脳に疲れを蓄積しないコツは、自律神経に楽をさせてあげること。忙しい毎日にも取り入れられる新発想の“疲労回復法”をご紹介。今回は、お風呂上がりのケアや、質の良い睡眠のための寝具選びを専門医がアドバイス。
【夜】お風呂から上がったら、光も香りもおやすみモードへ
お風呂で体温が上昇したあと、ゆるやかに脳がクールダウンし、1〜2時間で眠気が訪れる。気持ちが落ち着く光や香り、温度で環境を整えて、心地よい眠りへ誘って。
「照明は白色光ではなく、オレンジがかった光か間接照明に切り替えるのが効果的。お風呂でも、発汗しすぎは体温調整で自律神経が疲労するので注意して」(梶本修身先生)
「ラベンダーをはじめ、サンダルウッド、柚子などの緊張を和らげるアロマも、副交感神経を優位にし、眠りをサポートしてくれます」(森田敦子さん)
(左から)副交感神経のスイッチを押すラベンダーとオレンジのブレンド。リ・ブレイン 夜用 10㎖ ¥4180/ハイパーブレイン ラベンダーを配合したバスオイル。リラクセサンス バスオイル 140㎖ ¥3520/メルヴィータジャポン 巡りを上げる効果も秀逸な柚子のアロマオイル。エッセンシャルオイル 柚子 5㎖ ¥2420/モンサンミッシェル スパイシーで甘みのあるサンダルウッドやオークの癒しの香りとともに、火をともすと暖炉のように“パチパチ”と音が鳴り、ゆらぎ効果満点。ハースウィックキャンドル ホワイトチーク 1420g ¥5500/カメヤマ
【夜】肌に触れることは脳の癒し。安らぐオイルでマッサージ
昔から、“皮膚同根”といわれるように、肌に触れると脳は共鳴。優しく触れることで、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが分泌されるのだそう。
「“お疲れさま~”と自分をねぎらうようにゆっくり呼吸をしながらマッサージを。心が穏やかになり、疲れが癒されるのを実感できるはず。鎮静系の香りのボディオイルなら一石二鳥です。パートナーとのペアマッサージも効果大」(森田敦子さん)
ベチバーとラベンダーが心を穏やかな状態へ導く、保湿にも優れた精油バーム。デ・マミエール アンカーバーム S 10g ¥9350/キャンドルウィック
ラベンダー、ローズマリー、オレンジなどの精油をブレンド。滞った巡りを流す効果も。ボディオイル エンハンス 100㎖ ¥3960/Waphyto
【夜】快適快温の横向き睡眠で脳疲労をリセット
自分ではよく眠れているつもりでも、翌朝に疲れが残っているようなら脳が回復していない証拠。
「睡眠の質を落とす要因のひとつは、温度湿度の設定ミス。寝室が18℃以下だと、布団内を最適温度の33℃に維持することが困難に。冬は、エアコンなどを利用して室温を20〜22℃前後に保ち、布団はあったか、部屋は真っ暗に。パジャマも発熱素材の肌着などは避けること。寝汗をかくのも自律神経をフル稼働させている証拠です。そして気づきにくい最大要因は、実はいびき。いびきで取り入れる酸素量が少なくなるため、自律神経が休まりません。自分がしているかどうかはスマホのアプリでチェックを。かいていた場合は、横向き寝に変えて空気の通り道を確保しましょう」(梶本修身先生)
快適な着心地のパジャマと冷え性でも快温キープするレッグウォーマー
「寝るときの靴下は、足から放熱が妨げられるのでNG! 冷え性で眠れないなら、レッグウォーマーで足首を温めて」(梶本修身先生)。
(モデル着用)通気性と吸湿性に優れたシルク素材のパジャマ。トップス¥28490・ボトム¥28490/フートウキョウ
締めつけず、じんわり温める。シルクレッグウォーマー ブラウン ¥24200/ジェイ・エス
いびきの改善をサポートする横向き寝設計の枕、あります
「頭が沈んで寝返りが打ちにくくならないよう、高反発枕を選んで」(梶本修身先生)
両サイドが高く、横向き寝にも最適。コンフォート バウンス ハイタイプ ¥16500/昭和西川
片足で挟み込めば、呼吸がしやすい理想の横向き姿勢に。ラテックスメディカルピロー 抱き枕 ¥6800(高反発横向き枕は別売り¥9800)/東京疲労・睡眠クリニック
撮影/枦木 功(人) ケビン・チャン(物) ヘア&メイク/北原 果〈KiKi inc.〉 スタイリスト/門馬ちひろ モデル/佐藤晴美 取材・原文/中島 彩 撮影協力/アワビーズ、ウツワワ ※BAILA2022年3月号掲載