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「賢い出費はすべきだし、バカな節約はやめるべき」 パックンが考える4つのマネー哲学

お笑いコンビ「パックンマックン」として活動しながら、25年以上の投資歴があり、金融教育の講師として全国各地で公演も行うパックンさん。そんなパックンさんが考える、4つのマネー哲学とは?

パックンが考える4つのマネー哲学

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1、お金は“汚いもの”ではなく、社会や人を幸せにするツールである。

日本人はあまりお金の話をしないよね。それはお金に対してどこか“汚いもの”“いやしいもの”というイメージを持っているからじゃないかな。もちろん“貴重なもの”“尊いもの”という形容詞も不要。お金は、社会や人を幸せにするツールにすぎないんだよ。

貯金すれば個人や企業への融資に回っていくし、投資すれば企業の成長に繋がる。何かにお金を使えば経済発展のためにもなる。自分が稼いだお金をちゃんと回していけば、あらゆる人のニーズに応えて、社会に貢献できると思う。もちろん自分自身を幸せにするツールでもあって、お金があるから旅行もできるし、趣味も謳歌できて、様々な経験や体験から豊かさを得ることができるんだ。

2、今と将来のお金の価値を天秤にかけ、賢い出費をし、バカな節約をやめる。

お金の使い方というと「出費をやめて、節約しよう!」と単純化しがちだ。が、自分の可能性を広げる賢い出費はすべきだし、逆に可能性を狭めることになるようなバカな節約はやめるべきだと思う。

しかし、損なく節約できるところは一生懸命やってほしい。そのために大事なのは、モチベーション。節約して、手元に残したお金のポテンシャルを考えるとやる気が出るよ! たとえばそのお金を投資に回して、時間を味方につけて長期的に運用していくと、利息が利息を生み、雪だるま式に資産を膨らませることができるから、将来の自分にお金をプレゼントできる。今使ってしまうと何倍にも増えるお金の可能性を失う。だから節約をする!

3、お金に踊らされるのではなく、うまく使って活かす。お金の主導権は、人間が握る。

節約したいと思っていてもなかなかできないのは、お金と引き換えに手に入る目先の楽しさやラクさに目がくらむからじゃないかな。でも、少ない金額で大きな恩恵を得ることもたくさんあるんだ。

たとえば自宅に友達を招いて手料理を振る舞ったら、わざわざ外に出なくていいし、外食より安く済む。それに相手は家に招いてくれるなんて特別待遇されたと思って喜んでくれるだろうし、自分のプライベートな一面を知ってもらうことができるので、相手との距離もグッと近くなるかもしれない。良い思い出として記憶にも残るしね。お金を使わずとも、工夫ひとつでいくらでも楽しさは得られるから、お金がないと楽しめないという思いは、今すぐ捨てよう!

4、“金融リテラシー”などと堅苦しく考えず、もっと簡単にお金の使い方を考える。

最近よく金融リテラシーという言葉を耳にするけれど、堅苦しいよね(笑)。もっと簡単に、自分にとって正しいお金の使い方は何かを考えていけばいいんです。

お金は一生付き合っていくもの。自分が稼いだお金をどう使うかは自分次第だけど、長い人生を送っていくことになるのだから、未来の自分への投資も必要だよ。小さな出費であってもそれが本当に必要な支出で、価値のある使い方なのかは、しっかり考えていくべき。結局価値は自分で感じるものだから、たとえ100円でもそれ以上の喜びを感じられるものだけに使い、感じないなら、使わないで100円儲かったと思えばいい。そうやって未来の自分に感謝されるような、使い方を考えていこう。

パックンさん 本名パトリック・ハーラン。1970年11月14日生まれ、アメリカ・コロラド州出身。’97年に吉田眞さんとお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。現在、情報番組のコメンテーターや大学講師など多方面で活躍中。近書に『無理なく貯めて賢く増やす パックン式お金の育て方』(朝日新聞出版)。

※『anan』2023年5月24日号より。写真・来家祐介(aosora) スタイリスト・末次秀彦 ヘア&メイク・橋本 杏 取材、文・鈴木恵美

(by anan編集部)

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