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FPが教える! 「お金が貯まる財布」の選び方

川部紀子(ファイナンシャルプランナー/社会保険労務士)

「お金を貯めるには財布が重要」「財布を変えるとお金が貯まるようになった」。このような話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。実際に自分が使う財布とお金の関係は密接に絡み合っているといわれています。一般的に多くの人が、お金を貯めたいと考えているはず。では、お金が貯まる財布はどのように選べばよいのでしょうか。「家計簿不要!お金がめぐる財布の使い方」( 永岡書店 )の著者でもあるファイナンシャルプランナーの川部紀子さんに教えてもらいましょう。

■お金が貯まる財布の選び方

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お金が貯まる財布とは、どんな財布なのでしょうか。長財布がいいのか、ブランドものがいいのかなど、多くの人が気になる点のほか、整理しやすい財布の理論も紹介します。

◇長財布がいいの?

どちらが貯めやすいというよりも、ズボラさんでも管理しやすいのは長財布だと考えています。しかも、札入れ小銭入れ一体型で、小銭入れに仕切りのあるタイプがオススメです。一万円札を崩してしまうとあっという間にお金が減っていくという経験はありませんか? そこで、すぐにお札を出さないように小さな小銭から使って、大きなお金が崩れるタイミングを少しでも後ろにスライドしましょう。

◇長財布3LDK理論

推奨しているのが筆者オリジナルの「長財布3LDK理論」。財布を3LDKの部屋に例えて金種ごとに収納します。五千円札・千円札はメイン札入れスペース「L(リビング)」へ、一万円札は財布の中でもマチが無く取り出しづらいスペース「部屋①(寝室)」へ、五百円玉・百円玉は小銭スペース「部屋②(子ども部屋A)」、五十円玉以下は小銭スペース「部屋③(子ども部屋B)」へ。こうすることで、小さいお金から順番に取り出しやすくなるので、お札が財布の中に留まる時間が長くなります。また、小銭でパンパンになることも防げるので、財布の見た目もスッキリします。財布の構造上可能であれば、手前から小さいお金、いちばん取り出しづらい奥に一万円札がオススメです。お金にとって居心地の良い家のような財布を目指しましょう。

<3LDK理論>
L(リビング):メインの札入れスペース(五千円札・千円札)
部屋①(寝室):取り出しづらい札入れスペース(一万円札)
部屋②(子ども部屋A):小銭スペース(五百円玉・百円玉)
部屋③(子ども部屋B):小銭スペース(五十円玉以下)

◇カード入れは多い方がいいの?

女性の財布事情を見ていると、カードを入れる場所が少ない財布をスマートに使いこなしている人は極めて稀です。カード類が30枚以上入っている女性も多く、いくら厳選しても10枚未満に絞るのは難しいようですね。私を含めお金に関して発信する人たちは「カードは少なく!」と唱えるのが鉄則ですが、私は現実的にできる範囲でカードの整理を行うことをオススメしています。私自身カードを入れる場所が13カ所ある財布を使っています。カード入れが少なくても、結局フリースペースにカードがごっそり入って財布が膨れている方もいますので、財布本体のカード入れの数よりも、カードの整理と絞り込みを定期的にすることの方が重要。お金が貯まることとの関連性は直接的ではありませんが、財布の乱れは生活の乱れ、心の乱れ。つまるところお金の乱れということも多々ありますので、ときどき財布と向き合ってくださいね。

◇ブランドものがいいの?

ブランドというよりも、手にしたときに「大切にしたいな!」と思うような財布であることが大切。大切にしたい理由は人それぞれでいいと思います。たとえば、お気に入りのブランドだったり、色、デザイン、お値段、好きな人からのプレゼントだったり、などありますよね。ただし、財布というのは使用頻度が非常に高いものなので、使い込むと味が出るというよりは「汚い」「ボロボロ」に見えてしまいがち。人生にとって非常に重要なものであるお金を収めるものですから、それにふさわしいものを選んであげましょう。ちなみに「年収は財布の価格の200倍」という説があるので、私は縁起担ぎもあって高めのブランドの財布を使っています。

■これはダメ! お金が貯りそうもないNG財布の特徴

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これではお金が貯まらないのでは?と金銭事情が心配になってしまう財布にも特徴があります。財布そのものだけでなく、中身にどれだけ意識が向けられているかがポイントです。

◇財布が美しくない

◇レシートや謎の紙類がごっそり

これはそれなりの期間放置をしている証拠。特に、レシート類がキレイに揃っておらずぐしゃっと入っているようだと、不要な膨らみにも繋がるので財布の外見にも影響します。

◇小銭が多すぎる

小銭から出さずにすぐにお札を出している証拠です。お札を崩すタイミングを少しでも後ろにずらすために、小銭から順番に使うことを心がけましょう。こちらも膨らみに繋がるので財布の外見に影響しますね。

◇いくら財布に入っているのかを全くわからない

財布を見て少ないことに気が付いたら慌ててATMでお金を引き出す、という行きあたりばったりの行為を月に何度も繰り返す人はお金が貯まりづらいです。決まった日に決まった額を引き出し、中身もときどき確認しましょう。

■お金が貯まる財布かどうか自分の財布を見直してみて

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お金が貯まりやすい財布は、ズボラさんでも現金を管理しやすい財布ということですね。小さな財布も流行っていますが、金種ごとに収納しやすく、区切られている使い勝手のよい財布となると長財布がオススメです。逆に注意してほしいのが、財布が汚れていたり、カード類やいらないレシートでパンパンに膨れ上がっていたりする状態。また、小銭が多過ぎて膨らんでいるような状態も要注意です。見た目のきれいさだけではなく、中身の管理も重要ですね。お金が貯まる財布を目指して、ときどき自分の財布と向き合ってみましょう。

(文:川部紀子、構成:ジョーンズ加奈恵)

※画像はイメージです

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