好きな人とはいえ、気持ちのすれ違いや小さなケンカはどうしても起きてしまいます。ずっと仲良しでいるのは難しいでしょう。そこで、すでに良い関係を何年も続けているカップルにラブラブでいるための秘訣を聞きました。幸せ既婚者が夫婦関係を守るために「しないこと」とは一体…?
想像で相手を決めつけない
「付き合いが長いから夫の考えていることは大体わかるし、行動パターンもわかっている。でも、こちらから相手を決めつけるようなことは言わない。夫が自分の言葉で話すのを待つ」(42歳既婚女性・調理師)
この女性は、20代の頃はくだらないことで彼氏の浮気を疑ってよくケンカしていたそうです。「自分の想像だけで判断すると間違うし感情的にもなる。大事なことほど本人の話を聞くようになった」とのこと。
また、些細なこともマメに話すようになると結婚前より夫に信頼されるようになったといいます。「相手の気持ちを想像して思いやることは大事だけれど、ネガティブな疑いは想像だけで決めつけない」だそうで、なるほど納得です。
期待しすぎない
「長く一緒にいると甘えも出てくるけれど、『やってもらって当然』とは思わないようにしている。してくれなかったときにガッカリするから」(35歳既婚女性・事務員)
この女性いわく、「夫婦は対等だと良いバランスが取れる」とのこと。夫は出張が多い仕事をしているそうで、「夫がいなくてもある程度のことは回せるようにしている」そうです。
それってワンオペでは…? と質問すると、「収入は夫の方がはるかに多いので、家事育児を私がメインで回すことでバランスが取れている」との回答でした。
夫婦とは支え合うものと言うけれど、それぞれが自立していないとちょうど良い支え合いは実現しないのかもしれません。
変わってほしいと望まない
「ウチはワンオペ。私が家事育児をして仕事もしている。夫は仕事を一生懸命するけれど家事育児はほとんどやらない。彼は結婚前からそんな感じで、そういう人とわかって結婚しているから、今さら変わってくれとは思わない」(37歳既婚女性・保険営業)
この女性は、「不平等じゃない?」と心配になるほどワンオペ状態なのですが、それでも夫に変わってほしいとか、家のことをもっとやってほしいとは望まないそうです。しかも、夫に対する不満はなく、むしろ恋人同士だった頃と変わらずラブラブ状態なんだとか。
彼女は「そういうのが気にならないくらい夫に惚れている」とのことで、相手選びの段階で妥協を一切しなかったのかもしれません。心底ほれ込んだ相手と結ばれれば、出会ったときのまま変わらずにいてほしいと願うようです。
我慢しない
「私は我慢してうわべだけ仲良くしようとは思わない。そんなことしたら気持ちは離れて仮面夫婦になってしまう。気に入らないことがあれば正直に言うし、気を遣った言い方もしない」(39歳既婚女性・看護師)
年下夫を持つこの女性は、姉さん女房ならではの包容力で夫の至らなさを受け流すそうですが、それでも「怒る時はちゃんと怒る」と言います。「当たり障りなくやり過ごすより、バチバチにぶつかってもお互いが我慢しない状態であることが大事」とのこと。
確かに、家族なのに気を遣って愛想笑いをするなんて変な話です。愛を育むとは穏やかに平和なだけでなく、ときに好戦的で緊張が張り詰めるものなのかもしれません。
「ずっと一緒にいる」という覚悟
今回、複数人の既婚女性に話を聞いてさまざまな意見をもらいましたが、どの人からも共通して感じたのは「この人と生涯を共にするぞ」という覚悟にも近いものでした。
夫婦とはいえ、生まれも育ちも異なる男女が愛情という不安定なものを頼りに一緒にいるだけなので、どんなおしどり夫婦にも危機はあり、けんかも当然あるのでしょう。それでも別れずに関係を続けるには試行錯誤が必須で、仲良くいるための努力を惜しまず、面倒くさがらないことが大事なのだと思います。
「嫌いになったら別れればいい」「うまくいかないなら別れてもしょうがない」そんな気持ちが1ミリでもあれば、恋はいつ壊れてもおかしくないはず。ずっと一緒にいる覚悟が固まるかどうかで、好きな人との関係のゆくえは決まるのでしょう。
<筆者情報>
沙木貴咲
ライター/占い師。自らの恋愛経験だけでなく、占い師として数多くの相談を受けるなかで、さまざまな恋と愛の真実を見つめ続けている。結婚・出産・離婚を経て現在は二児の母。
©prostooleh/Adobe Stock