お酒は好きだけれど、あの辛い二日酔いはもう嫌・・・。そう悩んでいる方は多いのでは?今回は、栄養学とスポーツ科学を専門とする筆者が、辛い二日酔いを解消するための食べ物を紹介していきます。意外なあの食べ物も、実は二日酔いに効くんです!
辛い二日酔い、何を食べれば治るの!?
お酒は好きだけど、飲みすぎて二日酔いになるのが辛い、飲んだ翌日が心配でなかなかお酒を楽しめない、という方は多いと思います。二日酔いの朝は、頭が痛くて辛いですよね。気持ちも悪く、もう何もしたくないという気分になるものです。
二日酔いになるのは、アルコールを分解した後にできる「アセトアルデヒド」という物質が体内に残っているからです。「アセトアルデヒド」が翌日残っていると、頭痛や吐き気を感じたりします。
つまり、二日酔いを乗り切るためには、アセトアルデヒドを分解するのを助ける栄養素を摂取することが大事なのです。では一体何を食べれば良いのでしょう。
今回は、栄養学とスポーツ科学を専門とする筆者が、二日酔いの日に食べて「効いた!」と実感したおすすめの食品を紹介していきます。
そもそも二日酔いにならないために
二日酔いの緩和に効く食べ物を紹介する前に、そもそも、辛い二日酔いにならないために大事なことを知っておきましょう!楽しいとつい飲み過ぎてしまいますが、基本的には自分でコントロールする意外に得策はないかもしれません・・・。
・二日酔いになるラインを知っておく
二日酔いを避けるために知っておきたいのは、どのくらいの量を飲んだら二日酔いになるのか、というラインを知っておくことです。
お酒の飲める量には個人差があります。日本酒1合や、ビール1Lといった目安でもよいですし、アルコールを50mL摂取したら二日酔いになるという計算の仕方でも構いません。
まずは、二日酔いにならないためにはどれだけアルコールを飲めるのか、ということを知っておきましょう。
・決めた量以上飲まない意思を持つ
二日酔いになるラインが分かっても、お酒を飲み出したら自制心がきかず、つい飲み過ぎてしまいますよね。
しかし、そこは自分の意思でグッとこらえましょう。二日酔いを防ぐには、飲み過ぎないのが最も効果的です。飲む前に、「今日はビール2杯と焼酎2杯まで」と決めておくことが大事。そして、自分で決めた量以上は飲まないようにしましょう。
・ちゃんぽんはしない
ちゃんぽんとは、たくさんの種類のお酒を飲むことをいいます。ビールやウイスキー、ワイン、日本酒など色々な種類のお酒を飲むと危険です。
ちゃんぽんで二日酔いになるのは、自分がどれだけお酒を飲んだかを把握しづらいからです。あまり飲んでいないような気分になり、ついたくさん飲んでしまい、二日酔いになってしまいます。できるだけ1種類のお酒で楽しむようにすると、二日酔いを防ぐことができますよ。
それでも、やっぱりお酒は飲み過ぎてしまうもの・・・!?ここからは、辛い二日酔いを少しでも緩和するために、食べてほしいおすすめの食べ物を紹介していきます。
1、朝食に取り入れやすい「卵」
二日酔いの朝に一押しなのが卵。卵には、二日酔いの元となるアセトアルデヒドを分解する際に必要なグルタチオンの原料となる、システイン(アミノ酸の一種)が豊富に含まれています。
システインと聞くとピンとくる方もいるのでは?「シミ飲んでなおそうハイチオールC~♪」のCMでおなじみのハイチオールCの主成分がL-システインです。肌の新陳代謝も助けることから、今はシミへのアプローチを前面に出して広告していますが、元々は二日酔いに効く一般薬として売られていたんです。
二日酔いの朝には、卵を食べるのがオススメ。ゆで卵でも良いですし、エネルギー源である糖質とお酒で抜けてしまった水分を摂るために、卵粥にして食べると良いですよ。これなら食欲がない朝でも食べられます。市販のものもあるので、常備しておくと便利です。
2、ビタミンCが豊富「オレンジ」
オレンジなどの柑橘類には、ビタミンCが多く含まれています。ビタミンCも二日酔いに効果的な栄養素です。ビタミンCが多いと、先ほど紹介したグルタチオンが不足するのを防ぐことができます。
また、ビタミンCにはアセトアルデヒドを分解する酵素、アセトアルデヒド脱水素酵素の働きを助けてくれます。
二日酔いの朝は食欲がわかない、という方もフルーツなら食べられるのではないでしょうか。ビタミンCが豊富なオレンジなどの柑橘類を食べて、二日酔いを乗り切りましょう。
3、アルコール分解を促進「トマトジュース」
二日酔いの朝にトマトジュースを飲む、という習慣がある方がいると思います。実はこの習慣は科学的にも正しいのです。
トマトジュースには、アルコールの分解速度を上昇させる栄養素が含まれていることが報告されています。実際にトマトジュースを二日酔いの朝に飲むと、個人的にはとてもスッキリします。
同時に、アルコールの分解により失われる水分も補えるので、一石二鳥ですね。