仕事や人間関係、家事、育児。私たち現代人は、毎日力が入りすぎてガチガチになり、リラックスすることが難しい方が多いです。リラックスが下手という声もチラホラ。
でも、そのまま力が入りすぎてしまえば、自律神経が乱れ、よく眠れなかったり、体の不調を感じやすくなってしまう可能性があります。
そこで今回は、睡眠や自律神経の改善指導を行う、ナイトケアアドバイザーの小林麻利子が、体の力がするっと抜けるケアをご紹介します。
文・小林麻利子
【小林麻利子の美人の作り方】vol. 133
自律神経が乱れがちな現代人
心臓や腎臓、副腎、筋肉、血管など、私たちの体の臓器の動きには自律神経が関わっています。例えば心臓であれば昼間は、自律神経の交感神経が優位になり、夜は副交感神経が優位になるようなリズムが備わっていますが、交感神経が優位になると、血圧や体温が上がり体は活動的に行動し、副交感神経が優位になると、血圧や体温が下がり、休息方向にシフトします。
しかし、ストレスを抱えていたり、緊張する場面が多ければ、交感神経が優位になりすぎて、血圧が上がり、筋肉は硬直し、呼吸が浅くなってしまいます。それが一時的であればよいのですが、夜、寝る前まで考え事や仕事などでその状態が続いてしまえば、本来副交感神経が優位になるはずのところ交感神経が刺激されているため、いわゆる自律神経の乱れが生じ、不調を感じやすくなるのです。
体のだるさや、便秘、下痢、めまい、頭痛……など不定愁訴と言われる状態や、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりと、毎晩快適な睡眠を得ることも難しくなりがちです。
呼吸が浅くなったり、肩に力が入っていることにまず気づこう
こうした不調がでる前に、まずは日中からこまめに、力を抜く習慣を持つことが大切です。そのためには、まずは体が緊張している状態に気づくことが大切。
以下のような症状が出たら、これからお伝えするケアをすぐに行いましょう。
・歯を食いしばっている
・手や足先が冷たい
・呼吸がはやい
・肩に力が入っている
・肩や首が痛い
・眉間にしわがある
・掌や脇にべっとりとした汗をかいている
舌を出して、ブルブルケア
1. 顔や肩の力をできる限り抜き、目を閉じましょう。
2. 口をあけて、舌を軽く外に出します
3. 首や肩を左右にブルブルと、力が抜けるまで揺らします。
肩と口角の、上げ下げケア
1. 肩を上に思いっきり持ち上げて力を入れて10秒キープします。
2. 同時に、口角も上に思いっきり上にして大きな笑顔を作りキープします。
3. キープ後、いきよいよく力をほどきます。このとき、背中は丸く頭は下に垂れ、口もポカーンとあけて、目は閉じるかうつろな状態にします。しばらくゆっくりとした呼吸を続けます。
顔手足の、グーパーケア
1. 目や口、鼻を大きく広げます。また掌や足の指を大きく広げて、グーチョキパーのパーの状態にし、2秒キープして大きく息を吸い込みます。
2. その後、顔のパーツを鼻に集めてギューッと力を入れます。掌や足指はグーの状態にして尖らした口から5秒息を吐きます。1と2を3回繰り返します。
3. その後、勢いよく、全身脱力。脱力したまま鼻から自然な呼吸を繰り返します。
そのほか、伸びをしたり、場所を変えて深呼吸をしたりするだけでも、体は変わります。ぜひ毎日の習慣にしてくださいね。
お知らせ
『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)
2018年6月7日発売。こちらから!
生活習慣改善サロンFlura主催。ナイトケアアドバイザー。睡眠改善インストレクター。最新のデータ、研究を元に、サロンに通う女性の自律神経の改善を行う。睡眠と入浴を中心とした、生活に合った無理のない実践的な指導が人気を呼び、延べ1700名の女性の悩みを解決、サロンは予約半年待ちの人気。
20代の頃に、肥満、生理不順、肌荒れ、過呼吸などに悩まされていたが、睡眠と入浴を中心に生活習慣を見直し8キロの減量に成功、体の不調も消えたことから、自律神経を整えるためのあらゆるメソッドを研究。生活習慣の悪さに悩む、数多くの現代人を救っている。
温泉入浴指導員、ヨガインストラクター、アロマテラピーインストラクター、食生活管理士、上級心理カウンセラー。講演活動やWeb連載のほか、テレビ・雑誌でも活動中。
著書『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)、『美人をつくる熟睡スイッチ』(G.B.)
『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』:https://www.amazon.co.jp/dp/4478105081
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