器好きのための沖縄旅。OMO5沖縄那覇(おも)by 星野リゾートの新客室「やちむんルーム」で100種類のやちむんと過ごし、壺屋やちむん通り、海辺のやちむん市と、冬の沖縄でやちむんのある時間を深く味わう3日間をレポートします。
冬の那覇は、やちむんを楽しむのにちょうどいい季節
器と向き合う時間が生まれる、冬の沖縄
気温は16〜25℃ほどで、日中は長袖やニット一枚でも心地いい冬の沖縄。暑さが厳しい夏と比べて街歩きがしやすく、器店をのぞいたり、カフェでお茶をしたり、気になる器を手に取ってじっくり眺める時間にも余裕が生まれます。「次はどの器に出会えるかな」と、歩くこと自体が楽しくなる季節。
今回の旅の拠点に選んだのは、那覇の街を丸ごと楽しむ街ナカ滞在を楽しむ「OMO5沖縄那覇」。
ここでは、やちむんを見るだけでなく、朝のお茶、午後のおやつ、夜の一杯まで、実際に使いながら過ごすことができるのが最大の魅力♡器好きにとっては、思わず心が躍るような滞在が待っています。
今回は器好きのLOCARI編集長Yuukiが、やちむんと過ごす沖縄の冬旅をご紹介します。
やちむんを暮らしの中で味わう「やちむんルーム」
やちむんとは、約400年前から沖縄で受け継がれてきた焼き物。素朴さの中に力強さがあり、使うほどに手になじむ器として、今も那覇市の「壺屋やちむん通り」や読谷村の「やちむんの里」など、県内各地で作られ続けています。
100のやちむんと過ごす、ギャラリーのような客室
そんなやちむんの魅力を、泊まりながらじっくり体感できるのが「OMO5沖縄那覇」が提案する「やちむんルーム」。今回は、去年の冬からスタートしたばかりの「やちむんルーム」に宿泊させていただきました。
テーマは、「100のやちむんと、100人のつくり手に出会える部屋」。沖縄県内の窯元による個性豊かなやちむんが100点揃い、客室全体がまるで器のギャラリーのような空間になっています。伝統的な柄や技法を得意とするベテランから、感性を自由に表現した若い作り手まで様々な作品が並びます。
見るだけじゃない、実際に使ってみてわかること
この部屋の1番の魅力は、飾られたやちむんを眺めるだけでなく、実際に使えること。壁一面に並ぶ器の中から、「今日はこのやちむんでコーヒーを」「このスイーツには、このやちむんが合いそう」と、好きなやちむんを手に取って、質感や重さ、口当たり、使い心地をじっくり確かめることができます。同じ飲み物でも、器が変わると味わいの印象が変わる。そんな器の奥深さを、自然と体感できる滞在です。
お気に入りの器でお茶をしながら、ガイドブックで背景を知る時間
さらに、客室には作り手や窯元の背景をまとめたオリジナルのガイドブックも用意。気になった器をチェックして、翌日、実際に壺屋やちむん通りや工房を訪ねてみるのもおすすめです。
「やぐらルーム」の進化系客室
やちむんルームは、OMOの特徴でもあるやぐら寝台を取り入れた「やぐらルーム」の進化系。素足が気持ちいい畳張りの床に、バス・トイレ別の三点独立型の水まわり。旅の疲れをしっかり癒せる設計に。
収納スペースも充実しているので、器巡りで荷物がいっぱいになっても安心。コンパクトながら、無駄のないレイアウトで、心地よく過ごしやすい設計です。
やぐら構造の上段にあるベッドスペースには、ベッドライナーやクッションカバーに、やちむん柄の1つでもあり、那覇市の市花のブーゲンビリアをモチーフにしたデザイン。眠る直前まで、沖縄の文化や色彩に包まれながら過ごせます。
やちむんを知る部屋ではなく、やちむんと暮らす時間を味わう部屋。器が好きな人にこそ泊まってほしい、特別な客室です。
「やちむんルーム」概要
▪️定員 :3名
▪️料金 :18,000円〜(1泊1室あたり、税込、食事別)
▪️含まれるもの :やちむんガイド1組1冊・お茶菓子セット・泡盛ミニボトル
「壺屋やちむん通り」お土産チケット
チェックイン後は、やちむんを選んでひと休み
