「友情を取るか恋愛を取るか」という議論は、古くからされています。どちらが正解ということはありません。場面によって選択は変わってくるでしょう。ときには、苦渋の決断をくださなければいけないときも……。今回はそんな、“女友だちに好きな男を譲った切ないLINE”というテーマで女性たちに話を聞きました。
文・塚田牧夫
「タイプって言ってたよ」
「気になっている男性がいました。その人と合コンをしようということになり、お互いが幹事になって話を進めていたんです。おかげで距離も縮まり、かなり親しくなっていました。
合コンは三対三。私の友だちも、その人のことを“カッコいい”と言ってくれて、評価は上々。楽しい時間が過ごせました。
翌日です。彼にお礼のLINEを送ったんです。そうしたら、“××ちゃん可愛かったな……”と言うんです。××ちゃんは、私の友だち。が~ん……。
私の気持ちはまったく伝わっていなかったのか……。ショックでした。でも、仕方がない。涙を飲んで、“××もタイプって言ってたよ”と送り返しましたよ。
その後は二人で何回か会ったらしいですが、詳しいことは聞いていません」チユキ(仮名)/30歳
「優しいし料理もできるし…」
「彼氏にフラれ、落ち込んでいる友だちがいました。かなり長いこと引きずっていたので、気分転換に“合コンをしよう”って誘ったんです。
友だちのために人数を集めて、開催しましたよ。すると、男性陣にひとりイケメンがいたんです。友だちも、どうやら気になっている様子でした。これで立ち直ってくれるかな……と思ったんだけど、なんとその男性が、私を食事に誘ってきたんです。
どうしよう……。イケメンだし、私としては嬉しいけど、友だちの手前、そういう関係になるわけにはいかない……。お誘いは、なんとなくはぐらかしていました。
しばらくLINEを続けていて、合コン参加メンバーの話になったとき、友だちのことを“優しいし料理もできるし……”と猛プッシュ。
私も彼氏いないのに……。何やってんだろう……と思いながら送ってました」サユリ(仮名)/28歳
「ちょっと風邪ひいちゃって」
「友だちから、“好きな人がいる”という話を聞かされました。で、私に会って欲しいと言うんです。なんでも、冷静な目で見て、素直な感想を聞かせて欲しい……ということでした。しかし、それが困ったことに……。
その場が設けられ、ご対面のとき。会った瞬間、ビビッときてしまったんです。たぶん、向こうもそう感じたと思う。お互い見つめ合い、一瞬で恋に落ちたような感覚に陥りました。
意識しているせいで、会話もぎこちなくなってしまいましたが、会は無事終了。すると友だちが、“今度みんなで鍋をしよう”と提案してきたんです。
彼ともう一度会える……と思うと心が弾みました。ただ、相手は友だちが好きな人。どうすることもできません。会えばきっと好きになってしまう……。
なので、鍋をやる予定の日、“ちょっと風邪ひいちゃって”とLINEを送り、辞退しました。後日、友だちとその彼は付き合うことになったそうですが、長続きはしませんでしたね」カオリ(仮名)/30歳
“女友だちに好きな男を譲った切ないLINE”をご紹介しました。
こういった微妙な立場に立たされる場合もあります。何を優先すべきかは、悩むところでしょう。悔いのない選択を、どうぞ。
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