ご挨拶した瞬間から、とにかく明るくキラキラとしたオーラを放っていたアン ミカさん。いつも前向きで、自ら運を掴み取る彼女は、どうポジティブ脳を育んでいるのか? 自分だけでなく相手まで幸せにする、アンさん流のマインド論を教えてくれました。
(1)“和顔愛語(わげんあいご)”の精神で心地よい関係性を築く。
“和顔愛語”とは、仏教用語で「和やかな笑顔と愛のある言葉で、穏やかに過ごす」という意味を持つ言葉です。私が幼い頃に母に教わった“口角を上げること”や“思いやりのある話し方”は、まさにこの“和顔愛語”の精神に他なりません。また、本当の意味での“美人”というのは、単純に目鼻立ちがキレイな人ではなくて、一緒にいて心地のいい人だと私は思っています。まずは笑顔で挨拶をすることから心がけるだけでも構いません。みなさんも、愛と慈しみに満ちた笑顔と言葉を大切にして、まわりの人と“和”を紡いでください。
(2)ないことを嘆かず、あることへ感謝する。
私は幼い頃、7人家族で4畳半ひと間に住むという極貧生活を送っていました。そのことで、いろいろな人から「大変だったでしょう?」と聞かれることも多いのですが、実は私にとっては“超楽しい思い出”しかないのです。例えば、遊ぶおもちゃがなければ自分たちで作る。「“ない”ことにフォーカスせずに、恵まれている部分に感謝しなさい」というのも母からの教えだったので、どんな状況でも幸せを感じることができたのだと思います。便利に溢れた今の時代だからこそ、まずは“ある”ことへの感謝を忘れないようにしたいものです。
(3)相手に求めすぎない。“思い巡らせる”訓練を。
携帯電話やインターネットが普及した現代は、世界中どこにいても相手と繋がれる便利な世の中です。その弊害か、「LINEが既読になったのに返事が来ない」など、些細なことでイライラしてしまうことも増えたように思います。そういう時は、胸に手を当てて、“思い巡らせる”ことが大切。なぜなら、人には都合もあれば、時間に余裕のある時に返事を出したい、と思う性格の人もいるからです。相手に過剰に求めすぎるのではなく、尊重することではじめて人と人とのあたたかい関係性は生まれてくるもの。そう私は思っています。
(4)目的ばかりを追わない! “今”をワクワク生きる。
少子化、高齢化、年金問題…。未来が心配になるニュースをよく見かけますが、将来の不安に備えるために“今”を謳歌できていないとしたら、それはとても残念なことです。もちろん将来に向けた蓄えも必要ですが、今をワクワクして生きているからこそ、いい仕事ができたり、いい出会いに恵まれるのであり、未来が目的になりすぎて今が疎かになっては本末転倒。英語で「現在」を「present」と表すように、未来は現在からの贈り物です。“今この瞬間を充実させることが、いい未来に繋がる”とぜひ覚えておいてくださいね。
(5)人を尊重してもよい。でも、我慢はしすぎない。
恋愛や仕事の人間関係においても、相手の立場や状況を思いやって尊重することは大事なコミュニケーションの一つです。しかし、それが自分を犠牲にしてまで譲っているものだとしたら、一度考え直してみてください。そもそも“尊重”と“我慢”はまったくの別物です。日本では昔から「我慢は美徳」と思われがちですが、自分にストレスをかけてまでする我慢は続かないうえ、結果的には問題を先延ばしにしてしまいます。精神を健康に保ち、ポジティブな状態をキープするためにも、無理のない程度に相手を尊重することを心がけましょう。
(6)言霊を信じる。愛言葉は“HLLSPD”。
私は日頃から“言霊”の力を信じているので、ネガティブな言葉は使わず、なるべくポジティブな言葉だけを使うようにしています。すると不思議なことに、自然と気持ちもポジティブに向かい、人生が幸せに導かれるような気がするのです。たとえ怒りや悲しみの感情を持っていたとしても、翌日には持ち越さないというのが我が家の決まり。そんな私と旦那さんの愛言葉は、Happy、Lucky、Love、Smile、Peace、Dreamを意味する“HLLSPD”。毎晩必ず、早口で唱えてから寝るようにしています(笑)。
アン ミカ モデル、タレント。テレビやラジオへの出演以外にも、エッセイ執筆や講演会などで幅広く活動。最新著書『アン ミカ流 ポジティブ脳の作り方 365 日毎日幸せに過ごすために』(宝島社)が好評発売中。
トップス¥20,000(ボス/ヒューゴ ボス ジャパン TEL:03・5774・7670) ピアス¥1,110,000 ネックレス¥890,000 ブレスレット¥720,000(以上ブルガリ/ブルガリジャパン TEL:03・6362・0100)
※『anan』2019年4月17日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・加藤万紀子 ヘア&メイク・今野真樹 インタビュー、文・瀬尾麻美
(by anan編集部)