さんぴん茶とちんすこうから始まる午後
チェックインを済ませ、やちむんルームに入ったら、まずは靴を脱いでほっとひと息。テーブルに並べたのは、冷えたさんぴん茶と、お部屋に用意されている星型のちんすこう。
どのやちむんでお茶を楽しもうかと器棚の前に立つ時間も、この部屋ならではの楽しみです。器の重さや手へのなじみ方を感じながら、自然と気持ちが落ち着いていきます。
DAY1|やちむんを"試す"
器が変わると、味の感じ方も変わる
旅のはじまりは、やちむんを見る前に、まず使ってみるところから。「OMO5沖縄那覇」のやちむんルームでは、100種類のやちむんを自由に使いながら過ごせるのが最大の魅力です。
同じ飲み物でも、器の形や厚み、縁のつくりによって、口当たりや印象が変わることを自然と実感できます。この器、いいかも♡そんな小さな気づきが積み重なり、やちむんがぐっと身近な存在になっていく1日目です。
オリオンビールで軽く乾杯
さんぴん茶でひと息ついたあと、冷蔵庫から取り出したのは、きんきんに冷えたオリオンビール。旅先だからこそ、時間を気にせず軽く一杯できるのも、街ナカ滞在のいいところ。
数あるやちむんの中から、この日は沖縄らしい鮮やかなブルーのやちむんをセレクト。縁が薄めに作られたやちむんで飲むと、泡がすっと口に入り、いつもより軽やかな口当たりに感じられます。
同じビールでも、器が変わるだけで味わいの印象が変わる。やちむんを実際に使いながら過ごせるこの部屋だからこそ、そんな小さな発見も楽しめます。
港川ステイツサイドタウンで、スイーツを調達
やちむんに映えるスイーツを探しに
やちむんルームでティータイムを楽しむべく、向かったのは外国人住宅が並ぶ「港川ステイツサイドタウン(港川ステイツタウン)」。
アメリカ統治時代のミリタリーハウジングをリノベーションしたこのエリアは、カフェや焼き菓子店、雑貨店が点在する、感度の高い街並みが魅力です。
「黒糖カヌレほうき星」で、やちむんに映えるカヌレを
まず立ち寄ったのは、沖縄で初めての黒糖カヌレ専門店「黒糖カヌレほうき星」。多良間島の黒糖を使用していて、小ぶりで、外はカリッと中はもっちり。優しくて日本人好みの味わいが人気のお店。この時期は、クリスマスをイメージした限定フレーバーが並び、ショーケースの前で思わず足が止まります。やちむんにのせて楽しむおやつとして、いくつかセレクトしました。
まずは、素材の味をしっかり感じられるプレーン。外側の香ばしさと中のもっちり感が際立ちます。コーヒーフレーバーは、ほどよい苦味があり、大人っぽい後味。午後のコーヒータイムにぴったりです。
沖縄ミルクは、やさしい甘さとコクがあり、ほっとする味わい。塩バニラは、まるでバニラアイスを思わせるようなミルキーさで、甘さの中に塩気が効いたクセになるフレーバーでした。
クリスマスシーズン限定のピスタチオチョコは、ツリーを思わせるデコレーションが目を引く一品。ナッツのコクとチョコレートの甘さがバランスよく、特別感のある味わい。
ブルーベリーは、深い色合いが冬らしく、ベリーの酸味がアクセントに。泡盛フレーバーは、表面がきらきらと輝き、見た目にも楽しい一品で、ほんのり広がる香りが沖縄らしさを感じさせます。
写真映え抜群♡「オハコルテ(oHacorté)」のレモンケーキ
続いて向かったのは、焼き菓子店「オハコルテ(oHacorté)」。お目当ては、沖縄県産シークヮーサー果汁をたっぷり使ったレモンケーキです。「おもてなしセレクション2024」を受賞しており、ファンも多い人気のスイーツ。
外側はシャリッとした砂糖菓子でコーティングされ、中はふんわり♡沖縄の太陽を思わせるような、きゅっと爽やかな酸味が印象的で、お茶の時間にもぴったりの一品です。
夜は、やちむんで泡盛を一杯
外でディナーを楽しんだあとは、部屋に戻って夜の時間。今度は、やちむんに泡盛を注いで、ゆっくりと一杯いただきます。
