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必要以上に恐れないで! 「PMS」と上手に付き合う4つのヒント

生理前になると起こる心とカラダの不調、月経前症候群(PMS)。私たち女性はPMSと、どうお付き合いしたら良いのでしょうか。いけした女性クリニック銀座院長・池下育子先生、東京女子医科大学の東洋医学研究所で所長を務める木村容子先生が答えてくれました。

必要以上に恐れず楽に受け止めて。

PMSに振り回されずなるべく快適に過ごすには、備えることが肝心、と池下先生。

「いつPMSがくるかわかっていないと、“なんだかイライラする、お腹が痛い”と思うだけ。でも“ムカつくな、お腹が痛いな、そういえばPMSの時期だ”と理解していれば、ある程度受け流すことができるようになります。また、周囲への理解を求めることも重要。PMSのイライラをぶつけて喧嘩になってしまうパートナーにも、“そろそろPMSだから不機嫌になるかもしれない、ごめんね”と予告しておけば、お互い衝突を避けるのが楽になるはずです」(池下先生)

木村先生は東洋医学の観点から、まず“養生”をプッシュ。

「東洋医学でいう“養生”とは、健康に過ごすために役立つ生活の工夫のこと。その基本は、食事、運動、睡眠、そして感情のコントロールです。第一に、規則正しい生活習慣を心がけ、ストレスのかかる人やモノを避けること。その上で漢方やアロマなど、簡単にできてPMS症状を楽にしてくれるケアを取り入れてみましょう。PMSは心とカラダを整えるよいチャンスだと考えれば、取り組みやすいと思います」(木村先生)

ヒント(1)PMS日記をつけてリズムを把握する。

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「生理周期を知るためにも、基礎体温表をつけてカラダのリズムを把握しましょう。基礎体温表は、排卵やホルモンバランスが正常か知るための大切なツールです。基礎体温表に“イライラ”“腹痛”“過食”“彼と喧嘩した”などPMS症状も書き込み、それが起きた日にチェックを入れれば、PMS日記の出来上がり。不調が毎月どの時期にやってくるか予測して、その時期にイベントを入れない、無理な仕事を引き受けないなど、PMSに備えることができるようになります」(池下先生)

ヒント(2)甘いものは量を決めて食べる。

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「PMSになるとどうしても甘いものが食べたくなる、という人は多いです。そういう人は、家にPMS用のお菓子を買い置きしましょう。PMSになってから慌ててお店へ行くと、つい買いすぎることも。一日に食べる量を決めてストックしておけば、食べすぎを防げます」(池下先生)。

「欲は欲で制すというように、甘いものへの欲求を絶つには睡眠欲を満足させることも一案。また、酸味は甘味を制すと漢方では考えるので、酢の物や柑橘系の果物を意識して摂ることもおすすめ」(木村先生)

ヒント(3)無理をせず自分をいたわる。

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「PMSは、生理に備えてカラダが休む時期。“お腹が痛いけど頑張らなくちゃ”などと考えず、心もゆっくりお休みするのが一番です。心身一如は健康の要。カラダがお休みしようとしているのに心だけ先走ったら、もっと乱れが生じてしまいます」(木村先生)。

「PMSの乗り越え方は、人それぞれ。部屋にじっとこもって心とカラダを休めるものいいし、軽い不調ならみんなと騒いで忘れたほうがいい人もいるでしょう。心身の声に耳を傾け、ベストな過ごし方を見つけましょう」(池下先生)

ヒント(4)脳のクセをポジティブに変える。

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「物事をネガティブに捉える人は、PMSが重くなる傾向が。何でもつい悪く考えてしまうという人は、ポジティブ思考のクセをつけましょう。たとえば、一日のうち印象的だったことを思い返し、ポジティブに考えるシミュレーションをする。続けるうち、プラス思考のクセがつきます。また、セロトニンという脳内物質が増えれば幸福感が増すといわれています。肉や魚、牛乳や大豆製品などセロトニンの材料を摂って、ポジティブ脳を目指すのもよいでしょう」(池下先生)

池下育子先生 いけした女性クリニック銀座院長。心とカラダの悩みに真剣に向き合う。著書に『PMSの悩みがスッキリ楽になる本』(東京書籍)ほか。

木村容子先生 東京女子医科大学附属東洋医学研究所所長、教授。共著『太りやすく、痩せにくくなったら読む本』(大和書房)が好評。

※『anan』2020年3月25日号より。イラスト・サヲリブラウン 取材、文・風間裕美子

(by anan編集部)

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