マスク生活も3年目を迎えました。自分好みのマスクが定着するなか、飛ぶように売れているマスクがあります。それが「MASCODE(マスコード)」の3Dマスク。同商品を置くロフトでは、一般的な立体不織布マスクに比べ約10倍の売れ行きをみせています。
マスク本体とゴムの色が異なるバイカラー、きゅっと小顔に見える立体形状......街中やSNSで見かけることも多いと思います。
多くの人から人気を得る理由を探りました。
鼻のセンターラインが高く見えるように
「MASCODE」シリーズは、『マスクにドレスコードを。』というコンセプトのもと、様々なマスクを展開していますが、その中でも、3Dのバイカラーマスクがもっとも象徴的なアイテムです。
3D型の不織布マスクで、豊富なカラーバリエーションカラーとゴム部分とマスクの色が異なる「バイカラー」が特徴。JIS規格を取得しており機能性も担保したうえでデザインを追求しています。
SNSをのぞくと、人気の理由は、小顔に見える形状や、息のしやすさ、化粧汚れが目立たない色味などにあるようです。
「MASCODE」シリーズのメーカー、サン・スマイルのマーケティング事業部、コミュニケーションデザイン課 係長 市来理恵さんに話を聞きました。
――特に、顔周りがすっきり見える形状が特徴的ですね。
「センター部分の貼り付けの位置や形状にもこだわって、鼻のセンターラインが高く見えるように意識しています。マスクの形状も顔が綺麗に見えるよう、色々な顔の形の方に装着してもらい、形状を決めました」
――ほかの部分でも「こうだったらいいのに」というニーズが叶えられている気がします。
「起案当時(2020年)、社内の女性でマスクに対して『こうなったらいいのに』『世の中にあるマスクのこういうところがイマイチ...』といった意見をディスカッションしました。その中で出たアイディアを商品に多く採用しています」
具体的にはこんなところだそうです。
●耳が痛くならないものがいい→ 長時間かけていても痛くならない素材を探し、かつ平たく負担のかかりにくい形状を採用
●化粧落ちが目立つのがイヤ→ 汚れが目立ちにくいよう、内側の不織布も調色(表面のカラーによってグレーかベージュどちらか)
●マスクをつけて小顔にみせたい→ 鼻のセンターラインが高く見えるように意識。色々な顔の形の人に付けてもらい見え方を研究
そのほか、パーソナルカラーにあわせ、より顔色が映えるカラーを提供するといった点が挙げられます。
――たしかにこれは理想ですよね。ですが当時はデザイン性の高いマスクは多くなかったと記憶しています。
「当社ではコロナ以前2016年頃から、Maskissという柄マスクの商品を展開しており、マスクをファッションとして楽しむことを提案していました。MASCODEの展開を決めたのは2020年5月です。当初はプリーツマスクの発売からでしたが、その当時からすぐにでも発売したかったのが『3D型×不織布×カラーマスク×紐カラー』のマスクです」
「当時はウレタン製の3Dマスクは一般的でしたが、不織布で3D型のデザイン性が高いマスクはまだ少ない状況でした。でも、MASCODEのコンセプトでもある『マスクはもっとファッションにするアイテムだ』と考え、製作に取り組みました」
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。
著名人着用→「あれはどこのマスク?」
2021年秋の発売と同時に、見た目と使い勝手のよさから、じわじわ愛用者は広まりました。
著名人やインフルエンサーたちが着用しているシーンが映像やSNSでアップされるようになると「あれはどこのマスク?」と、問合せが増えていったといいます。