少し厚みのある器で飲む泡盛は、アルコールの角がやわらぎ、昼間とはまた違った、落ち着いた味わいに。家でもやちむんでお酒飲めたらな♡そんな気持ちがふっと芽生える、静かな夜の時間です。
DAY2|やちむんを“知る”
使ってから見ると、器の見え方が変わる
2日目は、やちむんの背景やつくり手の視点に触れる時間。向かったのは、「壺屋やちむん通り」です。前日にやちむんルームで実際に器を使っていたからこそ、通りに並ぶ器の見え方が、今までとは少し違って感じられます。
使ってみたからこそ、知ることが楽しくなり、知ったからこそ、器を見る目が一段深くなる。そんな変化を感じる1日です。
朝は「10時茶」で、やちむんと向き合う
器と静かに向き合う朝
翌朝は、沖縄の文化でもある「10時茶」をやちむんで。朝食後、少し遅めの時間に中国茶をいただきます。
「今日はこのやちむんがいい」と感じながら、一晩過ごすだけで、器との距離が少し縮まっているのを実感します。
壺屋やちむん通りへ
2日目は、那覇市内の国際通りのすぐ近くにある「壺屋やちむん通り」へ。前日にやちむんルームで使っていた器と同じ窯元のやちむんを見かけることもあり、思わず足が止まります。
土の色の違い、やちむんの沖縄伝統の柄、手に取ったときの重さや厚み。「この厚みは、普段使いしやすそう」「この縁の形なら、飲み物がよりおいしく感じられそう」そんなふうに、自然と暮らしの中で使うシーンを想像しながら器を見るように。
やちむんルームで実際に使ってみたからこそ、やちむんをただ眺めるのではなく、選ぶ視点が一段深くなっているのを実感します。
また、やちむんルームの宿泊者には、「壺屋やちむん通り」で使えるちょっとうれしいお土産特典も。旅の余韻をそのまま持ち帰れるのも、この滞在ならではです。
DAY3|やちむんを“選ぶ”
旅の締めくくりは、やちむんを自分の暮らしに迎える時間。訪れたのは、読谷村にある「バンタカフェ by 星野リゾート」で、期間限定で開催されていた「海辺のやちむん市」です。
手に取ったときの重さ、食卓に並んだときのイメージ、どんな料理やお茶時間に使いたいか。自然と、暮らしの風景まで思い浮かべながら選ぶ一枚は、旅のお土産というより、これからの日常の相棒。
やちむんをただ買うのではなく、「この子を迎えよう」と思える器に出会えたときのワクワク感は、器好きにとって、たまらない瞬間です。
絶景とスケールを誇る海カフェ「バンタカフェ by 星野リゾート」
旅の3日目は、読谷村にある「バンタカフェ by 星野リゾート」へ。サンゴ礁の海を見晴らす断崖の上に立つカフェで、沖縄らしいスケールの景色を眺めながらやちむんと食事を楽しみます。
また、会場内では、読谷村に点在する70以上の工房から集められたやちむんの展示も。歴史ある風合いのものから、自由な発想が光る作品まで、多彩な表情のやちむんを鑑賞することができます。
週末限定で開催されるやちむん直売会「海辺のやちむん市」
訪れた時期は、沖縄を代表する工芸品・やちむんをテーマにしたイベント「海辺のやちむん市」が開催されていました。(※2025年11月1日〜24日の期間限定開催/現在は終了)
期間中の土日を中心に行われていたのが、沖縄島内で活躍する4〜6の工房が週替わりで出店する直売会。ベテランから若手まで、作り手の個性が光る器を、海辺の景色とともに手に取って選べる貴重な機会です。
直売会の会場となるのは、崖の上から浜辺へと続く「海辺のテラス」や、高台に広がる「大屋根デッキ」。
土日限定で、1日4〜6の工房が出店し、参加する工房は週ごとに入れ替わります。
ベテランから若手まで、作り手の顔ぶれもさまざま。お気に入りの窯を目当てに訪れる楽しさはもちろん、その日、その場所でしか出会えない器に巡り合えるのも、このイベントならではです。
目の前に広がる海と空を背景に、色彩豊かなやちむんや、さまざまな装飾技法の器が並ぶ光景は圧巻!
