20代の男性約200人にアンケートを実施し、“いまどき男子”についてリサーチ。その結果を若者研究でおなじみの原田曜平さんに分析していただきました!
Q. 今の職業に就いた理由は?
1位…やりがいがありそうだから、2位…給料がいいから、3位…たまたま、なんとなく、4位…楽しそうだから
パーセンテージでは、4位までがほとんど差がない状況。「やりがいや収入を挙げる人はいつの時代にもいますが、注目すべきは3位と4位。今は有効求人倍率が高く、就職も転職もしやすくなっているので、仕事に対する危機感は、あまりないのでしょう。たまたま、楽しそうだからという、のんびりした答えが多いのもわかる気がします」
Q. 彼女はいますか?
1位…いない57.1%、2位…いる29.5%、3位…彼女ではないけど会ったりする人はいる…13.4%
「彼女がいない人が6割近くとは、いまどき男子を表すベーシックな数字だと思います。居心地を重視する世代なので、デートをアレンジするなど負担がかかりがちな恋愛からは遠ざかる傾向に。また、SNSの横のつながりでウワサが一気に広まる可能性もあるため、慎重になってしまうのかもしれませんね」
Q. 彼女とはどこで知り合いましたか?
1位…学生時代、大学・学校などで、2位…TwitterなどのSNS、3位…Tinderなどの出会い系アプリ
20代なので、学生時代に知り合った人が多いのはわかるとして、2位と3位はともにネット。「出会い系アプリはここ数年で登場したわりに、3位と健闘。いまどき男子に浸透していることが窺えます。TwitterなどのSNSもそうですが、ネットは趣味を介したやり取りから恋愛に発展することも多く、昔ながらの合コンよりも、自然な出会いと捉えられているようです」
Q. 彼女がいないときの恋愛スタンスであてはまるのは?
1位…自然に出会って、いいひとがいたら付き合いたい、2位…相手からアプローチがあれば、付き合いたい、3位…特に彼女が欲しいと思わない
「ガツガツしないのは、仕事や趣味と同じく、恋愛も一緒。何が何でも彼女が欲しいとは思っていないし、ある恋愛バラエティ番組でも、今は7割くらいが女の子から告白しているといいます。ただ、男性からのリードにこだわらないなら、いまどき男子は物腰がやわらかく、付き合いやすい相手。世話好きの女性とお互い相性がよさそうかも」
Q. 何歳までに結婚をしたいですか?
1位…30歳までに44.7%、2位…今はわからない18.1%、3位…35歳までに16.2%
30歳までがダントツ。男女とも未婚化が進んでいるといわれるが、「結婚したくない」と答えた男性は6%のみで、程よい年齢で結婚はしたい模様。「ただ、したいけれど金銭的な問題などでできない人や、しない人が増えている。昔と比べて周りのプレッシャーも少ないので、“条件の合う相手がいたら”という感じだと思います」
Q. 恋人に求めることは?
1位…性格のよさ、2位…やすらぎ、3位…金銭感覚が似ていること
上位3つは、どれも自分との相性を重視していることが窺える。ちなみに、「見た目のかわいさ」は4位。「居心地のよさを優先してのことでしょう。昔の男子のほうがもう少し外見重視で、顔やスタイルを好きになってから性格をすり合わせるという順番が多かったはず。でも今は、それが逆転しています」
Q. SNSを利用する目的は?
1位…同じ趣味の人と交流する、2位…情報収集のため、3位…自分を発信するため
同じ趣味の人とどんな交流を? 「入手困難なグッズがどこで売っている、など多くは情報交換でしょう。好きなアーティストの趣味アカなら一緒にライブに行くなどオフ会も。3位の『自分を発信するため』は、有名人を夢見ているのではなく、ネタっぽいことをつぶやくなど、自分を“友だちに”発信するという意味だと思います」
Q. 一番利用するSNSは?
1位…Twitter、2位…Instagram、3位…Facebook、TikTokなど
「SNSを使う一番の目的が同じ趣味の人と交流することなら、リプライでフォロー外からも自由にやり取りができるTwitterが最適でしょう。好きなアイドルごとにアカウントを作るなど、“趣味アカ”を持つ人が非常に多いSNSです。一方で、インスタは知り合い、および知り合い予備軍に自分の充実度をアピール。Facebookはすっかりおじさまツールに」
原田曜平さん マーケティングアナリスト。若者研究を行うこと20年以上。著書は『女子力男子~女子力を身につけた男子が新しい市場を創り出す』(宝島社)など多数。
※『anan』2019年11月6日号より。写真・森山将人(TRIVAL) モデル・デュラト・ジュゼッペ 取材、文・保手濱奈美
(by anan編集部)