旅好きで訪れた国は50か国以上と、いつの間にか世界一周をしてしまったLuxury Backpackerの雨宮。6つ星からゲストハウスまで、今まで滞在した宿泊施設も数百軒は超えています。今回はそのなかでも、私至上最も格式の高いホテルに滞在し、ゲランの歴史やフレグランスの世界、スパなどを体験してきました。そんなゲラン発祥の地、オシャレで魅力的なフランス・パリの旅をお届けします!
ゲランさんが初めてお店を開いたホテルは眩いばかりのゴージャスさ
今回、化粧品やフレグランスブランドで有名なゲラン190周年を記念してゲラン発祥の地といわれるホテルに滞在してきました。その名は「ル・ムーリス」。ゲラン創業者のピエール フランソワ・パスカル・ゲランさんが初めてお店を開いたというこちら、パリのなかでも格式の高いホテルとして有名なんです。
5つ星以上に格付けされ、数あるアーティストやハリウッドスターも滞在するパリ内でも指折りの一流ホテルで、朝食をいただいたレストランはまるでマリーアントワネットになったかと錯覚するほど(写真右上)。それもそのはず、ヴェルサイユ宮殿の “平和の間” を再現したそうです(写真右下)。
部屋のインテリアもパリらしく、高級な調度品が並びます。居心地のいい空間は世界の人々を魅了するだけあります。
大理石が一面に使われたバスルーム。さすがあのゲランさんが初店舗として選んだ一流ホテルだけあり、全てがゴージャスでした。
あの有名なパリ・シャンゼリゼ通りに初めてできた店舗が『ゲラン』だった
続いて訪れたのはパリでも数々の有名ブランドが立ち並ぶシャンゼリゼ通り68番地にある『ラ メゾン ゲラン』。ショップ兼邸宅として場所が決められたのが1912年。その後、当時人気の建築家だったシャルル・メヴェに設計を依頼。建築に2年かかり1914年に完成しました。
入り口から華やか!アンティークな感じなどパリでしか出せない造りで、訪れるだけでも楽しいです。1枚岩から切り出された大理石のカウンターは、フランス国家記念物にも指定されているほど。まるで美術館のようですよね。
広々とした1階はゲランのフレグランス、スキンケアアイテムやメイクアップ製品がずらりと並びます。
1階にある香料の原料を入れていた棚も1914年当時のものです。
建造当時のレトロな階段(写真右下)を上ると、そこには種類豊富なフレグランスの数々が展示されています(写真左下)。さらに、VIPルームを特別に覗かせていただきました(写真左上)。ここではプライベート コンサルテーションが行われ、自分だけの香水を作れるそうです。
その特別な香水を作るために、当時のレシピをもとに香りを一つひとつ再現したサンプルもあります(写真右上)。これは本当に貴重なもので今では入手困難な材料も使われているそうです。
亀のボトルの香水(写真右上)は、この建物の建設がうまく進まず、オープンまで時間がかかったためゲランさんが「亀のように遅い」という意味で作られたものだそうです。ボトルのデザインにしてしまうとは意外にゲランさんはユニークだったのかもしれません!
芸術家を多く支援するパリらしく、ゲランも数あるアーティストとコラボしています。2階にはデザイナーがデザインしたコラボスカーフなどの販売もありました(写真左下)。また、ゲランは凱旋門から続くあの有名なシャンゼリゼ通り(写真右下)で初めてオープンしたショップでもあります!
当時は凱旋門とゲランのショップしかなかったそうで、その様子が描かれた1920年製のパウダーも飾られていました。そんな時代があったとは驚きですよね。ゲランの歴史がたっぷりつまっていて、とても興味深いお店でした。
本格的なパリのスパを受ける
3階(パリでは2階表記)に上がると広々としたラウンジを持つゲランのスパ『インスティテュート』があります。施術室ではお肌の状態を見ながらカウンセリングをして、そのお肌に合ったトリートメントをしてくれます。今回は、アンチエイジング向けに、ゲランの蜂マークでおなじみのアベイユ ロイヤルシリーズをお願いし、しっとりつやつや肌に仕上げていただきました。
フレグランス コンサルテーションとオリジナル香水づくり
最後に向かった先は、パリのヴァンドーム広場近くにあるゲラン フレグランス専門店です。ここではプロがフレグランス コンサルテーションをしてくれて自分にピッタリの香水を100種類以上の中から数点選んでくれます。実は日本のゲランでもフレグランス コンサルテーションを受けたことがあったのですが、ここでも同じ香水を気に入る結果に!このカウンセリングは私の本当の好みをしっかりと選んでくれます。
香りを選んだら、好きなボトルとリボン、刻印する文字などを選び、自分だけのオリジナルの香水を作れちゃうんです。
こちらが完成した世界にたったひとつの私のフレグランスです! このビーボトルと呼ばれるボトルの蜂の模様は繁栄や成功の象徴として王家の紋章にも使われるデザインです。高級感があってとってもかわいい。
今回の旅ではゲランの歴史を知るとともに、高級感あふれるスポットをいろいろと巡ってきました。1853年には皇帝ナポレオン3世の妃・ユージェニーのためにフレグランスを作るなど、190年もの間には王室を含めた名高い人々がゲランを愛用しています。そんなゲランの世界をぜひ本場のパリで体験してみてはいかがでしょうか。