自分だけの“イッピン”に出会うためのガイドツアー「十時茶さんぽ」
直売会の前に参加したのが、バンタカフェのスタッフが案内してくれるガイドツアー「十時茶さんぽ」。
やちむんのいろはを知ることが出来る講座では、やちむんの歴史や、工房ごとの作風の違いについて教えてもらいます。
展示を見るだけでは気づきにくい、土の選び方や釉薬の特徴、模様に込められた意味などを知ることで、器を見る視点が深まります。さらに、直売会が始まる前の店舗を訪れ、作品にまつわるエピソードを聞けるのも、このツアーならではの体験です。
やちむんを読み解く、代表的な文様と技法
「荒焼(あらやき)」と「上焼(じょうやき)」
やちむんは、大きく分けて2つの焼き方があることから教えてもらいました。
まずひとつは「荒焼(あらやき)」。貯蔵や運搬用として使われてきた器で、泡盛の古酒を入れる甕(かめ)などが代表例。釉薬を使わず、高温で焼き締めるため、割れにくくとても頑丈なのが特徴。
もうひとつが、私たちが日常で目にすることの多い「上焼(じょうやき)」。釉薬や装飾を施した器で、色や柄のバリエーションがとても豊富。沖縄の海や植物を思わせる、のびやかで鮮やかな色彩も、上焼ならではの魅力です。
やちむんでよく出会う代表的な柄・技法って?
やちむんを手に取った瞬間、これ、かわいい!で終わらせないのがやちむん旅の楽しみ方。実は、器に描かれる文様や技法には、長寿や子孫繁栄、魔除けなど、暮らしに寄り添う願いがそっと込められています。
同じ柄に見えても表情が違ったり、規則的に見えて少し揺らぐ線があったり。手仕事ならではの個性を知ると、やちむん選びのときめきも一段アップ。
菊唐草文(きくからくさもん)。
ツタが伸び広がる様子から、長寿や子孫繁栄を意味する縁起の良い柄です。同じ唐草でも、染め付けだったり、釉薬を泥状にしてケーキのデコレーションのように盛ることで、ぽこぽこと立体的に仕上げるものもあり、表情はさまざま。
飛び鉋(とびカンナ)
ろくろを回しながら刃先を均一に当てて模様を刻む技法。規則正しいリズムの中に、わずかな揺らぎが生まれ、機械では出せない温かみがあります。
魚文(ぎょもん)
魚がたくさん卵を産むことから、子孫繁栄の象徴とされる柄。沖縄の陶工・金城次郎さんの影響も大きく、やちむんを代表する文様のひとつです。
点打ち
ひとつひとつ手描きで点を打つ技法。魔除けや祈りの意味が込められており、水色・コバルト・茶色など、色の組み合わせによって、同じ点の柄でも印象ががらりと変わります。
「十時茶」をいただきながら、直売会に向けて作戦会議
直売会実施前の店舗を訪れ、作陶にまつわるエピソードを伺います。ぐるりと巡った後には、お茶とお菓子でひと休みをする沖縄の風習「十時茶」を体験。
目の前の絶景ビーチを眺めながらお茶とお菓子をいただきながらひと息つき、ゆっくり買い物の作戦会議をする時間もまた楽しいひとときです。
今回出会った、やちむん市の工房
海から渡るやわらかな秋風を感じながら、工房の方と直接言葉を交わし、器を手に取って選べる時間は、まさに至福のひととき。この日の直売会には、工房エクレシア、茂生窯、はんざ窯、山ひつじ舎陶器、エドメ陶房など、個性豊かな工房が参加していました。
