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30代以降の社会人が知っておきたい「疲れやすくなった体との向き合い方」

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回のお仕事ハックは「20代の時に比べるとすごく疲れやすくなった」とのお悩みについて、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。

20代の時に比べるとすごく疲れやすくなった

20代の時に比べるとすごく疲れやすくなった自分に悲しくなっています。朝も起きられないし、日中外回りをした日にはもう夕方ごろに限界が。飲み会も行きたい気持ちは山々なのですが体力がどうしてもついていきません……。以前は週末もアクティブに旅行や買い物をしていましたが今は家でダラダラするようになりました。こんな毎日で大丈夫なのだろうかと最近ふと不安になります。何か対処法はありますか?(営業職/30代)

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大丈夫です。20代の頃と比べて体力が衰えていくのは人として当たり前! 不安にならなくてヨシ!

と、ただ言うだけでは説得力がないので調べてみました(笑)。

スポーツ庁が6歳から79歳の男女を対象に実施した「令和4年度 体力・運動能力調査」によると、男子は高校生、女子は中学生の頃に体力や運動力(握力を除く)はピークに達し、以後は加齢に伴い直線的に下降するそうです(※1)。

女子は中学生がピーク!? とビックリしますが、実際、体操などではそれくらいの年代の選手は珍しくないですよね。

一方、チームスポーツの選手のピークは20代後半など、もっと後の年代であることが多い。

これは、体力や運動能力だけではチームに貢献できないからだと思います。コミュニケーション能力、全体を俯瞰する力、瞬時の判断力など、知力を駆使しつつ経験を重ねることで得られる力が必要となるからではないかと。

同じことが、仕事にも言えると思います。

20代、30代、40代と歳を重ねるにつれ、体力は衰えます。たくさんの仕事量をこなすのは難しくなり、疲れやすくなり、回復しにくくなります。

でも一方で、経験値を上げることはできます! 失敗して教訓を得たり、何かに挑戦してああでもないこうでもないと試行錯誤して最後には手応えを得たり。時間と労力を使ったからこそ得られるものがある。

人間はロボットではないので経年劣化しても交換できない部品はあるけれど、交換できないからこそ、積み重ね、深めることもできる。

なので、体力が落ちた……と不安にならなくても大丈夫。それよりも、年を重ねた時に「それなりに経験は積んだ」「たくさん失敗したけど、たくさん学んだ」と言える人になろうじゃありませんか!

そのために、仕事でただ言われたことだけをするのではなく、手間と勇気を出し惜しみ
しないことをおすすめします。

といっても大層なことではなく、例えば、誰もやろうとしない作業を「私やりましょうか」と手を挙げてみる。仕事できるけどなんか怖そう……と思っていた同僚に自分から話しかけてみる、などなど。どう転がっても、何かしら得るものがあるはずです。

もちろん、並行して体力づくりのために何かするのもいいと思います。ジムに行く、スポーツをする、それが向いてないなら買い物に出かけた日はなるべくたくさん歩く、階段を使う、などなど。

と同時に、ダラダラもしましょう! 日本では土日もほとんどの店が朝から晩まで開いているからか、「ずっと家で過ごすのはよくない」と無意識に感じやすい気がしますが、休息日は必要。私は「土日のうち1日はなるべく家から出ずダラダラする」と決めてから心身共に調子がよくなりました。

体力の温存も大事。SMTOWN(K-POPのライブイベント)で約7時間踊りまくっていたら翌日の月曜に疲れて仕事にならなかった……という経験をして以来、仕事がある日の前日に開催される長時間イベントでは、あえて座る時間を作っています。これも社会人のたしなみです(泣笑)。

Point.

・20代の頃と比べて体力が落ちていくのは、人として自然なこと
・体力がピークに達した時に、いい仕事ができるわけではない
・手間と勇気を惜しまず経験値を上げていけば、体力が落ちても大丈夫
・自分に合った体力づくりもしつつ、休息日は存分にダラダラしよう

(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)

【参考文献】
(※1)「令和4年度 体力・運動能力調査」

https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1421920_00010.htm

※この記事は2023年12月19日に公開されたものです

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