空気を読むって、できる人とできない人がいますよね。でも、できるできないだけでなく、誰のためにやっているかで、恋愛に効果的かどうかが違ってきます。今回は、付き合う前でもお付き合い中でも役に立つ、本当に大切な空気の読み方です。
【おおしまりえの恋愛道場】vol. 101
なぜか都合のいい女になる「読みすぎの空気」と「読むべき空気」
空気が読めるって、基本的に良いこととして表現されますよね。でも空気の読み方にも、良いものと悪いものがあります。悪い空気の読み方をすると、一見相手に気遣っているように見えても、なんとなく相手は居心地の悪さを覚え、結果として良い関係性にならなかったりします。
それが仕事や友達関係ならまだやり直しが効きますが、恋愛になると気を遣われたほうは、気を遣ったほうへの好意を抱かなくなる場合もあります。つまり、振られてしまうわけです! それは大変…ということで今回は恋愛における良い空気の読み方と悪い空気の読み方の違いについて、ご紹介します。
「空気を読む」は誰のためにやっているのか?
空気を読むとは、その場の雰囲気や目の前の人の要望や気持ちを察すること全般を指すと思います。もちろん得意かどうかは人によりますが、実は空気を読むという行動には、2つの目的が隠れていたりします。
1つは、「自分を守るために空気を読む」という防衛の行動です。
例えば、場の雰囲気がなじめなくて居心地が悪いから空気を読むとか、彼の機嫌が悪くなったら嫌だから空気を読む。こういった守りを目的にした空気の読み方は、全て相手のためと見せかけて自分を守るためにおこなっています。
2つめは、「相手を気遣うために空気を読む」という優しさの空気読みです。
相手のコンディションを気遣ってお酒をすすめるとか、相手が働きやすい環境を整えてあげるとか。そういった、相手のプラスを願っておこなう空気読みです。
どちらが良い悪いというわけではありませんが、恋愛においては「自分を守るために空気を読む」という選択をすると、2人の関係には良い働きをしません。なぜかというと、空気を読んだほうは自分を守ることに無意識に精一杯になり、読まれたほうは変に気を遣われるために、妙な居心地の悪さを覚えるからです。
また、気を遣われたほうは、相手が妙に下手に出たことで無意識にバランスを取り、無自覚に横柄な態度を取り始めることもあります。彼に嫌われたくないから空気を読んだ結果、彼からさらに雑な扱いを受けては元も子もないですよね。
このように、空気を読むことには落とし穴も隠れています。あなたが普段やっている空気読みは、どっちだったでしょうか。
自分の空気読みがどっちかを見分けるポイント3つ
空気を読むことの種類をご紹介したところで、自分が普段どっちの目的で空気を読んでいるか、3つのポイントから紐解いてみましょう。意外と相手のためにやっていると豪語していても、振り返れば自分のためだったということもあります。しかし良い恋愛のために空気を読むなら、当然「相手を気遣うために空気を読む」ことをしなくてはいけません。自分の普段の生活を振り返りながら、考えてみましょう。
空気を読むこと自体で安心している自分がいる
彼と一緒の時、空気を読んで気遣った際気持ちはどんな感覚でしょうか? 彼が楽しそうにしているのが嬉しい? はたまた空気を読んだことで平和に過ごせていることに安心と安堵を覚えるでしょうか。この時安心感を覚えるようなら、それは自分の安全を守るために空気を読んで彼を気遣っているのかもしれません。
相手が心地よく過ごしているのを見ると嬉しくなる? ホッとする?
自分がした行動で相手が喜んでいると、嬉しくなると同時にホッとする感覚はないでしょうか。このホッとするという一瞬の安堵があるということは、場合によっては相手の機嫌を損ねることを怖がっている自分がいる証拠かもしれません。
もちろん、彼の体調が悪そうだったから空気を読んだとかなら、安堵があるのも当然です。しかし常に一緒にいて空気を読んで、そのつど嬉しさと合わせて安堵があるようなら、それは自分の中に緊張や恐れがちょっとだけあるのかもしれません。
もともと家族間では空気を読む役をよく買っていた
自分を守るために空気を読むという行動は、ある種クセのようなものです。元を正すと、家族間で空気を読むクセが昔からあった人は、彼氏など特別親しい人に対しても同じように空気を過剰に読んでしまう傾向があります。
自分の、空気を読むという行動の目的はどこにあるのか、3つのポイントをご紹介しました。自分を守ることが悪いとは思いませんが、彼に愛されたくて大事にされたくてやっているなら、それはよい選択とは言い切れません。少しだけ自分の行動は本当に彼との関係を良くすることにつながっているのか、振り返ってみると良いかもしれません。
自分を守る空気読みをやめるコツ
自分を守るために彼と一緒の時に空気を読んでも、彼からすると感謝する理由もないし、今以上に愛されるようにもなりません。もし、彼との関係をもっと良いものにしていきたいと思うなら、守るための空気読みを少しだけ控え、相手のためだけに行動できるように自分をアップデートしていきましょう。
そのコツを1つお伝えすると「彼を心から信じてみる」と、なんともシンプルな結論です。
自分を守るために空気読むとは、裏側には相手を信じてないから守らなくてはいけないという思い込みが隠れています。つまり、勇気を出して彼を信じて心を預けてみると、信頼している彼のために自然と空気を読むという行動ができたりします。
空気を読めるというスキルは、とても繊細で素敵な力です。だからこそ、それを自分のためだけに使うか、彼のために使うかを選ぶのはあなた次第なんです。恋愛で良い関係づくりをしていきたいなら、ちょっとだけ見直してみるのも良いでしょう。
おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト