る。
「生きる意味」としての結婚
ある日、Aさんは母親に「なぜ結婚しようと思ったのか」と質問してみた。すると返ってきたのは、「自分のためだけに生きるには、人生は長すぎるでしょ」という答え。それまで特に結婚願望はなかったAさんだったが、その答えを聞いて「結婚というかたちでなくても、パートナーはいた方がいいのかもしれない」と考えるようになったという。

これまで男女が一緒に暮らす場合は結婚が当たり前とされてきたが、事実婚の広がりもあり、あえて籍を入れずに共に暮らす選択をするカップルも増えている。

Bさんは毎週末東京から長野に通い、友人たちと畑仕事をするなどして「プチ移住」を楽しんでいる。ゆくゆくは移住もできたらと考えており、結婚によって今のライフスタイルが制限されることに抵抗があると語る。
「結婚」に伴う責任としがらみ
これまで結婚の責任は主に男性に課されてきたが、今の適齢期とされる女性たちに話を聞くと、女性側にも責任を追う意識が高まっているようだ。

金銭面だけでなく、結婚に伴う親戚づきあいも、「結婚」を選ぶ際のネックになっているという。
「結婚したくない」わけではないけれど
一方で、3人に共通していたのは「結婚しないと決めているわけではない」という点だ。最近の調査でも、「いずれ結婚するつもり」と回答した人の割合は以前と大きく変化していないことがわかっている。
著者:
最所あさみ
リテール・フューチャリスト/ 大手百貨店入社後、ベンチャー企業を経て2017年独立し、「消費と文化」をテーマに情報発信やコミュニティ運営を行う。OTEMOTOでは「職人の手もと」連載を中心に、ものづくりやこれからのお店のあり方などを中心に取材・執筆。