映画界は俳優も作品も、ますます多様化の一途! 2019年、要注目の俳優は? 映画ライターの山縣みどりさんに聞きました。
アジア系も大活躍! さまざまな人種のニューカマーが勢揃い。
映画のキャスティングに人種の多様性が求められるのは、もはや常識に。
「さらに最近は映画の中国市場が大きくなっていることもあり、アジア系スターの活躍が目覚ましい。デビュー作『クレイジー・リッチ!』で世界的に注目されたのが、マレーシア生まれのヘンリー・ゴールディング。ガイ・リッチー監督作をはじめ新作が多数控えています。日系イギリス人のソノヤ・ミズノは『ラ・ラ・ランド』やネットフリックスの『マニアック』に出演する注目株。また『ゲット・アウト』で評価され『ブラックパンサー』に抜擢された黒人俳優のダニエル・カルーヤは、オスカー候補との呼び声も高い『妻たちの落とし前』にも出演し、注目度アップは確実。同じくキャリアを積み重ねているのがザジー・ビーツ。『デッドプール2』に続き’19年公開の『Joker』のヒロインを演じます」
王子様系の英国俳優もチェック。
「『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で主人公の兄を演じたカラム・ターナーや、甘いマスクのジョー・アルウィンは、“あのカッコいい人は誰?”と日本で話題になること必至です」
ヘンリー・ゴールディング
1987年、マレーシア生まれ。デビュー以後、『Last Christmas』、ガイ・リッチー監督の新作『Toff Guys』など注目作への起用が続く。
ソノヤ・ミズノ
1986年、東京都生まれ。モデルとして活躍後、『エクス・マキナ』で女優デビュー。『ラ・ラ・ランド』『クレイジー・リッチ!』に出演。
ダニエル・カルーヤ
1989年、イギリス生まれ。母はウガンダ人。『ゲット・アウト』の演技で、ゴールデングローブ賞など多くの賞にノミネートされた。
ザジー・ビーツ
1991年、ドイツ生まれ。アフリカンアメリカ人の母を持つ。『ジオストーム』などに出演し、『デッドプール2』のドミノ役がヒット。
カラム・ターナー
1990年、イギリス生まれ。『クィーン アンド カントリー』で脚光を浴び、『さよなら、僕のマンハッタン』では主人公を好演した。
ジョー・アルウィン
1991年、イギリス生まれ。『女王陛下のお気に入り』に出演して人気を博す。テイラー・スウィフトの本気の恋人としても知られる。
山縣みどりさん 映画ライター。映画レビューやインタビューなどを中心に幅広く執筆。『クレイジー・リッチ・アジアンズ』(竹書房)の翻訳を手がける。
※『anan』2019年1月2・9日号より。取材、文・重信 綾 写真・Getty Images
(by anan編集部)