伝統的な技法を大切に守る器もあれば、現代の食卓になじむモダンな作風のものもあって、1つ1つ手にとって見ていると時間が経つのがあっという間でした。
①茂生窯(もいがま)
45年以上続く窯元で、「昔ながらのやちむん」を今も丁寧に作り続けています。
釉薬はすべて自分たちで調合し、県内で土が採れなくなってきた今は、複数の土をブレンドして独自の風合いを生み出しているそう。
「手間がやちむん」という言葉どおり、ひとつひとつの絵柄に意味があり、どこか凛とした佇まい。
私が選んだのは、唐草と蝶々の文様。平皿は特に使いやすく、毎日の食卓で活躍してくれそうです。
高温で焼かれているため、電子レンジ対応なのも嬉しいポイント
②エドメ陶房
エドメ陶房のやちむんは、華やかな色彩とおおらかで可愛らしい絵付けが魅力。しっかり厚みのある丈夫なつくりで、力強いタッチと温かみのある表情が心地よく共存していて、バランスの良さがとても素敵なうつわたちです。
珍しいやちむんのヘアゴムが1つ1つ表情が違って美しくて、自分用のお土産に購入しました♡
③工房エクレシア
クリスチャンの作り手さんが、牧師さんとともに「祈り」をテーマに制作。色使いが美しく、天と地をつなぐイメージで描かれた文様や、貝殻のリボンのような小皿は、薬味やお醤油皿としても使いやすそうでした。クリスマスツリーや魚の形など、遊び心のあるデザインも。
ここでは、金色に輝くやちむんを購入。食卓にひとつあるだけで、ぱっと華やかになりそう!
④山ひつじ舎陶器
赤い土に白土を掛け、その上から透明釉を施す独特の技法が印象的。
動物や家のモチーフがどこか物語のようで、見るたびに気持ちが和らぎます。
⑤はんざ窯
ギリシャ語で表現された「4つの愛」が彫られた器が印象的。ギリシャ語や神話を交えながら、一見同じお皿に見えても1つ1つ違くて同じものはないんだと、作品に込めた想いや愛についてを熱く語ってくれました。
今回購入したやちむんはこちら♡
普段の陶器市だと新聞に陶器を包むので忙しく、工房の方とゆっくり会話出来るチャンスはなかなかないので貴重な体験となりました。会話をしながら自分だけのお気に入りをゆっくり見つけることが出来るので、より作品への愛が深まり、やちむんとの距離が縮まる時間でした。
やちむんの世界を味わう♡伝統をモチーフにしたオリジナルスイーツ
モチーフが可愛い「やちむんクッキー」
イベント開催中のバンタカフェでは、やちむんの伝統をモチーフにした「やちむんクッキー」も登場!カラカラやマカイ、マグカップなど、やちむんの器をモチーフにした愛らしいオリジナルクッキー。
唐草や魚文といった古典柄に加え、「イッチン」や「線彫り」など、実際の器づくりで使われる技法をお菓子で表現しています。色付けには紅芋やフーチバー(ヨモギ)など植物由来の素材を使用し、やちむんらしい素朴であたたかな色合いに。器を眺めるように、一枚一枚見比べながら楽しみたくなるクッキーです。
伝統を味わう、限定スイーツとティーセット
もうひとつのお楽しみは、ピクニック感覚で海辺でのティータイムを楽しむ限定メニュー。沖縄の伝統的な瓶「ゆしびん(嘉瓶)」を使った、ティーセットが登場!
