妊娠で辛いのは「鼻からスイカ」と言われる出産のタイミングかと思いきや、それ以外にも想像を超える苦労をした女性もいるようです。今回は、妊娠中に辛かったことについて、アラサー女子に聞いてみました!
文・オリ子
妊娠中の壮絶体験
妊娠中に離婚危機…夫へのイライラが止まらない!
「妊娠初期から中期にかけて、とにかく夫が大嫌いになり、本気で離婚を考えていました! 一緒に寝るのも、つわりからか夫の匂いも嫌になり、家での過ごし方、妊婦を置いて会社の飲み会にいくことなど、夫のすべてにイライラしました。これから出産でお金が必要だけど、離婚したらどうなるのか慰謝料について調べたり、イライラが止まらない日々をすごしました。結局妊娠後期には落ち着きましたが、あれはホルモンバランスのせいだったのでしょうか……」(33歳・その他)
「私はつわりで辛いのに、毎晩飲みに行く、家事も手伝わない、休みの日はゲームばかりの夫に腹が立って、こんな大きくてかわいげのない子ども(夫)と、お腹の子2人の面倒なんて見れないと、ひとりで子どもを産んで育てる覚悟をしていた時もありました 」(33歳・その他)
女性は妊娠で母としての意識が高まりますが、男性が父親を自覚するようになるのは、だいぶ後のようです。妊娠中のイライラはホルモンバランスの影響もあるようなので、離婚を考える場合は、出産後まで思いとどまったほうが賢明かもしれません!
つわりで生き地獄を味わう
「昔から、妊婦さんを見ると、『幸せな時間を過ごしているんだな〜』とうらやましく思っていた私。しかし実際に妊娠すると、待っていたのは生き地獄(もちろん妊娠は嬉しかったですが!)。その理由はつわり。私は重度で妊娠悪阻と診断され、24時間激しい気持ち悪さに襲われていました。痩せ型だったのに体重も10kg程減り、入院を勧められる程に。精神的にも鬱状態になり、思わず『つわり 死亡』と、つわりで死ぬことがあるのか検索してしまうほど辛かったです。ほぼ2か月間ひたすら気持ち悪さと共に天井を見上げて過ごしていました」(32歳・その他)
「つわりがとにかくひどかった。1日に何十回も吐いていました。つわり中は仕事をしていたので、客先でのプレゼンの前後にトイレに直行して吐くといった状態でした。なので、妊婦なのに体重はほぼ変わらないまま出産。今思い返しても、頑張った自分を褒めてあげたいです」(34歳・SE)
仕事で積み上げたキャリアを諦めなくてはいけなくなる
「家から1時間半程の会社に勤めて数年、部下もでき給与もそれなりにもらえだした頃に待望の妊娠。育休後会社に復帰しようとしたのですが、託児所の朝の受付時間が8時からで、その時間では会社の出勤時間に間に合わず、結局退職する決断をしました。子どもと過ごせるのは嬉しいですが、これからお金の面でも本当に不安です」(33歳・その他)
「妊娠を機に体調不良で会社を休みがちに。会社に相談したところ、『体を優先してね』と言われたものの、通勤時に気分が悪くなり遅刻をしても厳しく注意され(労務管理上仕方ないんだろうけど)、出社しても冷たい目で見られて、妊娠を心から喜べない日々が続きました。育休明けが今から不安でなりません」(30歳・会社員)
最近は晩婚化による高齢出産も増え、ある程度キャリアを積んだ女性が、妊娠を理由に辛い決断を迫られたというケースもあるようです。また、妊娠すると思うような生活ができず、仕事に支障が出て、会社の人の目が気になるケースも多いようです。
電車移動が想像以上にキツイ!
「産休まで出社していましたが、電車が混んでる時は本当に辛かったです。マタニティマークをつけていたけれど、マークの認知度が低いのか優先席でもあまり席を譲ってもらえず、連結部分でしゃがみこむ日々。もちろん疲れている方や具合が悪い方もいると思いますが、マタニティマークを見た後、寝たふりをする人もけっこういたような。そんな私も、妊娠するまではそれほど妊婦さんを意識したことがなかったので、同じ思いをさせていたのかな〜と自らを振り返る良い機会になりました。もちろん、優先席以外でも譲ってくださる優しい方もいて本当に感謝しました」(29歳・会社員)
「つわりがひどくて、会社に行くのに電車で数駅移動しては降りて、トイレで吐いて、再度電車に乗って、という乗り方を繰り返していた時は、移動に4倍くらい時間がかかっていました。赤ちゃんのため! と頑張れましたが、今振り返るとかなり辛かった」(32歳・会社員)
妊娠は、嬉しいけれど大変なこともたくさんある
妊娠中の女性は、幸せいっぱいそうに見えますが、実は陰ながら苦労や葛藤を抱えている人も多いようです。それでも新しい命を授かるのは素晴らしいことには変わりませんし、しんどい経験を自分の糧としたり、そのことで視野が広がったりしたと、前向きにとらえているかたが多いようでした。出産後も子育てで苦労することも多いと思いますが、自分で抱え込まず、自治体のサポートなども上手に使いながら過ごしていきたいものですね。
©Sebastian Pfuetze/Gettyimages
©JGI/Jamie Grill/Gettyimages