ゆしびんは、かつて祝事のある家に泡盛を持ち寄る際に使われていた酒器。現在では制作する工房も少なくなり、実物に触れられる機会はとても貴重なんだとか。今回のイベントでは、このために新たに作られたゆしびんと一緒に特別なティータイムが楽しめます。ドリンクは、さんぴん茶、またはアイスコーヒーから選べます。
スイーツは、器を焼き上げる沖縄の伝統的な「登り窯」をモチーフにした「のぼり窯コロネ」。サクサクのパイ生地を窯に見立て、一つのコロネの中に3種類(黒糖、スパイス、ココナッツのクリーム)のクリームを詰めています。
複数の工房が一つの窯で共同作業を行う、沖縄ならではの窯焚き文化を、お菓子で表現した遊び心あふれるスイーツ。
▪️販売期間:終了
▪️料金 : やちむんクッキー 500円
ゆしびんティーセット(さんぴん茶またはハーブティーと、のぼり窯コロネのセット)2名分 3,200円
のぼり窯コロネ 800円
海辺の自然を活かした、やちむんの展示空間
イベント期間中は、海辺の自然と共に眺める個性豊かな100個近くのやちむんの展示も。バンタカフェのある読谷村は、登り窯が集まる「やちむんの里」をはじめ、大小70以上の工房が点在するやちむんの聖地。イベント期間中は、そんな読谷村の各工房から集められた器が、バンタカフェの各所に展示されていました。
屋内の「ごろごろラウンジ」では、海を望む窓辺に「マカイ」と呼ばれる碗がずらり。伝統的なものからかわいくてPOPなものまで。沖縄のおおらかな文化もあって、これがやちむんという縛りもないので、作り手によって表情はさまざま。
また、「大屋根デッキ」では、カルタ遊びのように作風の違いを知る「豆皿カルタ」も。海辺でのんびり過ごしながら、自然とやちむんの奥深さに触れられる展示でした。
やちむんで味わう、旅の締めくくりランチ
やちむん市をじっくり楽しんだあとは、併設のレストラン「オールーグリル by 星野リゾート」でランチタイム。
沖縄の青い海を望む開放的な空間で、最後までやちむんのある時間を楽しみます。
オーダーしたのは、やちむんのお皿でいただく肉厚でジューシーなハンバーガー。
少し厚みのあるプレートにのせられたハンバーガーは、どこか家庭的で、でも特別感もあって、器ひとつで食事の印象がこんなに変わるんだと改めて実感します。
ドリンクは、沖縄生まれのクラフトビールから、人気の「カミー・タイラー」を。柑橘を思わせる爽やかな香りと、すっきりとした飲み口で、昼間でも心地よく楽しめる一杯です。
海を目の前に、やちむん×クラフトビール×ハンバーガーという最高の組み合わせで、リゾートを満喫できました。
やちむんと過ごした時間が、暮らしに続いていく
「やちむんルーム」で実際にやちむんを使ってみて、壺屋やちむん通りで背景を知り、海辺のやちむん市で「これだ」と思えるやちむんに出会う♡工房の方と直接お話をしながら、器に込められた想いや手仕事の背景を聞く時間は、とても穏やかでどこか非日常なひとときでした。
旅から帰ったあとも、やちむんを使うたびに、沖縄の空気や、海風を感じたあの時間がふっとよみがえります。
冬の沖縄は、観光を急がなくていい季節。だからこそ、器と向き合い、これからの暮らしを思い描く旅がよく似合います。次の沖縄旅は、やちむんのある時間を過ごしてみませんか?